The inner of [Ti] COMICS '00

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[最近読んた漫画] 001204

　
　『戦うＪガールズ』富樫じゅん（秋田書店）に対して、話のディティールのアラに対して小うるさい私がおおらかに許容してまうのは、オノレの姐さん指向な嗜好によるものなのだろう、と少し笑ったり。　同様な傾向として『ショート寸前！』桜井雪（白泉社）にも多分に観測されており、古くは『極上天使』（神楽に決まってるでしょ）、『晴天なり』（世津子姉っすよ〜）、『はじめちゃんが一番！』（はじめちゃん以外にダレが？！）などなど枚挙に暇無いはおろか、『ファミリー！』（フィーなことは明白）、『痕』（当然、梓ね）、ましてや『破壊魔貞定光』（勿論、神代やよい同輩ダ！）などの元気爆弾娘指向との融合もあって…、ナンだというのだ。（思考停止）


1.『アフタヌーン Autumin』　（講談社）


　先号もその片鱗をみせていたけど、今号は輪を掛けて実に良い。
　「こ、これは面白い！」と思えたのが、『PositioN』（←相棒や下級生の味のあることよよよ）、『おひっこし』（←動物園解説に悶絶＆夜の戦いに戦慄？）、『ななはん』（←いなせだね！（？））、『ケッタマシーン』（←あの『未知との挿入』からもう一年？！ 相変わらずだ(^^)）『Ｇ組のＧ』（←安定感溢れる位相のずれ方に安心感満点）、『やまねむる』（←『蟲師』シリーズが単行本化で目出度い！）、『ばーばー馬場』（←ある意味『妄想戦士ヤマモト』的なバカさがよい）、『もっけ』（←オレ的大好評！連載化熱望！！）、『ヒーロー』（←夢も希望も無いありがちな話かと思いきや、土俵際付近からのうっちゃりに感服）と、全銘柄の半分以上に及び、お買得感はひとしおである。
　特に、『蟲師』や『もっけ』の素朴且つ和風伝奇っぷりは最近のツボなんで実によろしい上に、『ヒーロー』の分類困難な青臭さがタマランよいので、実に満足。
　オトクですよ？




2.『ひみつのドミトリー　乙女は祈る』　紺野キタ（ポプラ社）


　掲載誌の廃刊に伴なって、単行本化はもうダメかと完全に諦めていた『ひみつの階段』シリーズが、なんとポプラ社から〜！（感涙）　同社（が太古の昔に出版していた科学絵本のシリーズ）にはワタシが小学校低学年の頃にムチャクチャお世話になった、というよりも、私の科学人間（？）としての方向付けをしてくれた本を提供してくれた会社なだけに、こんなところで巡り合ったことに感慨もひとしおですー。(T_T)（…って、今回の出版自体は、本来私のような“大きいお友達”は対象にしてないんでしょうけどね(^^;)）
　過去と未来をぐるぐると巡る中、“現代”がなっちゃんの世代から次の世代へ移り変わるようであり、寂しさ半分・爽やかさ半分ながらも少ししんみりしたり。　…でも、ふと“ティルナ＝ノーグ”という単語が頭をよぎったり。（遠い目）
　それにしても、佐伯さん、おいしいキャラや…。(^^)（榊さん＠『あずまんが大王』気味？）




3.『人形師の夜 ５』　橘裕（白泉社）


　念願の青年誌への進出を果たして意気揚々のオジさん（ヲイ）の送る、久々の人形師は000612にも書いた『遠い音楽』が収録でよさげ〜♪　七瀬＠『ONE』互換の『Kanon』互換な風味が昨今の皆様のお口に合うのではないでしょーか、とかなんとか。（何気に失礼）
　ときに、その七瀬互換娘（しつこい）こと夕香嬢の眉にトーンの張り忘れが散見されるのが気になって仕方ないのはワタシだけでしょーか？（そうです）
　あと、時々描き散らしている短編は収録されへんのでしょうか？　ワシ、かなり好きなんだけどなぁ、あの短編。（…あ、もしかして、『ヴァンプ』とか『Honey』に収録されてるんか？）
　ゴチャゴチャと書いたけど、ホント、いい話です。ただ、それを認めるのは照れ臭いので、つい照れ隠ししたくなります。やなオトナだな、オレ。
　それにしても、ワタシ、10年程前に橘女史のデビュー作を観たとき、「あー、この作者って、男だろーなぁ」とか、確信していたのはナゼなんだろう…、って思い出しました、後書きマンガ観てて(^^;)（最後まで失礼）

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[最近読んた漫画] 001030

　榊さん＠『あずまんが大王』でかいなー。174って、レミィ＠『To Heart』とおんなじだよ？　…てーと、あの“どーん”って、やっぱ、レミィくらいかなぁ〜？　そんで、ちよちゃんは135だと思ってました。133だったとは…。（大して変わらん）
　そういえば、じょ…序ノ口譲二？！　知らんかった…。苦労したんですねぇ、ホロリ。


1.『ジオブリーダーズ ６』　伊藤明弘（少年画報社）


　やっと出ましたー(^^)
　もー、「『ジオブリーダーズ』と書いて“物量戦”、若しくは“市街戦”と読むっ！」みたいな、アタマの悪いハリウッドとアタマのオカシイ香港映画テイストに崇高なるMANGAの血を併せ持ったハイブリッド且つ壮絶なるスケールのバカっぷりで送るあきれるばかりの描き込み＆加筆が眩しいB級アクション大長編！！（のごく一部）　この息つぎできない表現がこのマンガの姿を表していると思ってくれ！（7巻は今回にも増して息切れしているヒマはないぞっ）
　恒例だけど、愛知県警のおまわりさん達の執念が光ってるね！　笑いをとってくれるのはいいのだが…だんだんと扱いがヒドくなっているような気がするなぁ。(^^;)（有象無象扱い）
　あれ？そういえば、“市民会館”がいつのまにか“公会堂”に変わってたね。なんか、問題でもあったのかな？
　そんでもって、いつものことなんだけど、３回ぐらい通しで読むと、シーンの繋ぎ方のリズムが判って、読むのが一層楽しいですよ？　スゴイ、スゴイ(^^)
　あぁっ、（連載のほうで）巳晴君は銭湯の回に間に合わなかったと思ったら、こんなところで…(;_;)
　で、神宮寺の開発主任がいい味出しつつあるね、7巻が楽しみだ。(『成恵の世界』ネタとか出ないかなぁ…(^^;))
　あ、でも、名言：「非常識」「バカモノ、男のロマンだ！」は構成の都合で7巻送りデスか、残念無念。





2.『破壊魔定光 ３』　中平正彦（集英社）


　ぐはーっ！
　かっっっっこいいっぜーーーーーっ(T＿T)（←泣くなよ　←泣くってばよー（Ｔ＿Ｔ））
　…この昂ぶりを表現する言葉がワタシのボキャブラリにはナイんですけどどどどどどッ、…ムギャーッ！！
　そうっ！　イカスヤロウとコンチクショウどもがッ！　極悪な宇宙人達を相手にッ！　特服木刀でッ！　よってたかってッッッ！！　大ー暴ーれーッ！！！！（＞＿＜）
　くーっ！　粋だねっ！！　いなせだねっ！！　ワケわかんないdeすねー(^^;)
　いや、もう、次から次へと、あの手この手でいろんな技を繰り出してきて、ちーとも予想のできない＆予断を許さない展開に、もー、ドキドキワクワクですよ？
　勿論ッ！！　凶悪ママなやよい同輩にもドキドキだ。　いや、むしろ、この巻ではキュートさも加わってしまって、ドキドキドキドキドキだっ！！
　だからといって、車の中で暴れてはいけません(^^)＜定光君





3.『魅惑のビーム』　こがわみさき（エニックス）


　今月の表紙買いです。（ヲイ）
　はっきり言って、人に教えるのが勿体ないくらい気に入りましたョ。
　スバラスィ〜〜〜ッ！！(T_T)
　一体どーしたもんだという位、強弱のリズムが私のツボにはまりまくってしまって、どーしたもんだ。（あわわわ）
　短編LOVEな私の偏見ヌキにしても、この話作りやリズムには「ぐはぁっ！こりゃ上手いっ！！」ですよ？！　（コーフン気味）
　“あきふみ”＠『サンドロッド』のカッコよさ（？）や“高梨さん”＠『魅惑のビーム』の新タイプな天然さ（←なんだよ、それ）は脇役ヒロインならぬ光り方でグググッ！（リキ）ときますし、主人公な“李子”＠『リベンジなの』ともなると、もー、読者の手におえん動き方（！）でやられっぱなしです。参った。(^^)
（しかしなんだね、あの素晴らしくほんのりおっとりウキウキどきどき（謎）したおはなしのタイトルが、何故に『魅惑のビーム』なのじゃー(^^;) スバラシすぎるセンスじゃのー）
　あ、うろ覚えなんですけど、10年くらい前に『ファンロード』でイラスト投稿してしてたヒトじゃないでしょーか？　確か、“湖川みさき” とかいうペンネームが記憶の片隅に…。こうしてみると『ファンロード』出身で活躍してるヒトが随分増えたんですねぇ。せた氏とかあずま氏とか犬上氏とか。あ、くつぎ氏や思い当たる氏や片山氏もそーじゃん。わぉ。でも出世頭はこげどんぼ氏かな？
　青臭かったり、空回りしてたりしてて、傍観者の私としては、こっぱずかしかったり、もどかしかったりするけど、「かーいいヤツラだにゃ〜(^^)」と、キモチ良くなりました。
　特に、『リベンジなの』の「作戦変更」から「何 する気か 教えてーーーー！」の周辺や、“ごち〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん”にはマイッたよよよ。悶絶。
　結論：スバラスィ。




　以前、白夜書房から出ていた“幻のコミック”（←？）であるトコロの『BIBLE』（村枝賢一）が講談社から復刊されてました。　未読の人は、この機会に買うのだっつ！買わないと泣くことになるぞ！そんで、買って泣けっ！！(T_T)

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[最近読んた漫画] 001002

　ひょっとしてさ、ちよちゃん＠あずまんが大王、なんか、大きくなってない？


1.『隣の町で死んだひと』　なるしまゆり（角川）


　なるしま女史の新刊が出ていて驚いた。　先月に引き続いてだもんなぁ。　働き過ぎ。
　さて、“怪談”っぽい内容なんですが、イイカンジです。
　強いて言うなら、那州雪絵先生の描くダーク気味な話：『ストレンジャー』、『君の見ていた夢を』、etc.に通じる、ひょうひょうとした感じと焦燥感や寂しさがごったになったような雰囲気で、最後に救いと味のあるストーリーテリングで、「面白い！」です。
　『ぼやけた日常』、『妙になまなましい非日常』というアオリ文句が、上手く作品を象徴しているなぁ、と感心しました。　そんなカンジです。
　そんな、『ぼやけた日常』のなかで、妙に地に足の付いた言葉たちが、ひどく印象的です。
　「末永くよろしく」
　とかね。
　独語読後感が非常にキモチよかったです。(^^)




2.『GO！ヒロミGO！　１』　麻生みこと（白泉社）


　“いま、一番面白い漫画家ランキング”（極東屑山公司調べ）をこの７年間常に上位キープの麻生女史が送るノリノリハイテンション作品がついに単行本化！　（今月は『天然素材でいこう　７』もね！）　こりゃ、目出度い＼(^^)／
　大学を卒業して既に幾星霜な私にとっては、太古の記憶を手繰り寄せながら舞台を想像することになるのだけど、テキトーで不必要に逞しいキャラクタ達が愛しいですよ、それに、励まされるよ。
　こないだなんか、ゴローがネタの夢みちゃったもん。→（何故かゴローが大学を去り、シンパの連中がエセゴロー化して、何故かゴローがかっこよく復学して、感涙のシンパはその勢いで山小屋を開いてめでたしめでたし…。なんだろう、この不条理な夢って…）　あの連中への私の感情移入度の高さが伺えますよね。（アホ）
　少女漫画を読まないヒトにも自信を持って薦めることができる作品ですので、少しでも興味があるなら、ZEHI！
　「当然！　あんなヤロウには負けん！！　絶対勝つ！」
　カッコいいなぁ(^^)




3.『LaLa 11月号』　（白泉社）


　面白い作品がつつがなく連載されていますが、今月は全面的に『苦いクスリに甘い嘘』（田中メカ）に尽きるのじゃよー、ワシ(T_T)
　久しぶりの短編ですが、いやはや、これを待っていたんだよー的、これぞ田中メカ印なサッパリ風味のゲロ甘少女漫画っぷりに感涙感涙感涙、いや、はや、スバラシイ！　ブラボー！　（着ぐるみネタという点、『お迎えですよ』以来のお約束という気がしなくもないけど、ひょっとして『お迎えですよ』で使えなかったネタなのかな？）
　それに、ナニナニ？！　次の『LaLa DX』にも短編が載るデスか？！　うひゃっほう！＼(^^)／
　それにしても、
「ひとりだけ　じかぬりの人がいるー」
　これ↑かわいそう(^^)




4.『YK OURS』、『YK OURS LITE』　（少年画報社）


　さて、さて、相変わらず面白ですねぇ
　『朝霧の巫女』のもどかしさ加減は、一体どうしてくれよう、ってなカンジで、生殺し状態が続いているのに、絶妙に面白い。なんという匙加減。毎回毎回次回が気になるってのは、スゴイよ！　…それに、こまっ！ 超っ美人可愛いぞ！　よくぞここまで…（T_T)ホロリ　年内に単行本が出るそうで、待ち遠しいですなぁ！
　『ジオブリーダーズ』はようやく物量戦に一服したのに、OVAを買わせようという強制力が埋めこまれてるし…、どうしよう(^^;)
　『ドキドキロコモーション』はいままでも「なんとなくいいなー」と思っていたんだけど、今回の反則技的お約束力技（謎）はズルイよな、で一本取られました。私の負け。
　ビターかと思っていた『いばら姫のおやつ』がこげなスイート話になるとは…、にへへ…
　いよいよ盛り上がってきた『カムナグラ』や、ハイアットの偽名が柏木ハツ音（隆山市鶴来町在住）ってのはねーだろーの『エクセルサーガ』や、二丁拳銃の突きつけ合いに「きたきたきたきたーっ！」てカンジの『トライガン』などなど、この密度モリモリさ加減はたいそうなものであるとのことよ？
　で、次の『YK OURS girl』も併せて、自信を持ってマイナーメジャーを突っ走ろうとしている意気込みが感じられて、気持ちいいデス。　でも、『KINGDOM』がさ、巨乳と貧乳で作品を分類して宣伝してるの、アレ、やり過ぎじゃね？(^^;)




5.『爺さんと僕の事件帖　２』　しかくの（角川）


　少年推理モノでありながら、ちゃんと歳相応のヒュ−マンドラマ（？）を盛り込んだ…というか、そちらが背骨になっているような独特のストーリーテリングが面白い（←あー、長いっ）『パラサイト・イブ』の時間軸にあるお話しに、早くも2巻が出ました。
　で、せつないね。　社会の歪みだね。　悲しいね。　でも、それを支えてくれる人が居るし、立とうとする自分の意志が大切なんだよね。(T_T)　ウンウン
　“爺さん”の過去話も、エンターテイメント的“シナリオフェチ”っぷりが絶妙ですし、やっぱり読後に“何か”を残すような“シナリオフェチ”も兼ねていて、やっぱ絶妙。
　「あれ？面白いぞ？！」そんなカンジなんですよ。
　でも、今回は鈴木（姉）が出てこなかったのが心残りだ−(^^;)




6.『成恵の世界　２』　丸川トモヒロ（角川）


　デフォルトですな（＾＾）
　今回もゲストキャラ（四季ちゃんや春名さん）が実にいいね！　丁度、『マジカルエミ』のエピソードみたいで、ゲストキャラを含めたレギュラーキャラの動かせ方・話の作り方が、実に“エピソード”的で上手いと思う。　…実に萌える。(^^;)
　あ、勿論、あとピートさんもね。（一応）
　微妙にSFを忘れてない辺りもニヤリだ。　サブタイトルの『なつへのとびら』（おまけに、猫がキーだし）とかのつけ方もタマランしな。
　それに、バチスカーフ姐さんがいい味出してきたなぁ、とか、姉ちゃんのウェイトがこんなに大きかったのかー、とビックリしたり、はじめちゃんが壊れていくーとか、鈴ちゃん再登場！とか、ヤハリ丸尾は読者の代表なのだなぁ、etc.etc...　どこから読んでも面白いし、繰り返し読みたくなるデスよ？
　というわけで、ドキドキ・悶絶・ゴロゴロ・萌え萌え・しんみり・ホロリと全てが揃った贅沢作品にカンパイだ！＼(^^)／




7.『カルドセプト』　かねこしんや（講談社）


　今月の“表紙買い”です。
　『マガジンＺ』はノーマーク地帯だったので、「うん！偉いぞ、オレ！！」ってカンジの拾い物でした！　やったね！！(^^)
　画力だだもれの表紙は既に“上手い”を通り越して“凄味”がある程なのだが、本編の“少年漫画”然とした力強さに加えて、洗練された“美少女漫画”具合も併さってて、極めて贅沢だーっ、と唸ることしきり！
　おまけに、“戦闘”のスピード感に加えて“屁理屈”じゃない“優しさ”があって気持ちいいし、このバランス感覚と密度はスゴイよ、スゴイよ！？
　そんなワケで、次の単行本が楽しみな漫画がまた一つ増えました(^^)





　さて、さて、今月は、『ドラゴンフィスト 』、『あずまんが大王』、『ジオブリーダーズ』、『天然素材で行こう ７』、あとイロイロあって、楽しみ、楽しみ〜♪

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[最近読んた漫画] 000905

　『サイバラ 貼り倒しシールブック』西原理恵子（小学館）には、その装丁のバカバカしさと店頭でのインパクトに思わず購入し、内容のあまりの奥深さに啓蒙されることしきりな今日この頃です（錯覚？）

1.『不死者あぎと』　なるしまゆり（集英社）


　生理的嫌悪感と隣り合わせな趣味の悪い描写が多くを占めることとは裏腹に、数少ない神聖な描写がひどく印象に残ってます。
　“悪魔”とはどの様な存在であるのか、世の中にはびこったイメージに惑わされず、に原点にかえったその表現に、何らかの啓蒙を受けました。
　そして、自分では及ばないとわかりつつも、想像を働かせて真摯に描かれた登場人物達の謎や伏線（のようなものを）追ってみたくなります。　一体、どうなるんだろう…ドキドキ
　それにしても、ついこの間『原獣文書』と『プラネットラダー』の単行本が出たのに、もう、次の単行本です。5年間ぐらいこのペースで出つづけてますよね。働きすぎなのに、このクオリティ、スゴすぎる…




2.『モーニング 新マグナム増刊』　（講談社）


　コンビニで何気に買ったんですが、思わぬ拾い物だったなー、とホクホクです。
　巻頭の『サラトレ』（佐藤マコト）は、既に映画化が決定したとのことなので、かなり人気があるんでしょうね。読んでみて成程、新しいパターンの人物描写に関心することしきりです。すごいマイルドな社会派漫画というか、面白いよ、これ。「お互い様だ、気にするな」とは、かっこいいなぁ、私も参考にしよう(^^)
　最初は「すげーセリフとコマの多い漫画だなー」とか思った『保険Ｇメン ウキタカ』（土屋瑞姫）なんですが、読んでいるうちにぐぐぐっーっときて、しゅーん、ホロリと来ました。ホロリ。何言ってんだかわかんないですね。ハイ。熱血バカとかエネルギッシュバーコード中年とかイケイケ（死語）とか老人介護とかガンとか保険とか児童虐待とかてんこもりでハートウォーミングです。うーん。(T_T)
　そんで、『古漫館物語』（芳崎せいむ）は、絵のキレイさもさることながら、たまったエネルギーが、懐かしさを醸し出すエピソードの積み重ねの末、自然にスルッと流れ出す方向を見出したような気持ち良さがあって、あー、気持ちいい(^^)　主人公・葛西なつめの味のあるキャラクタにもワクワクくるよな。影がすげー薄いけど。(^^;)
　あー、なんか、得した気分ですー。




3.『OURS LITE』　（少年画報社）


　いつの間にか買う月刊誌が増えてしまったのだが、これだけ面白かったらそれもやむえんなぁ、とか思うのダヨ〜。
　『6年1組』（TAGRO）はタイトルすら無い手違い（？）も愉快だが、すっげー鈍感な時代を髣髴させられるしょーもない連中が、パワフルで愉快だ。あー、素朴なバカというか、…なんか、味があって、いいなぁ(^^)　たくましいっす。
　『いばら姫のおやつ』（石田敦子）は、絵柄も内容もテンポも、まんま、少女漫画だよなぁ、と思いつつ、そーゆーのツボなんで、ぐいぐい読まされます。なんか、往年の川原由美子を髣髴したりしてますが、現代風にup to dateされててそこから更に少年漫画寄りで、こう、読みやすいです。　…あぁっ、続きが気になるっ(^^;)
　『非情スパイ みっちゃん』（小田すま）の意味不明なテンポ外し具合が妙に気に入りました。ネタも…、あー、バカ。
　『妄想戦士ヤマモト』（小野寺浩二）の10年前ですらダサかった『筋肉番長』直系とも思えるダサさ全開の力技バカ漫画を貫く姿勢の潔さに美しさを感じざる得ないというか、胸を打つよ、うつよ、撃つよ。 …日本漫画の懐の深さを感じざる得ないとか思うのは、考え過ぎですか？（考え過ぎです）
　『最終ウェイトレス』（宮下未紀）は絵柄は非常にキレイで好きだったけど、今まで妙に鼻につく話づくりであまり好きで無かったんですが…、今回のコレには参りましたー。頭わるそうだけど頭使ってて情けない経済状況で一生懸命な主人公（？）が、カッコイイですよ？！ それに、なんか聞き覚え・見覚えのある地名のお話しというのも親近感沸くし。いやー、次作も是非読みたい！
　さて、今度は少女誌にも展開する『OURS』ですが…、作家陣、すげー、メンツですねぇ…。うーむ、ターゲット層って、一体？　いや、楽しみです。




4.『電撃大王』　（メディアワークス）


　雑誌自体の編集方針とかに色々と不満があるのだが、今回の『ダーク・ウィスパー』はこれで当分にやけて暮せる位の密度だったので、極めて満足ですー。　いやー、SF!してますねー。もー、辛抱たまらんです。
「人の技術をしてか？」
「それがここに住む者のパワーであり、誇りです」
　…くーっ、たまらん！(T_T)　各種SF描写もアレだし、“最後の幼生固定体”の登場やＧＴ(ノサカ)の裏の姿など、各種の伏線が交わった感のある今回は、一つのターニングポイントなんでしょうな。うーん、イカスぜ＞山下センセ！
　そんで、圧倒的面白さな『よつばスタジオ繁盛記』（あずま・里見）の想像を絶する抱腹絶倒さ加減にはほとほと参りますねー、いや、もー、絶句。トライアスロンHPでの伝説的ムチャクチャさが、危険な香りはそのままに、より一層フレンドリーかつパワーアップした上にバカさに磨きをかけた言葉の魔術群のマシンガンに脳髄が腰砕けますねー。　来月の新企画とやらでこの方向性を修正されていないことを切に望みますよ。
　『南の島移住計画』（門井亜矢）は、「あー、わかります、わかりますー」ってカンジですね。人間の生活では極めて重要なことです。ちなみに、４段ぶち抜きの絵は、少しヤバいんじゃないかなー、とか、さ来月の連載継続を心配してしまうけど、大丈夫かな？　あ、私の「えぇ？！」となったトイレのベスト2は、ネパールの別世界トイレ（トイレがキライになる汚さ）と、オーストラリアの巨大便器（座ると足がつかない）だにゃー。(^^;)

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[最近読んた漫画] 000710

　『DW』が連載再開したし、『G組のG』は面白かったし、『まほろまてぃっく 2』も相変わらずだったし、『プラネット ラダー ３』もグッとくるし、『ゴーストハント ４』もいい仕事してる。　早く次が読みたくなるような多くの収穫に溺れそうです。　あっぷあっぷ。

1.『極上天使 ５』　東山むつき（秋田書店）


　掲載誌をチェックしてないけど、表紙のインスピレーション買い、から早三年。
　なんとなく、『極道天使』な5巻、大団円な5巻、涙涙の最終巻な5巻になってしまいました。
　っ格っっっ…っ好ぃぃーっ！　くーっ！　おっさんＳも、にーちゃんＳも、極妻Ｓも、勿論、神楽お嬢も、各々の美学を貫いてて、カッコイイぞぉ！！　みんな、触れれば切れそうな鋭さを持って、“勝負”して、“戦って”、悩んで、泣いて、笑って。
　ついでに、あのまどかさんもご健勝そうでなにより(^^)　相変わらずかっこいいなぁ！
　あのサラサラ黒髪長髪が切られて悲しいけど、そんなんものともしてない彼女達が、ホント、イカスぜ！！
　でも、死んじゃう奴も居た。ツライ。だからこそ、生き残った奴は強くならなきゃ。
　三年間、ご苦労様でした。 これからも、仲良くケンカしな！(^^)　お幸せに！



2.『成恵の世界 １』　丸川トモヒロ（角川書店）


　掲載誌をチェックしてないけど、表紙のインスピレーションで買って、読んで、オノレのニュータイプ能力の凄さに感謝感激ヒデキ感激。古い。
　っ素っっっ…っ晴らしーっ！（Ｔ＿Ｔ）　キレイな絵柄＆微妙にピントのずれたボケ＆かすかに人情ほのぼの味＋α（←これが異様に沢山）などなど、むにゃむにゃ。
　具体的に素体としての例を挙げてみるだけで、撲殺バット娘（かわいい）、宇宙忍者（おっさん）、ＳＦ眼鏡っ娘（かわいい）、宇宙船（おねえさん）、見知らぬ妹（かわいい）、四次元ポケット（殺人ロボット）、妹な姉（かわいい）、etc.etc...　あぁっ、なんと魅力的なことでしょうか？！
　どの話も素晴らしいこと甚だしいのだが、特に偏ったテーマとして、「お兄ちゃん、朝ですよ〜っ」とか、“年下のお姉さんができた”とか、成程、これはいい。いままで、“妹萌え”の概念は判っていても、教科書的知識でしかなかったワタシなのだが、そんな私にスルリとブレイクスルーをかましてくれた巧みさには、まったく恐れ入るいる。　…実は、オチ故の錯覚なのかもしれないけど（笑）　←なぜ(笑)なのかは、ワタシの嗜好＆思考＆指向を鑑みてから実際に読んでみれば、一目瞭然(^^)
　あと、相棒が実に正直且ついい奴というのが、読み手のテレをうまく逸らしてくれいていて、よい。たいそう魅力的スタンスであり、我々は彼の視点で物語を見ているのではないだろうか、とか、言ってみたりしてな。
　あ、“査察官”って、成恵のおじいさんなのかな？（適当推測）
　…全国の青少年＆青成年（？）らの夢と妄想の翼の一翼を忠実に担う素直な表現にカンパイだ！　なぁ、みんな？！（＞_＜）（支離滅裂）

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[最近読んた漫画] 000612

　今月は『Ｇ組のＧ』＆『まほろまてぃっく ２』＆『極上天使 ５』などのリリースが控えた月末に期待がかかるのもムリ無い話なのだが、画集『0.5』が手に入らなくて我一人梅雨に泣き濡る。（少しヘン）

1.『破壊魔定光 ２』　中平正彦（集英社）


　ぐはーっ！　エクセレントざますー(>_<)
　謎が謎を呼ぶ中、次々と明かされる驚愕の事実！　魅力的な登場人物達が目一杯大暴れ！！　くーっ、いいねぇ、粋だねっ、活劇だねっ！！
　一巻ではよく分からなかった定光の賢さとかの本質が見えてきて嬉しいし、何より、“神崎やよい”同輩の存在感たるや凄まじくてクラクラしますよー。 同輩で敵で味方で○○だなんてー。　うきゃー。(T_T)
　ゼイゼイ、いや、失礼、取り乱してしまいました。(~~;)
　ブラボーです。　大満足ー。(^^)



2.『爺さんと僕の事件簿』　しかくの（角川書店）


　コミカライズ版『パラサイト・イヴ』を描かれた方という前知識を持っていたので、この本の表紙を見て少々驚くと同時に、「センスいいなー」と思って購入。
　…（読んでる）…（読み終わった）…いやぁ、アタリ、アタリ！！　所々でぎこちなさを感じたりもするけど、とにかく面白い！（←力強く読むコト）　多分、実写映像をイメージしながら描いているんじゃないかな、と思える構図作りとか、愉快な仲間たち(^^)とか、明日香嬢＆清香嬢のやりとりとか、意表を突かれる＆楽しいことで驚かれること多数。　いやぁ、愉快愉快。
　『パラサイト・イヴ』自体は小説や映画の内容を知らないのだけど、少なくともコミカライズ版では、そのストーリー上のSF的なキモである部分−フィクション：ウソの部分−にムリを感じたので、作品全体の印象や完成度は低いと思わされていたのですが、今回、『爺さんと僕の事件簿』では伸び伸びとしたストーリーテラーぶりを見せてもらえて、その鬱憤が吹っ飛びました。 事件や謎に対して、“ちゃんと読んでいればピンとくる”＆“理系的”＆“ヘンに凝らない”伏線をきっちりとストーリーに練り込んである達者さも印象度UPっす。
　ときに、私は今河真智子嬢の“意見”と同一です。（どこの“意見”とは言わないが）　うがーっ、阪神・中日・横浜・広島ぁぁぁ！(^^;)



3.『若草一家でいこう』　船戸明里・友谷蒼（角川書店）


　あの、『星の砂漠』や『ＬＵＮＡＲ』で感動の嵐を巻き起こした船戸センセの新作の副題が『闘え！エイリアン女子高生』／『銀河番長ＶＳ地球王子』／『御町内プリンセスは小犬がお気に入り』／『黒幕皇帝の帰還に女王は再び屈伏する』ですよぉ？（ＣＧな表紙からして、既にちょっとヘンだし(^^)）　さてさて、どーなることやら、と読みはじめましたよ、ワタシは。
　…（読み終わった）はははー、微妙にシリアス且つのーてんきでナイスっ！！　今までは会話に上手い“間”があったと思うんだけど、今度は“テンポ”の良さにもグっときましたし、何よりも、ネタや台詞だけに頼らずキメの細かい描写を積み重ねているストーリーの確かさは相変わらず安心感満点。
　コミカルさだけでなく、筆ペン格闘シーン（？！）など、新しい魅力を新規発見した気分で、お得な気分っす。
　4姉妹では、やはりガサツな次女・三女がいいね。うん！(強調)(^^)



4.『LaLa DX』　（白泉社）


　相変わらずいい仕事しています。
　『人形師の夜 −遠い音楽−』、まるで、『ONE』か『Kanon』のエピソードのよーです。　ひょっとして、オレを泣かそうとしているノカナー？（←バカ） まぁ、この話の構図は一話からのものなのですが、そのくせ、下手すると泣かされてしまったりするワタシなのであるが、今回は主人公達が高校生だったし、特に『Kanon』的かなーと。（←なんだよ、『Kanon』的って）　あと、ヒロインの造型は七瀬？（←バカバカ！）　…と、ゆーわけで、むちゃお気に入りー(T_T)（ヲイ）
　『天然素材でいこう』は、『Ｇｏ！ヒロミ Ｇｏ！』のハイテンションぶりからズバっと切り替わってて、ほんのり・いー話ですよー。　音楽＆映像がちゃんと伝わってくるし、流石です。ちょい、ワタシもうずうずきました、まんまと。で、二美の言葉にハッとさせられたワケで、いやぁ、一本取られました。　ホント、流石です。
　新人なのに４回連続で作品をしっかり仕上げててびっくりの『ダブル クラウン』（草川為）はやっぱり何気にいいし、素朴な中に巧みな構成やキメ細さがキラキラしている『不機嫌な王様』（内田小鳩）もいい、よくわからんけど魅力的な『シェイキングループ』（十川ひなた）も得した気分だ。
　そして、何より、『横顔の君』（三太ケースケ）の達者さ＆新鮮さ＆力強さ＆優しさに惚れ惚れしました。ホントのホントに新人？って位。 お話しはよくあるネタだけど、登場人物に存在感があるので、その“主張”がホント、気持ちいい。　こんな人と友達になりたい。(^^)
　いやぁ、白泉社って、ホント、層が厚いですねー。



5.『YOUNG KING キングダム』　（少年画報社）


　特にチェックしていない雑誌ですが、今月はただ一点・私屋カヲル作品『青春ビンタ！』が掲載される旨を毒電波アンテナがキャッチしたので、おもむろに購入！
　…ぶっとんでる…(^^) なんてったて、タイトルページのハシラのアオリ文句が「◆青年誌初登場・陰毛解禁ｩ」って、なんじゃ、そりゃー(^^;)
　いや、確かに、バリバリの少女漫画家（？？）にして、単行本で乳の描き方をアツく語るヒトである、お誘いがかかるのもわからんこともない。（ちゅーか、既にG○TTAで描いているけど、変なのを(^^;)）
　しかし、『少年三白眼』で見せたあのヘンなセンスを、『コットン200%』で見せた素朴な味を、『ぼくの薬は甘くて苦い』（単行本『ピンクの拳』収録）で見せた切なさを、私なりに大切にしたいので、この『青春ビンタ！』のあまりにナチュラルな青年マンガっぷりにどーしてくれよう、って感じです。　どうやら、これが本性だな？！みたいな(^^)
　友人やモブには過去作品でもお馴染みのキャラが出演だとか、ちゃんと乳の描き方を少女誌でしてた主張通りに描いているとか、さらにダイナミック＆キュートな絵柄になってきているとかのお楽しみもあって、良し！　ちゅーか、私屋センセを引っ張ってくる少年画報社はスゲェよ、目の付けどころが(T_T)

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[最近読んた漫画] 000515

　今週は那州雪絵新作＆『男の花園』最終回が掲載される『メロディ』や、『破壊魔王定光 ２』のリリースがあるのだが、GW中に↓の2.のコトを書きたくてたまらなかったので、ゴー！

1.『エレクトリック・マーメイド』　桃川春日子（新書館）


　…この本を私が選んだのを見て、だれかが高笑いしてるような気が…(^^;)
　私がこの本を買った動機は、後半部に収録されている『青空をあなたに』が95%なんですよー。
なんてたって、連載時に読んだトキの印象が
「れ、『レオン』の構図だ…」
　だったし。(^^)
　絵柄はWINGSらしく、達者でキレイな絵柄で、野郎は肉まみれで、話と絵とのバランスがよくて、でも、妙に不安定な印象が魅力的です。　それなのに、あんな残酷な結末が描かれたことで、ひどく印象に残っていました。救いが無い悲しい話だけど、少し違うところに救いがあるような、儚いお話しです。ほろり。もっと色々と深読みすることもできるし…
　で、今回初めて読んだ『エレクトリック・マーメイド』の方ですが…、もー、開いた口から砂肝やら星の砂やらがざらざら流れ出るような極甘ゲロ甘ラブラブっぷりに悶絶死。(^^)
　…復活。　よくあるよーな、少女漫画的SFマインドが都合のいいときだけ出てくるので、オレ的には少々抵抗があるのだが、あと、アンドロイドの（マルチすら軽くぶっちぎるよーな）人間っぷりはやりすぎだろとか、身も蓋も大人げもないツッコミを入れそうになるのをグッとこらえていると…、割といい気分になります。(^^)
　“ロボット”ってのが、“純粋な心の入れ物”として扱われているのが、（安直だけど）何気に嬉しい。こういう解釈の仕方が普通にまかり通るってのは、日本ならではだよなぁ(最近だと、『アイアン・ジャイアント』とかあるけど、アレが比喩するところの裏の見方があるみたいで、私は素直にはなれないなぁ…)、とか、伏線がバリバリなので、これからも色々とお付き合いすることになるだろな、とかね。
　そうそう、おまけマンガにすずめちゃんがカエル丸飲みやってますけど、アレ、以前インドネシアに行ったときに、私もやりました。(^^)　ちゃんと、口から足をはみ出させて、記念写真！（バカ）
　あと、“おーい、お茶”のＣＭ：「あー、 うみだーっ！！」に対する評価は、まったく同感だ、マイ同志。(^^)
　あ、そういえば、生意気なチビガキが出てくることでも、オレ的評価高しデスよ！！（ヲイ）




2.『できるかな リターンズ』　西原理恵子（扶桑社）


　今年前半のオレマンガMVPの最有力候補です。
　“鳥頭紀行”とかが加わって、前作『できるかな』から更に強力さを増してるので、オイラ、もうズタボロです。　『アジア行かされまくり』とかがなまっちょろく感じる（いや、実際、なまっちょろいんだけど）ような、カラダを張った芸に悪酔いさせられます。
　「…93年ぼくはカンボジアポルポト支配地域の最前線にいました。　ある日　仲良しになった13歳の国軍の兵士がボクにさとうきびを一本くれました。　（貰ったとうきびをしゃぶってる）　…『おい、彼らは国のためにもうすぐ死ぬんだ。　そんな人間から物をもらうんじゃない』　カナダから来たボクと同じ報道カメラマンでした。　その時のさとうきびの味は今も忘れません。　ボクの人間としてのいたらない味です。」
　これは西原氏の相棒：報道カメラマン鴨志田氏がインドネシア暴動を見物した際に回想したトコロのお話しです。　私、この↑下りでマジ泣してしまいました。その間、僅か5コマ。最短記録更新です。深いです。マジ、いい話です。私的には、日本海軍提督の故・吉見信一少将のお話しを思い返してしまいました。(なんでだろ？)　この後のオチも何気に皮肉が入っていて、いいです。
　インドネシアの話も大概なのだが、カンボジアのお話しは輪を掛けて凄まじい、というか、ヤバすぎる。（葉っぱとか、黄色とか…(T_T) ）　その前哨戦の自衛隊体験入学時のPKO活動に物申すトコロは国会で問題にしてほしいほど凄まじい。　ロシア（サハリン）のお話しは…なんちゅーか、国のかたちにギモンを残すような凄まじさがあるのだが、“マーライオン”＆“ゴマあえ”のインパクトに悶絶死。（今回2回目）
　悶絶死といえば、『それはちょっといやだ』のみっひー編で炸裂する“人間ナイアガラ”級の狂気のビジュアルで視覚神経を揺さぶられ、かてて加えて、『阪神ファン新保くんと私』での阪神の負けっぷり表現手法は私の言語中枢にドーピングしまくってくれて、なんだかスゴイことになってしまいました。（悶絶死）　もう、堪忍してぇ。(T_T)
　万人に薦めるのは憚られるが、世の中のしくみの一端を垣間見る助けとなる本と信じてやまないっす。
　旅はいいね！！

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[最近読んた漫画] 000410

　白状します。　私は先日単行本を買うまで『演撃少女 命』を「えんげきしょうじょ みこと」と読んでいました。 でも、取り敢えずは、対マリュチ戦が素晴らしいと思います。（意味不明）

1.『YOUNG KING OURS 2001 五月号』　（少年画報社）


　面白い！
　なんというか、“『LaLa-DX』の少年漫画版”的、粒ぞろい＆新鮮な作品の多いことよよよで、読み応え満点デス。（実験作品のようなテイストを持ったものが多くて、何気に一昔前の『アフタヌーン』的と言えなくもないような気もするけど、ずっと“少年漫画”的で読みやすいデス）
　取り敢えず、『銀符とその守護者』（おがきちか）のラストちょい前で、目蓋が熱くなりました。 マンガ読んでて泣きそうになるのって、久しぶりで我ながら驚きました。　前作の『子羊は迷わない』でも新鮮な達者さを爆発させていましたが、今回も凄い。何気に宇河“スタンダード・ブルー”弘樹氏のデビュー当時を髣髴させられているという辺りで、私の感じている凄さを察していただけまいか？（←？）要チェックや！
　得体の知れない系の作品も魅力的で、『自転車フランケン』や『トリコの娘』なんて、ヒュ−マン＆ハートフルでいい味出してるっすよ(^^)
　あと、『こわい女』がステロタイプ的かと思いきや、やっぱりステロタイプで（なんだよ）、でも勢いがすごくて、いいかんじ。
　あ、前号の『GEOBREEDERS 番外編』はアニメ化の伏線だったのね、フムフム、成程。
　結論：コストパフォーマンス高し。買い。




2.『YOUNG KING OURS 五月号』　（少年画報社）


　こっちは、本誌の方。
　『GEOBREEDERS』は、表紙に高見ちゃんがいるので即売会場の番外編かと思いきや、物量戦＆コブラの最期が凄かったので、許す。（何を？）　わかりやすくも複雑怪奇で、いかにもアクション映画的テイストはいいなぁ！　でも、なんで、アニメになるとダメなんだろ？（暴言）
　一方、先般アニメ化実験の終了した『エクセルサーガ』は、予想通り番外編(^^;)であったものの、予想を上回る暴走っぷりってゆーか、アニメでやろうとしたネタちゃうの？的ムチャクチャさに磨きがかかって、いいかんじ。 年明け頃から絵柄が可愛くなってきたこともあって、あと、アニメ化の恩恵でキャラクターボイスも想像できて、なおGOOD。 あの“実験”は総じて成功だったと思いますよ、個人的には。
　で、やっぱり『朝霧の巫女』は、いいね！！（力説っ！）判りやすい次女！ なんと素晴らしいことで御座らんか！？　うーん、いいカンジだけど、次回あたり（桜満開話かな？）から状況が変わりそうで、それも楽しみ楽しみ。(^^)　 …でも、三次って積もる程雪が降ったっけ？ 2月頃もバイクで走れたような記憶が…。まぁ、雪の東京を舞台にしたドラマが腐る程あるのから、突っ込むのはヤボか（一回だけ、雪の中を走って、コーナからダイブしそうになったことはあったなぁ…）
　相変わらず、いい仕事している雑誌です。




3.『破壊魔王 定光 １』　中平正彦（集英社）


　表紙からして面白そうなオーラを放っているので気になっていたんですが、『DW』が発売延期された時にいい機会とばかりに購入。　結果的には、大当たりでウハウハ（＾＾）
　SFっぽい設定ながら、単純明快気分爽快な江戸っ子漫画（←なんだ、そりゃ）で大暴れして気持ちいいっす。　宇宙人を木刀（と根性）で殴り殺す漫画とは前代未聞では！？
　あと、ロボットとの小意気な会話とか、くすぐられるよなぁ、SFマインドを。
　かてて加えて、ナゾのヒロイン（？）の存在とか、ツボを押さえていて、すんばらしーっす！
　近々二巻が出るみたいし、こりゃ、楽しみだわい。




4.『特命高校生』　竹内桜（白泉社）


　これも、気になっていたけど購入に至らなかったものを買ってウハウハってパターンです。　そーして考えてみると、『DW』が発売延期されたことに感謝だね。
　竹内氏のコミックは『ぼくのマリー』の一巻を読んだっきりだったのですが、今回久しぶりに読んでみたら、すっげー達者な漫画になっていて、その差にビックリしましたよー。いや、はや、達者。 脱帽。
　封魔調伏に繋がるお話し作りとか、伏線とか、兄妹愛とか、家族愛とか、その他諸々、全体の流れはそつがないともとれるのに、メリハリがあって面白いのだ。　なんつーか、３話完結を見越しての確信犯的話し作りをしたのでは？的。　つーわけで、安心してドキドキして読めました。（なんとなく、矛盾？）
　でも、この一冊で完結ってのは勿体ないね。　せめて、もう一冊！ と思えました。 そんなカンジで、得したな、と思える一冊でした。





上のリストに少女漫画が入らないというのも、珍しいかも。　…あ、『メロディ』で予想通り『GO! ヒロミ GO!』が復活＆シリーズ化って朗報＆初っ端から面白かったーっ！ってのはあったです。ヤハリ押さえておかねばね？（？）

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[最近読んた漫画] 000306

0.『DARK WHISPER 1, 2』　山下いくと（バンダイ）


「8年が過ぎていた」



　…と、いうわけで、今週（3/10）の『DARK WHISPER』（山下いくと・メディアワークス）改訂版の前祝いでした！(^^)
　ホントに、二巻が出てから8年が経ってしまいましたね。　おまけに、『ATTESA』からは１２年だよ…。　おまけに、休載から2年…(^^;)
　「さぁ…時間は動き出したぞ　　語ってくれ…」
　…というわけだ。　楽しみだー！！＼(^^)／


1.『BELL １』　麻生みこと（白泉社）


　『DARK WHISPER』も待たされたが、こっちも大概待たされたっすよー。(T_T)　…ろ、6年！？
　…てなわけで、私の『きりぬきLaLa』の中で屈指の古さを誇る『神様が見てる』と、麻生先生の映画感覚大爆発な『BELL』の組み合わせときては、満足至極呉越同舟意味不明。
　表題『BELL』は、首都圏に出ると一層その内容がよく分かりますな。「ふふふん、成程。この駅をこーやって、こー移動したのだな？」みたいな追跡が出来て、より一層。(^^)
　でも『母と子の儀式』は初めて見るんですけど、オレ。　ナンデだ？！　『LaLa』を買ってない時期ってあったっけ？＞オレ　あぁ、仕事が究極に忙しかった頃か…(;_;)　まぁ、それは兎も角として、『神様が見ている』に通じる暖かさがナイスですな。
　巻末書き下ろし『BELLO』は…　大爆笑っ！！(^^)　せ、切なすぎるー。
　ともあれ、目出度く『BELL』もシリーズ化したことだし、おまけに『GO! ヒロミ GO!』もシリーズ化だし（多分ね）、よーやく、『天然素材で行こう』以前の傑作短編達が日の目を見るんですね、これからは！　大歓喜！！＼(^^)／




2.『天上天下　４』　（集英社）


　すさまじいばかりのハッタリぶりが気分爽快極まりないこと甚だしく、何気に矛盾っぽい伏線たちもなんのその、その暴走気味の勢いの前には風前の灯っすよ！（変な日本語）
　おまけに、「僕は地平線が見たいな」雅史雅孝が適当にカッコ情けなくて、可哀想でイイネ！(^^)
　それにしても、相も変わらず大活躍バンザイな真夜ねーちゃんに乾杯ダ！！(^^;)　ちゃんとチビバージョンにもなったしー(^^)、３〜４年前モードの可愛らしさといったら、もー、モーーっ！！　むふーっっつ！！！（お、落ち着け）
　…少し雲行きが怪しそうな雰囲気があるけど、ケレン味溢れる感覚で突っ走ってほしいものですなぁ、これからも！　




3.『少年魔法士　７』　なるしまゆり（新書館）


　…いや、はや、壮絶です。
　なんで、このヒトは、こんなにも沢山の新しい世界を描けるのでしょうか？　すごすぎです。
　そして、キレイです。　でも、醜さも描きます。　慎重に言葉を選んで、ヒトを描いてます。　“祈り”ながら描いている、ホントにそれが通じてきます。
　魔法とか、ファンタジーとか、そういった“ご都合”で固めた物語のなかで、確固とした真摯な“祈り”がそれを支えている、そんなカンジです。
　ほんとう、心、洗われました。
　P.S. こっちの“ナギ”さんも大好きです。(^^)





　…それにしても、何ですな、『YOUNG KING OURS』の『朝霧の巫女』（宇河弘樹）のスバラシすぎる三姉妹っぷりには、第一話と第二話だけで、もー、身も心もほにゃほにゃ〜っ、にされますなぁ！　時々女の子が使う広島弁も懐かしラブリーでナイス。　ブラボーッ！！(T_T)
　あ、それと、一月前のネタだけど、『あずまんが大王１』のヨミちゃんもナイスだね(^^)！

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[最近読んた漫画] 000207

　今週は2/10の『BELL 2』&『人形師の夜』などが楽しみの『LaLa-DX』とか、『あずまんが大王１』が楽しみなのであるが、書きたいことが溜まっているので、ゴー。

1.『リゾート行かされまくり』　宇野亜由美（白泉社）


　前作（？）『アジア行かされまくり』に引き続いて割と楽しみにしていた逸品。
　冷静に考えれば、別にたいして必要とも思えないカメラマン勝谷氏を連行してのリゾート貧乏行脚は、もう、意図的にトラブルを起そうとしている企画ミエミエなんだろうとは思うものの、「やっぱ、このメンツでないとダメだよなー」とか、他人の不幸は密の味っすねー的面白さが相変わらずです、ハイ（笑）
　で、なんか、一昨年・去年と私が行脚した地域（オーストラリア・ゴールドコースト、ネパール、沖縄、西表島…）とラップしまくりで、見覚えある風景出まくりの、「あんたらの方が優雅な旅じゃーっ！」的ツッコミも出ようものだが、旅行記とはかくあるべきですな、オイラもこれくらい描けたらいいなーとか、思いましたよ、うん。
　旅はいいね！




2.『犬狼伝説 完結編 -凍結-』　藤原カムイ＆押井守（角川書店）


　ついに完結である。
　いや、ここが『赤い眼鏡』→『ケルベロス』→…と続く出発点なのだが。
　それにしても。　時代錯誤も甚だしい。　７０年代な空気。　混沌としているようでいてベクトルの揃った集団の意志。　高潔さと醜さが同居した精神達のぶつかり合い。　抜け道を見つけだせない時代。
　懐かしいようでいても、そんなものは存在しなかったという矛盾に気付いたとき、自分の中の“犬”がうずいていることにも同時に気付いたりする、そんなカンジだ。
　きっと、かつては数多の心の中に実在した世界なんだろう、そんな美学を感じる。
　で、『パトレイバー』とかでおなじみの方々が友情出演しまくりなのは、ファンサービスですね。（＾＾）
　2000年冬−人々は犬たちの流す血と骸を踏みしめて、更なる轍を刻もうとしていた。ひどく、−ひどく臭い。




3.『妖の寄る家 宇河弘樹・短編集』　宇河弘樹（少年画報社）


　私の持っている一番古い『YOUNG KING OURS』の切り抜きも、これでようやくお役御免です。　とても新人とは思えない達者さに驚いた『狐精騒動記』から早３年、よーやっとの短編集。
　で、取り敢えずは、私にとって初出の『警官横暴ビーボくん』の背筋が寒くなるよーな恐ろしさ(^^;)にもだえ苦しみました。　もー、ピーポくんを普通の目で見れない…
　表題作の魅力はいわずもがな、『龍門亭的姑娘』の雑然とした活気とか、『流れ星の夜』なファンシーさと、芸達者ぶりに惚れ惚れしますね。
　が、相変わらず面白い中表紙4コマ“ファンレター”、“テッポウウオ”、“テラフォーミング”にも悶絶です。　あと、『スタンダード・ブルー』の時みたいに、欄外のアオリがあったら完璧だったのにな−(^^)
　…つづく↓




4.『YOUNG KING OURS 2000/03』　（少年画報社）


　いやー、なんてったて、『朝霧の巫女』（宇河弘樹）ですね！　『JoJoの奇妙な〜』ばりの伝奇な一族の物語でありながら、和風で、ローカルで、美人三姉妹（ほわほわねーさん風だけどしっかり長女（眉太し）、勝ち気で不幸な次女、ニコニコチビッコで「お兄ちゃん！」と呼んでくれる三女）で、巫女さんではにゃーんｩな“痛快DOTABATA物怪グラフティ”！　宇河センセ、流石です！(T_T)　悪者のセオリー無視の轢殺！Ｘ２＆ネジネジはいかにせよ可哀想だが、いい味出してるぞ、乱裁！　あと、三次市のあの辺りはかなり見覚えあるんで、そういうのも嬉しいですな。（去年、こっちに引っ越しして以来、『極上天使』や『逮捕しちゃうぞ』とかで出てきた風景に気付いたりして、嬉しかったりするのと同じっすね）　さてさて、これからが楽しみだ！
　『エクセルｩサーガ』は相変わらずぶっ飛ばしているかと思えば、美咲さんのナイトなお姿も嬉しかったり、Type-Firstが大復活バンザイだったり、先週の放送の「おしおき」ネタは割とイイカンジとか、来週の放映でアレをやってもいいのか？とか、いや、これは漫画じゃないか、いや、漫画（同人誌）か、などなど、予想を裏切る展開にオロオロしてしまうのですが、来月はどーなるんでしょう！（多分、ゼンゼン別の話になると予想(^^)）
　『ジオブリーダーズ』は相変わらず危ない橋を渡りつつ物量戦バンザイ＆ムチャしまくりで愉快痛快なんですが、高見ちゃん達はどーなんたんでしょう？ってのが気になって仕方が無いんですが、早くしないと『∀』が終わっちゃうよー？（謎）
　…と、まぁ、『電撃大王』が明らかにパワーダウンしている中、この系統の漫画雑誌ではブッチギリのクオリティで驀進中ですな、『YK OURS』！

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[最近読んた漫画] 000117

　私は多分パラノイアだろうな、と思う今日この頃。　あとは、それをどう活かすか、だ。

1.『電波オデッセイ　４』　永野のりこ（ASPECT）


　唐突で、脈絡が無くて、もどかしくて、情けなくて、一生懸命で、マジメなんだかふざけてんだかよく分からなくて、不安で、暗闇から抜け出そうとするような、ヘンな物語も“感動の”最終巻です。
　結局のところ、原さんに何が起っていたのかよく分からんのがスッキリしないんですが、彼女なりに克服してしまいました。　そこがすげぇ強いなぁと、感動。　とすると、ちまちまと気にするオレは、あの親父やキタモリの情けない部分だったりするのだろうか…
　正直言って、原さんや野川さん、そして親父が引きずっている、過去の自分のようなもの、ああいったものは、実感としては皆目理解していない。　しかし、あんなもの以上に後ろ向きな感情が自分の中に潜んでいるのを知っているし、それと戦わねばならないことはしょっちゅうあるし、ハタから観ていて「コイツは、“何か”に憑き殺されてるな」みたいな奴もしょっちゅう見掛けるので、漠然と分かる様な気もする。　寧ろ、その“何か”から逃げ出したくて、でも克服したくて注視してしているような様子さえ伺える原さんや野川さんは、強いなぁ、としみじみ。
　ついでに言うと、私の心掛けとして、身近な人間が“何か”でそろそろ限界かなって位にまで弱ってるのを見掛けた時は、もー、これでもかっ、という位、当人が逃げている事柄をあげつらってさらに叩きのめすことにしています。　嗜虐性があるのも否定しませんけど、弱っている人間ってのは「何をすればいいかは分からないけど（実は分かっている場合もある）、この状況はいけない」ということが分かっていつつも、それからも逃げているのが常なので、そこを徹底的に責めてそれを認めさせて、何かアドバイスがあればする。　状況にも依るが、慰めることなぞ、まずしない。（どうでもいい他人なら、安易に慰めるけど）　で、先日も、続けさまに二人ほど容赦無く叩きのめした(^^;)後で「ふいー、今日も言い過ぎたかなぁ」などと思いつつ、ふと気付いたのは、
「原さんのキタモリに対する仕打ちって、こんなん？」(^^)
　そう思うと、色々と深いなぁ。（？）
　そんなこんなで、しぶとくて、強かった原さんが、優しさも得て、大団円の最終回ｩ
　でも、これからも、彼女達は様々な不安と戦っていくんだろう。　がんばって欲しい。　がんばろう。




2.『川原由美子選集　第８巻　[BREATH] 』　川原由美子（朝日ソノラマ）


　とうとう最終巻です。　おまけに、単行本初収録作品ばっか！　でかしたぞ、朝日ソノラマ！！
　初期作品から、方向模索の時期の迷った様な作風からいろいろいろとありますが、ここはヤハリ川原節炸裂の『途中下車』（見覚えがある…）、『ピアス』、『白い帽子の夏』（やっぱり見覚えがある〜！ナンデ？！『コサージュ』なんて読んだ記憶は無いのに…？？）は感涙モノです(T_T)　王道です。　やっぱ、短編上手いなぁ〜
　で、巻末の『PARK』で、極上の読後感を得ますです！　爽やか！！　いやぁ、もう、大絶賛！！　地力のある川原先生がやるからこその力技と味っ！！　テンポの良さと緩急と余韻の素晴らしさには、幸福感がこみあげてくること必至。　スバラシイです！！
　おまけにヒロインは、勝ち気・素直・ショートカットの三連コンボ！　クリチカルヒット！！ 「踏みしめる一歩は　うれしかった」
　うをーん！トーイちゃーん〜（仮名）！！(T_T)　（←バカ）
　…あ、でも、流石に『前略・ミルクハウス』は収録されんかったのね。　よし、読み返すぞ！(^^)




3.『好きになるひと　高橋しん初期短編集完全版』　高橋しん（小学館）


　まず、少し呆れて、感心して、感謝しました。
　１０年近く前の初期短編を、全て描き直すか？！普通？！　絶対、普通じゃないと断言しよう。
　彼の、作品に対する愛着と良心が、ここまでさせるのだろうか。　作品の背景に有る自分の体験との重なりとかも覗き見える（つーか、そのんま？）ことからも、彼自身の独善性がこの“書き下ろし単行本”状態に占める割合はスゲーデカいのは想像がつくけど、一読者としては、非常に嬉しかったです。　内容も大切だけど、彼の今の絵柄の暖かさや魅力は、間違いなく作品の一部ですから。
　そして、１０年前の自分に戻って描くコトができるという自信と、今の自分が１０年間の自分に対して恥ずかしくないという自信と、その作業を完全にやり遂げた（そして、それに協力してくれる人達が数多くいた）事実に、脱帽です。
　また、いいものを見せてもらいました。
　ありがとうございます！

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