the inner of Ti - Video Game

The inner of [Ti]
Video Game 2001

011230
年末動作終了～

ういーっす、電脳空間に生きるネットワーク市民[Ti]11歳でーす！

ういーっす、ネットワーク市民[TiN]10歳っス

今年もこんなことやってますー

ここで“今週の運勢”とか書くべきかな？

“柏木梓マンセーの人：冬場は扇風機から温風ファンヒータに格上げに”

“セリオといっしょの人：古参兵に義勇兵が加わって各地で暴動を”

“シエル様とカレーの人：みさき先輩とカチあってすごいことにっ！”

“コレトさんとダンジョンの人：そして伝説に”

…ダメだ、やめよう

うん、冴えんなぁ

で、年末のアレでつかれてまーっス

おつかれー

さて、今年の総括ですが

ちまちまとやったけど、全体としては大きな計画に沿った活動だったです

と、言いますと？

1998年：DTP(『セリ風』)→1999年モーションタイポ(『fair wind』)→2000年DTV(『永遠の楽園』)→2001年3DCG(『名曲アトリエ』(笑))→2002年ハテサテ？、とまぁ、やれることを少しずつ増やしてきてます、みたいな？（※作品タイトルは略称です）

やり散らかしてますね

散らかしてます

おまけに題材が過去に止まったままですな

温故知新と言ってくれ、格調高く！

そんで粗製濫造ですか

いんや、粗製寡作です

なお悪い

ドンマイ、ドンマイ！

でもさ、題材についてはホントに旬とか完全無視だけど？

それに関しては近頃思うところが色々とあるですよ

コミュニティとかの腐った面が表に出がちで、全体として印象悪くなってますからね

でも、作品から受けた影響や、そこから自分が育てたものは、否定したくない

「名作は色褪せるのでなく、見る目が濁る」のだということを改めて感じさせられた一年でもありましたヨ

このHPを作り始めた1996年10月時点では、実はゲームのコンテンツはなかった。それが今ここに立っているのは確実に『痕～きずあと～』の影響で

ゲームの供給者側にサービス業的なイメージを期待するのも勝手だが、期待はえてして判断力を鈍らせる上に感情論まで出てくる諸刃の剣だったね、随分前のトピックだけどさ（←ヘンな日本語。察してください）

楽しみ方って難しいですなぁ

で、そんな中で『月姫』は？

まず意表を突かれた。これ重要。　でも、突貫でやってしまった『月姫ムービー』はこうして見ると2000.5年式だったと思う。正直、中途半端だった。これは唯一旬な題材だっただけに、なおさらスマンかった

だからと言って、『永遠の楽園』や『名曲アトリエ』が中途半端でなかったとは言えんよね

正直、スマンかった

謝ってばかりだね

スマンかった

でも、ま、そのお陰で色々と縁が繋がっているワケだし

駄作でも愚作でも、ちゃんと最後まで作ることと、続けることが大切なのだよ

今、＞[Ti]がいいことを言った！

続ける為のコツは、細かいことにこだわるよりも、新しいことだけやることですな

今、＞[Ti]がダメなことを言った！

ま、そんなカンジで？

そんなカンジ、じゃねーよ

そういえばさ、『月姫ムービー』でさ、タイポにフランス語混ぜてたんですよ、フランス語

別に『fair wind』でも混ぜてたじゃん、他にもドイツ語とかいろいろ

いや、今回はね、どーん、と画面いっぱいに、7回も

で？

ちょっと賭けだったんですけどね、非難されるかもって

別にいいだろ、それくらい。内容にもよるが

でね、オレ的イメージ連想で各キャラに大アルカナのタロットを割り振ってたんですよ

幽波紋（スタンド）ですな？　また、勝手なことを

アルクは、LA・LUNE(XVIII、月)で

まぁ、決まりだろうな、それで

ネロ教授はL'EMPRERUR(V、皇帝)、と

うむ、そんなもんだろね

シエル様はLE CHARIOT(VII、勝利者)

7番だし、いいね！

ロアっちは、LA MAT(番外、愚者)

LE・PENDU(XII、吊られた男、復活)とかが合ってる気もするけど、番外ってのがいいね、ロアっちらしくて

で、絶倫魔王はLA MORT(XIII、死神)と

あー、成る程ね

そんでヒスコハが LA・ROUE DE FORTUNE(X、運命の輪)とLE・SOLEIL(XIX、太陽) 。どっちがどっちかはアレということで

勝手な解釈だが、含蓄がありますなー

でしょ？

で、秋葉は？

は？

秋葉だよ、二位の！

秋葉は．．．L'IMPERATRICE(III、女帝)

うわー

他にねーんだもん、しっくりくるのが！　じゃぁ“星”か？“星”じゃねーだろ、秋葉はよ！

逆切れしてます(^^;)

「お不幸キャラな記号を背負う筈であった秋葉が、その記号を魅惑のビームなキャラである筈だったシエル様に委譲してしまった現在、彼女に残るのは妹な女王様じゃんかよー、コンチクショー」（横浜市・会社員Tさん）

何が言いたいんですか

あ、いや、だから、一部の人がこのネタに気付いていたことがうれしくて、つい(^^)

なんだ、うれしかったんですか

うれしいねぇ♪

沢山の人に観てもらえたからね

ありがたいねぇ

いや、ホント

そんなワケで、『月姫』が今年のトピックなのは決まり、と

今年やったのは．．．『ヴェドゴニア』と『月姫』と『夜が来る！』と『風雨来記』と『ファントムDVD』(途中)か

あと『歌月十夜』もね

全部合わせて丁度7日間っすね

週末強行軍な電撃攻略は相変わらずですなぁ

いや、もー、これで限界ですよ

あ、でも今年は『QOH』と『PB』もそこそこやったヨ！

オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ　だけどね、未だに？

。。。はい、結局殴るだけしか出来ません(T_T)

ダメすぎる

限界です（しょぼん）

それにしても総括になってませんな

だって、今年の記憶、ねーよ。「桜が開花後に雪が降りました」かと思ったら出張ばっかで東海道新幹線沿いの稲の生育を観察している内にさぁ、年末です！

うわぁ

おかしい、つーか、ヤバイよヤバイよ

まぁ、落ち着け。時間は万人に平等な筈だ

欺瞞だね。“Time's winged chariot.”「時は有翼の車」という言葉もある

チャリオット．．．（上記参照）．．．シエル様．．．．（ポ）

ダメすぎる(;_;)

ここはそーゆーオチなの！もうっ！　察しろよ、空気をよ、カラ元気のよ！

ダメ人間ウサ！逆切れウサ！ (c)へきる氏

ヤバげだ．．．

さて、じゃ、今日の本題の冬コミ報告～

長い前置きだったなぁ

わー、ぱちぱちぱち、ぱふぱふー

はいはい、ぱふぱふー

でね、聞いてくださいよ。今回は出し物とか直前の直前までアレでコレでもう、スゴイことにっ。ちゅーか、寝るなっ！(^^)

で、まぁ、あんなん量の荷物を担いで入場、ってのは夏だったらぶっ倒れそうですよ

豪快さんでした

なのに、最初の45分で無くなってしまいましたとさ

指名買いの方が大半だったみたいんで、すまんこってす

ちゃんとした告知なし＆POPなし＆レーベルにはタイトルのみとゆー“trailors”も問答無用で買われる方には、ありがたいでしたです、密かに、かなり

CD-Rを(わたしにとっては)大量に焼いたしねぇ

過去に焼いたCD-R数の数倍だもんな

でも、“突発コピー誌”みたいなもんかな、これって？

同人の醍醐味の一つとゆーアレか

わたしゃこれまで、本は最初っからオフセだったし、CDはいきなりプレスから入ったもんなー

むぼーですねぇ（ホント）

半突発のCD-R頒布って奴もやってみたかったんですよ

まぁ、『trailors』については、本来のプロモーション用途なブツを、微妙に“映像作品”寄りに見せる為のパッケージング、って試行をやってみたいという意味もあったんッスけどね

そんなワケでおつかれー

おつかれー

今回のムービー制作発案者SOYさん、ムービー制作のきっかけとなったお宝自慢(^^)の如月☆さん、なんちゅーブツを持ってくるんですか(^^)天狼さんなどなど、掲示板の皆様方お疲れさまでした！

いろいろと中途半端になってすみませんでした

そんで、わらしべ長者…

しーっ

いや、でも、有名どころさんにご挨拶するのは、いろいろと発奮してモチベーションを維持するのに有益だし、相手方にもそれなりのヘンな刺激（微々たるもんだろうけどさ）を与えられているとは思っているんですよ、一応

2001年式セリオさん。
何故に唐突なセリオさんかというと、先程気付いたんですが、去年の10/23以来描いてなかったんですよ、セリオさんをっ！
うそーん？！
これはっ！不覚っ！反省っ！！
てなわけで、14ヶ月ぶりに描いてみたセリオさん(HMX仕様)です。
“美人さん＋微妙に表情”てな感じ？
瞳のハイライトが予想以上に効いてしまったのぉ。
つーか、くまっち＠『お迎えです』や榊さん＠『あずまんが大王』に引っ張られてるかな…？
　つくづくツリ目好きなんだなぁ＜オレ ←梓＠『痕』とかさー

2001年式セリオさん。
何故に唐突なセリオさんかというと、先程気付いたんですが、去年の10/23以来描いてなかったんですよ、セリオさんをっ！
うそーん？！
これはっ！不覚っ！反省っ！！
てなわけで、14ヶ月ぶりに描いてみたセリオさん(HMX仕様)です。
“美人さん＋微妙に表情”てな感じ？
瞳のハイライトが予想以上に効いてしまったのぉ。
つーか、くまっち＠『お迎えです』や榊さん＠『あずまんが大王』に引っ張られてるかな…？
　つくづくツリ目好きなんだなぁ＜オレ ←梓＠『痕』とかさー

で、ま、今回は何気にスペースから出歩いてみたら、ご近所にSERIO－Aさんがいらっしゃるのを発見(失礼？)してご挨拶先を新規開拓できました(T_T)

最近自分、セリオのミニブームリバイバルだしね(^^)

その節はありがとうございました(_o_)

セリオの未来は明るいね。でも、このタオル、ボクには、ボクには、絞ることなんてできませーん(笑)

あと、私的に勿論のトコでご挨拶！お疲れ様です！

新刊、マジものすげ面白かったです(T_T)

一体全体どんな精神構造なんだろう、あの狂った連中！（←誉め言葉）

前回のムービーのコト、覚えて貰っていて、うれしーですー(T_T)

とりあえず、早くバイク直したいです(^^;)

そんで、西館某所にもご挨拶して、いろいろと沸き立つウラ話をむにゃむにゃ

本日のお誘いに関しては、まぁ、今回は何も手伝ったワケでもないので

ホントの食い逃げになってしまいますし（前科２犯。モハヤそういうキャラ？）

でも、機会がありましたら是非ともアレ議論致しましょう！姉に関してはうるさいですよ、自分！(^^)

ときに、そのときに紹介して頂いたMADな方々も、なかなか心意気が立派でしたね

「仲間内＋アングラに徹する、地下に地下に」という潔さがね。それが私ごときのレベルではその存在を知ることすら出来ないほど徹底しているのは、ホント立派だと

今回のもう一つのトピックは、１年半ぶりにコミケでモノを買ったことだったりするんですが

かなりダメ気味な気もします、それは

RESOUND WAV.の『総集編』、今聴いてるけど、いいね！　ダイレクトでスッキリとしてキレがあって！　うっとり

で、まぁ、例の如く水上バスでゆらゆら優雅に有明を去って

新年の準備だね

あぁっ、しまった

大根が足りない！これじゃ雑煮が作れん！

じゃ、そーゆーことでっ！

唐突に終わる

では、よい新年を！

011214
今回も話せば長く↓なります

＜今回の経緯＞

010826
　如月☆さんの夏の収穫で『アトラク幻想曲』という単語が出て、入手できなくて悶えるオレ達。ぐをあー

011023
　SOYさんから「ナシつけてきたけん、『Hammerklavier』、ちゅーか『アトラク幻想曲』のムービー作らへん？」メール

011026
　「納期の見積り精度が低いものの善処致したく…間に合うかなぁ？」＋「こんなカンジで、どや？」返信toSOYさん

011029
　クロヤさんと「ええよ」「じゃ、そうゆーことで」と暫定案調印。本格作業＝PCの最大負荷連続稼働耐久試験開始

011201
　 PCの最大負荷連続耐久試験暫定終了＝素材製作完了。　編集作業開始

011202
　 PCの最大負荷連続耐久試験再開＝素材足りないじゃん！

011203
　スキをみて超簡単に通しでレンダリング。 …にへ。(^^)

011205
　PCの最大負荷連続耐久試験今度こそ終了。　編集作業再開。ままま、まにあうんかぁ？

011211
　うっしゃー！クランクアウト！！　ということで！
　：
　：

　とまぁ、そんなワケで、相変わらず地味に・マイペースにやってます。

　今回は唐突とも思われるでしょうが、不朽の名作：『ATLACH=NACHA』が対象です。
　この話が振られた時期、ホントは別件をボチボチ模索してて、さてさてさて、どーようかなー、コソコソぐるぐる、と考えていたんですが、心の中に別格の棚がある故にその価値を見失うことがない作品の双璧の一つであり、同時にケリをつけていないことで懸念事項でもあるトコロの『アトラク＝ナクア』な話だったということもあって、うむっ！まだまだ未熟なりにもここはいっちょ神経を衰弱させてみましょうかね！と、将来展望における要素技術の切り出して試行してみようとしたワケだったりとかナントカの短距離走だったモノです。（←一文が長過ぎ）
　ハテサテ？

＜体裁とかねらいとか＞
　今回の映像的なトライアルの部分はといいますと、『月姫』ムービーや『永遠の楽園(下)』ムービーで部分導入した3DCGだけという縛りでやってみたことです。2Dはおろか写真もDV撮影素材も一切無し！しかもモーションタイポ不能なネタで挑戦！アホか、自分！(^^;)（とは言っても、夏にかりいさんちの『DW』企画(←超レア)で1分弱とはいえ微妙に試行していたりするんですが、実は。）
　そんで、今回は“デモ”でも“プレビュー”でも“イメージムービー”でもない、“第三者による紹介”に映像が付いたもの、という構図です。HPとかで紹介されている文章の映像版、そんな感じで。体裁はまんま、某アレなんですけど、まぁ、これでも一応は“プロモーション”だと。
　でも、この曲のプロモーションとしては、この形態がイチバンかなー、と話が振られて即座に思いついたんですが、どうでしょ？
　気持的には、「20％ネタ、70％マジメ、その他10％で、楽しく真面目に遊んでみました」と、そんなカンジです。(^^)

　ときに、ムービー製作前の企画立案時点の計画書では、『月姫』の時がその視聴対象・ねらいを相当に絞り込んだものだったのに対して、今回のはほぼ完全なユニバーサルデザイン：別名“可もなく不可もなく”を目標にしてたんですが、どうでしょ？　あと、“ゼンゼン違う分野の人でも一応は観れる風に”するということは、過去10年来の方針通りに粛々と。　それでも、「判る人には判る」部分はしっかりと残してるつもりです。(^^)　判る人はすくい取ってやってください。（sugichさんは全部すくいとってみせました。流石だ。）　こういったことは現実のおしごとのモノ作りの中でひどく楽しいものなんですよね。(人間が出来てないという説もあるが、まぁ、それはそれ)

＜3D CG＞
　さて、今回の映像は比較的長いカット多く、またダイナミックなカメラワークが（基本的には）合わないこともあって、これまでのレベルの3Dモデリングだとアラが出まくりになってしまうとかありましたんで、流石にモデリングを少しは作り込んでみました。　つっても、簡単ポリゴン・簡単ブーリアン・簡単テキスチュアで誤魔化しまくりですけどね。あんまりツッコまないでくださいな。もっとヒドイツッコミ場所がいくらでもありますから。(ヲイ)
　それでも、前回までの3Dソフトの必要最小限の機能しか使っていなかったことに比べれば、今回の使い込みで3Dの面白みがわかってきましたですよ。　今後も本末転倒にならん程度には、やり込んでもいいかなー、と思えました。　ちゅーか、楽しいよ、マジに。
　それにしても、フルＣＧです。　必然的に、というかムダに時間がかかってます。　『月姫』の時は短いカットだとか動きがあるとか照明が暗いとか単純とかの条件があったので15fpsでも充分だった（代わりにブラーかけてますが）んですが、今回はどういう編集をするのかわからん段階からレンダリングしてたんで、きっちり30fpsでやってます。　これだけでレンダリング時間が倍率ドン！　更に照明を複雑化したりボリュームレンダリングしたり（かなりムダ気味なコトを）したので、平均でCG１秒あたり4時間程度のレンダリング時間を費やしてます。(PentiumIII 1GHz dualマシンで) これがヒドイのになると、1秒あたり12時間なんてのもあります。→20秒のカットだったんで、レンダリングに10日間！　→途中、新しい部品とか買ってきても、レンダリングが終わるまで試すことすらできないというもどかしさもしばしば。(割とどうでもいい話…ですが、これを書いた後で、一秒あたり32時間なんていう記録更新レンダリングがありました～(^^;))　これでは、時間がないので頑張ろうにも、私には待つことしかできません。焦るのなんのって、まー。
　てなわけで、最初は1台をぶん回してただけなんですが、スケジュール的にヤバそうになってからは三台体制でぶん回して、部屋の中がマジあったかでした。(流石にPentium 120MHzの最弱マシンは酷使を免れてテキスト打ちぐらい)　結局、素材レンダリングの為だけに、システムを一ヶ月超えｘ２４時間ｘCPU負荷100%でフル稼働＝トータルのCPU時間でいうと2300H･GHz という正に耐久試験ばりの工程でした。多分アポロ計画数回分の計算量でしょう。(？)　これを乗り切ったシステムの安定性を誉めるべきでしょうが、はっきり言って「趣味だからこそ出来る」バカな使い方だったと思います。(^^;)　それでも、まー、ホントのホントにスキマもないぐらいギリギリの工程でした。ふいー、もう、ダメかと思ったよ…。（実際ダメでした。画的には現時点の自己及第点をあげれますが、映像的な質は悪いです。これをやり直すともう2ヶ月かかります。断念無念また次回！いい経験でした！）
　ちなみに、この3D環境はPOV-rayとかMetsequoirとか六角大王とか、いろいろとフリーソフト群で固めてるのですが、流石に全部それでというワケにはいかないので、幾つかの市販ソフトも使ってます。それでも諸々トータルで40000円かかってないです。これだけの投資で、ほぼ無限とも思える自由度で遊べそうな気にさせてくれるというのは、安いものだと思いますよ。いい時代になったもんですねぇ、ホント。　ちょろちょろ操作しているだけで、モリモリと“造れるシーン”が増えていくので、どんどこアイデアが湧いてきますよ！(主に現在作業しているのとは別方面に。あれは逃避？(汗))　あぁっ、アレとかやりたいっ！ってなる。うをーっ、やりたい、やりたい！(^^;)
　ただ逆に、DV素材や写真素材の良さも再確認できたのが、今回の収穫の一つだったりします。「『fair wind』で手持ちの写真素材は使い切っちゃった」と思っていたけど、先日見直してみたら、「なんだ、いい画がまだまだあるじゃん？」となりましたし。シャッターを押したきっかけを与える風景とそれを感じた心が残っているような写真、今回は企画的にオミットしたけど、やっぱりリアルは奥が深いなぁ、と痛感。

＜音楽について＞
　さて、曲の方なんですが、“大真面目なピアノアレンジ”と聞くと、（随分と判りにくい例えだと思いますが）一年くらい前に２chの某スレッドで話題になったkey作品のピアノ直弾きwmaとかのセンスとか方向性のことを思い出す人が割と居るのではないかと思いますが、どうでしょう？（ホントに判りにくい）　あの、極めて情緒的な演奏には、まず、感服させられた。　そして次に髣髴されるのは、ハートフルなピアノアレンジで名高いWoody-Rinn氏になるイージーリスニング寄りの作品群でしょうか？　しかし、このアルバム『Hammerklavier』はこれらとは随分と趣が異なるように思う。（強いて言うなら前者寄りかな？）
　強引な喩えになりますが“ショパンアレンジ”とも言えるような、技巧的に更に先鋭化した部分と、無性にロマンティックな部分とが共存していて、表情豊かで、実にいい塩梅なのだ。その文化的高尚さまでも漂わせているような優雅さを堪能しつつ、じっくりと味わうような聴き方が求められているのではないだろうか？　だから『名曲アルバム』なのだ。
（↑注：この辺りは私が勝手に感じたコトなんで、クロヤさんの意図とは違ってるかもしれません。）
　私的には映像中のテキストで語っているように、“日向でアンニュイな初音”みたいなミスマッチ感覚が『アトラク＝ナクア』でたまらんたまらんてなもんで、この音楽を聴くことであーゆー映像が湧き出てくるんですが、当然のことながらクロヤ氏とは解釈が違っているわけで、それをまぁ「ま、こーゆのもアリってことで？」とか言ってねじ込んでます。　こーゆーのって、皆の想像を比較すると面白いでしょうね、きっと。
　あとですね、今回使うクモの資料を探しに区の図書館に行って何冊かの本を借りてきたのですが、いろいろと面白い話が多くて勉強になったです。例えば、常識的に“毒蜘蛛と言えばタランチュラ”だと思いますが、実はタランチュラは大した毒蜘蛛じゃないとか、ヨーロッパ固有種のタランチュラに噛まれた症状：舞踏病を語源とする17Cの南欧で流行した舞曲“タランテラ”が後世になってロッシーニやリスト、そしてショパンなどにより芸術性が高められたピアノ曲になった、なんて面白い薀蓄ですよね？
　（ここでは関係ないけど、この資料に載っていたカニグモの交尾の仕方が、アトラクじみててドキドキしたよ）
　…なんてコトは本当に関係なくて(^^;)、このムービーでは15分の『アトラク＝ナクア幻想曲』を5分に編集してるんで、音楽的にはかなりスポイルされているということが重要だったりします。　これで興味を持たれた方はゼヒとも『Hammerklavier』を入手されて、通しで聴かれることをオススメしますよ。お世辞抜きに、それが本当に美味しい聴き方だと。(^^)

＜映像作品作りとして徒然に＞
　ここでちょい余談になるんですけど、アレですね、“静止画MADな作法”を一部組み込んでみた前々回の『月姫』だったんですが、アレは楽しいんですよ、異常に、無茶苦茶。　その、作業がラクな割に高い満足度が得られる：ロータスク・ハイリターンっぷりの凄さにびびりましたよ。趣味のアマチュア活動のやり方としてはアレは危険だよなぁ、成程、と痛感しました。　時間や資源の限られる“仕事”ならまだしも、“趣味”である以上は結果よりも過程やら手段やらが大切なんちゃうんか？と思うワケで、私はそういう人間なワケで、
「これって、バンド活動しているヤツが、市販のCD使ってライブしているような状態なんじゃ？」
みたいな？　いや、コピーバンドとかコミックバンドみたいに楽しむというだけならまだしも、私みたいな人間だと自分の実力を錯覚した恥ずかしい状態に陥りかねんなぁ、とまぁ、そんな危険さ…というか焦燥を感じました。ちゃんと割り切って考えられる人なら大丈夫だろうと思うんですけど、ラクな方に流されがちな自分の性根を考えるとコワイですね。こーゆーのは、WinMXとかやってる連中の持つ思考の悪い部分に通じる危険性かと、多分ね。　ただ、私がなりたいのは同じ独善的でもそれとは微妙に違うのかもなぁ、とかね。ふーむ…。

　そんで、自分がやってるのと似たような分野へ、プロなお二人による高品質な映像作品が供給されているという昨今の贅沢な現状は、自分の楽しみ方のスタンスを見つめなおす・それを維持するいいきっかけになってますね。品質とか技術とか、あと生産性もまるで太刀打ちできないのは一目瞭然で、でも「あ、クライアントに縛られてるのかな？それでもこうか！」って部分に感心したり、同時に手前の自由な立場を噛み締めたりして。(^^;)
　結局のところ、私の使うなけなしの道具：妙チクリンな実写とか３Dとかタイポとかは、「自由な作品の解釈・表現が許される」ことを前提として成立するものなワケで、その辺りを活かして遊べるトコロに私の向かう先があるのかなー、とか思わされるわけですよ。　…少なくとも、自分で撮ったライダー視点バイク転倒生撮り映像なんかをこの分野で利用しようと考えるのは、恐らく世界で私くらいしか居ないだろうしね。(^^)

　で、今回のがその答えってワケじゃないんですが、方向性としては『fair wind』方面に随分と先祖返りしたのかなぁ、という気が、少し。　中途半端にいろいろやり散らかしてる私が言うのもナンですが、未開拓で広そうということは、それだけで遊ぶには魅力的な分野に見えますねぇ、ってことで。　ふーむむむ…。

　あと、二年前にもちょっと引用した平山郁夫画伯のお言葉なんですが「文は人なり、絵は人なり」にもあります様に、「確かに文章や絵・写真なんかには自分の人のなりがにじみ出てるなぁ」と我ながら（辟易しながら）思うことはよくありますし、他人のそれらや映像からもその人を感じることはままあるのに、何故か自分で作った映像からは自分を感じられない状況が続いていまして、まぁ、10作に満たない数しか作っていないとか、修飾し過ぎとかあるんでしょうが、ボチボチしっくりさせていきたいですねー、と、のんびり思ったりもします。

　でも、「まぁ、時間は幾らでもあるさ」と思ってしまっているので、今までにも増してタチが悪くなっていくと思いますよ、自分でも。(^^)

　とにかく、今回もがんばりました。　あ、私じゃなくて、レンダリングシステム：通称“動画箱”の弐号機“No.7”と壱号機“Alex”が一方的に酷使されまくりで頑張り抜きました。　誉めてあげたい。　ありがとう、御苦労様！
　で、私自身は（スケジュール的にかなりヒヤヒヤしつつも）楽しく作れてよかったです。

　機会がありましたら、どぞ、御笑覧あれ。

極東屑山公司はMIDI屋さんを応援しています

つっても、今後の展開は調整中なのねん

011116
fade away, fly away

"If you are a child of Mongolia, you never forget the sky.

The Sky and clouds are inside your blood and bones.

If you look up, you will know it."

こ
こ
ま
で
で
　、
い
い

"This is enough"

"Are you sure?"

"I am satisfied."

Then, for some reason, Elen smiled subtly.

The girl told him that from here on in, there is no need to be found.

To convey this to the boy, the girl shows him her smile.

この次のタイミングで、最後のあのカットに…(T_T)
（という積もりで観てクレ）

　もー、泣いた、泣いた。
　つーか、未だにPC版もやり直すと泣くよーな私なんですが。

　やっぱり、Einエンディングの

"If you are a child of Mongolia, you never forget the sky.
The Sky and clouds are inside your blood and bones.
If you look up, you will know it."
　辺りから、もー、タマランですよ、自分！　既に本泣き。
　そしてアインのムービー→エンディング曲イントロ→"the girl shows～"に至って、涙で前が見えません～。(T_T)
　PC版でエンディングを堪能していた人には、最高のプレゼントだと！

　で、最初はナレーションの棒読みとその多さに違和感を感じるんですが、『プロジェクトX』のアレと思えば十分OKとかいうのはまぁいいとして、場面によっては微妙に笑えた。
　キャルの
「どう考えても多すぎた」
　は、どう考えても『ちびまるこちゃん』の合いの手である。(^^)
　エンディングとかは、もうちょっと“間”とかで演出したナレーションにして欲しかったな－と思います。

　ゲームシステムは、システムもクソもなく、モニターの前でずーっと眺めてるだけ！（＋時々メモ）なんで、大抵のノベルゲームでマウスクリック10万回耐久な私にとっては非常にラクちんでした。 PC版をやった人にとっては、モハヤ“ゲーム”じゃないですね。この影響か、それとも主人公のCVが入ったことによるのかは知らんのですが、PC版では主人公=自分だったものが、DVD版だと自分=傍観者になります。これも、ま、良し悪し。

　それにしても誤字の多さが、いただけない。　特に名前でのミス。
　"Elen"とすべき部分で"Ein"とするとか"Eien"とかのが頻発（軽く二桁！）してたのが特にいただけない。"Reiji"が最初っから使われてるのを含めて、ストーリー上のキモに関わるミスであるので、これらは不許可。
　同じ名前のミスでも、"Godo"なの？"Goto"なの？"Gotoh"なの？ってのは、割とドーでもいいんですが。

　今回はDVD-Game媒体ということで、PC版のMacromedia-Director媒体よりもその不安定さが気になっていたんですが、結局はゲーム開始直後にDVDプレーヤーが落ちて、10時間後くらいで落ちて（この時は熱暴走？再起動してもダメ。休憩したら回復）、その後はEinエンドまで完走、ってな具合で、まぁ、ギリギリ許容範囲内でした。
　あと、テキスト表示タイミングが微妙にずれる（遅れる）場面があるとか、画面解像度が下がる部分（非ムービーなのに）があるとか、早送りが途中で止まるとか、スピード感ある演出が滞る（これは演出上の問題かも？）とか、DVDプログラミングに更なるスキル向上が必要なんでしょうなーと思います。　今後の更なるチャレンジに期待。

　と、いうわけで、『PHANTOM OF INFERNO』(DVD EDITION)　はヨイ。

買った日にEinシナリオをやったきりなのは秘密

011019
ヘッドライト・テールライト

肩がね、いいのよ、肩が！（…「千鶴さんと描き分けが出来ていない」という意見は禁忌ということで、ひとつ）

[簡単所見]（途中）
　「あー、ハナっから“ツーリング”と“アドベンチャー”の融合を考えてない作りっスね？」
　…北海道ツーリングゲー＋ギャルゲーとして捉えれば、それは完全に破綻したものになってますが、“北海道ツーリングシミュレータ”単体としてみると極めて出色です。　無茶苦茶楽しい。
　よかろう、『ツーリングマップル・北海道』を手元に置いて走りだそうではありませんか！
　いざ、北海道ツーリングへ！
（つづく！）

[総合感想]（終了後）
　「あー、ヒドイ目に遭ったーよー。(T_T)　これ、ハンパに独善的インディーズ映画を見せられてるよーだというか、いろいろと内容難しいんちゃうん？やりたいこと（啓蒙？）も判らなくもナイが、エンターテイメントになってないことに不満はあるぞっ」
　ってことで。
　しかし、独善的とはいえど、その心意気には唸らざる得ないです。うーむ。
　でも、シナリオ自体は、かーなーりー、プレヤー置いてけーぼーりーですね。

[結論]
　厳しく30点。
　でも、しっかり評価しようと思えただけに、決して有象無象なゲームじゃなかったのは、確か。
　何かが、残る。

途中からは楽しめていないので、いつもみたいに楽しみ方を紹介できませーん

011005
ひらめきました！

　「猫の口も借りたい」もアリでせうか？

（こういうの、くろがねぎん氏が料理されたら生きるネタっすよね (^^) ）

010907
一子さん・朱鷺恵さん外伝も強く所望

　「　伝説現在進行形の『月姫』にて、
人気ダントツNo1 (極東屑山公司調べ)キャラ：Cielの外伝『蒼穹』が
プラットホームをX-BOXに移して唐突リリース！！
　脈絡大有りで『QOH 2001』風格闘ロマン＆D３Dイフェクトバリバリのシステム上にて
戦闘力が異様に高いと評判の『月姫』キャラ共が、好き勝手に大暴れ！
　諸君、私はカレーが大好きだ！　」

…“フリッカーの練習中シエルの図”、とかのバカネタもあったのだが、やめたのはヒミツだ。　いろいろといいかげんっス.　…でさ、この絵をムービーにするとしたら、そのシーケンス、簡単に予想されちゃうんじゃないかなぁ、『月姫』ムービーを観た人には(^^;)　ま、そんな楽しみ方も推奨したいです、絵を観る際には。オレは楽しい。

…“フリッカーの練習中シエルの図”、とかのバカネタもあったのだが、やめたのはヒミツだ。　いろいろといいかげんっス.　…でさ、この絵をムービーにするとしたら、そのシーケンス、簡単に予想されちゃうんじゃないかなぁ、『月姫』ムービーを観た人には(^^;)　ま、そんな楽しみ方も推奨したいです、絵を観る際には。オレは楽しい。

　そんな、それなりに支離滅裂な、そこそこトンデモない夢を見た。

　つーか、見ている。

　あ、しつこくウソです。

　…というわけで、祝！『歌月十夜』店頭販売（明日）開始！！(^^)

（今回はオチない）

◆『歌月十夜』を終えた今見直してみる 『月姫』デモムービー烟月版～hazy moon edition～ に対する

いいかげんな解説とか私なりのノウハウとか反省とか懺悔とか感謝とかだだもれ◆

　…というわけで、ぼちぼち御笑覧頂け始めた頃合でしょうか。(^^)

　さて、このムービーですが、製作した側から有り体に言えば「感動を引き出す構成でもなく、面白さ・楽しさを与える画作りでもなく、敢えて『月姫』本編を構成する要素の一つである“緊張感”（＝私にとっては『月姫』の“かっこよさ”などの“魅力”を包括するもの）に絞った表現をしたかったし、まずは私自身がそれを反芻できるものを作りたかったんです」というブツだったりします。で、最後の最後で微妙に切なさを添えて、あぁたまらん、みたいな？
　で、その“緊張感”を『月姫』世界の魅力として楽しめていた人に対しては、そこそこ訴えるものがある画にはなった…というか、「あぁ、ナルホドね」程度には判りやすいものになっていると思ってます。
　反面、それを期待していない人にはダメダメな不親切ムービー、どころか、反発すら覚えるものになってしまっているかもしれません。　“暖かさ”は皆無ですし、キャラ萌えな力に至っては完全にオミットですしね。　「少なくとも、面白くは無い」という意見も妥当だと思います。（絞り込みすぎたかなぁ…、この辺りは私の今後の課題です）
　というわけで、「楽しんで貰うというよりも、その“緊張感”の魅力に共感してもらうというか、一緒に反芻・浸って貰えたらなぁ、いや、寧ろ、この美しい『月姫』世界を分かち合おうじゃないか、まぁ、この船に乗れ、兄弟。じゃ、この月夜に乾杯！（ガシャン、ゴクッゴクッゴクッ）」とか、その辺りに主たるTPOがあるブツになるかと上申しますですホントかよ。

　企画的に、全体イメージとして“デモ”の体裁を整えたいということもあったので、本家の本編デモ（HPで配布されているもの＋プラスディスクに収録のもの）をベースとした上で本編OPをミックスし、これに私の十八番(別名“一本槍”)であるイメージ断片の積み重ね手法をアイキャッチ風味強めにして使い、ギリギリまで“節度ある（本編を逸脱しない）”アレンジをしてみたつもりです。　その過程で、「私にはこう見える！を映像に落とし込む作業の理想は、カトキ流リファインの方法論です」とか抜かす私はセンチネル0079信者です。（←意味不明？(^^) でも、今回は割と重要）
　また、じっくり観るヒトに対しては、うまく音と同期しているようでいつつも実はリズムに乗っていないカットワークを用いることで、こう、緊張感のようなものに誘導したいという意図があるのだが、どうであろう。　私はごっつい緊張するんですが。(^^;)
　あと、微妙に洋画的なカメラワークをさり気に埋め込もうと思ってはみたものの…？（…精進します）
　演出・方針的にした工夫といえばこの程度かな。　残りは、まぁ、いつも通り、“段取り八分”＋確実に行う“製造業的作業”を粛々と。でも、平日は1時間ちょいしか作業時間が取れない上に正味1.5ヶ月で仕上げるとなれば、この“製造業的作業”は重要っすよ？（←これはこれで楽しいのがムービー製作なんですが）

　そんな方針を振りかざしてですね、製作の際に「タイポ用に英文スペルを教えてください、全員分」とかいきなり抜かすあたりはまだいいとしても、「○○○するのに必要なので○○○○な○○○○○を○○○○○い、あ、何度目でしたっけ、これ」とか、「是非下さい、全員分、と言いました」と○○○○○を○○たりと、…要するに、スタッフのご好意に甘えて好き放題ムチャしまくりやがりました。　企画持ち込み委託受注奴隷食べもの恵んで下さいこん畜生の分際で、この動物めっ、動物めっ、動物めっ！（恐縮恐縮恐縮、感謝感謝感謝）

　ただ結果として見ると、あのムービーは『歌月十夜』のイメージとの接点が殆ど無くて、それが『歌月十夜』のパッケージ内にあるバランスの悪さ・ちくはぐ感があるかなぁ、とは思いました。　要するに浮いてる？と、我ながら。　ゲーム終了後に観ると特にそう思います。「弱すぎるよ～(^^;)」とかとか。　（ただ、志貴オヤジ話などとは相性がいいでしょうね。←私にとっては一番好きな閑話でした！）

　まぁ、既に構想開始から半年近く経っているので構成上のアラも気になるし、そんなん以前の反省点もてんこもりもりですけどね。　凡ミス・恥ミスがいっぱいいっぱい。　ぐふぅ。

　ときに、リリース時期を偶然にも共にしたBSFやGGを観てしまうと、“見せ方”の上手さなどなど、その比較にならんレベルに打ちのめされたりもしてマスよ。　やられたなぁ、やられるなぁ、とかなりクる。　が、「まぁ、落ち着け。いや、ホントに。…まずは表現したいものや土俵・目的が違うことをしっかりと弁えた上で考えろよ？」と、自らをたしなめたりもする。「できる・できない・できそうも重要だが、手前の味は↑↑とかみたいなのだろ？　自分のペースと方向性を安易に見失ってはダメダメだぞ？」 …などなどなど、今回の『月姫』ムービーの製作を通して、私なりに色々と考えさせられました。　ラクとか楽しいとか嬉しいだけじゃなく、ホント、いろいろと。　結論としては、まぁ、長い目で。

　でも、少なくともTYPE-MOONの方々に喜んで頂けた時点でですね、私的にはかなりふにゃふにゃ～、となってしまったんですけどね。(^^;)

　このこと↑は、『fair wind』のときもそうだったし、やっぱどんなに理屈を弄ぼうとも、この辺りに“ファン活動”の真理があるんだろーなー、とかね。

　うん。

　…とか、自分のことばかり語ってしまったが、冷静になって考えてもみてくれ。
　あの短期間であれだけのクオリティの絵を塗りまくったこやまさんの処理能力の凄まじさや、あの短期間であれだけの規模のエンターテイメントを纏め上げてしまったというTYPE-MOONの尋常じゃないプロジェクト遂行能力には、いろいろと信じ難いモノがありますですよ？！　しかも、たったアレだけの人員で！（私はジャマだけしたようなモンだ）　人知を逸しています。　ウソみたいだ…。
　うーむ、めったな事じゃ甘えたこと言えませんね。（しみじみ）

　…それでは僭越ながら、お手を拝借。　いよーっ、ポンッ！！(深い意味はナイ)

…でさ、『姉姫』とかさ、どうよ？(しつこい)

010830
祝！賢治叔父さん＆千鶴さん5回忌

　「　ヒストリーメーカー：『痕～きずあと～』発売5周年を祝して、
外伝『おにのこえ』が
プラットホームをプレステに移して緊急リリース！！
　脈絡も無く『アビス』ばりな海洋ロマン＆３Dぐりぐりシステムで
『痕～きずあと～』キャラが大暴れ！
　ジオンはあと10年は戦える！　」

…クロエ＠『NOIR』っぽくなっちゃったぞ。(？)　なんか、恐えー。　3ヶ月ぶりだもんなぁ、絵を描くのって

…クロエ＠『NOIR』っぽくなっちゃったぞ。(？)　なんか、恐えー。　3ヶ月ぶりだもんなぁ、絵を描くのって

　そんな、支離滅裂な、トンデモない夢を見た。

　ウソです。

　…、というわけで、誕生日おめでとーっ！！＞梓 (^^)
（これ↑が今回のオチだっ！！）

注：“五回忌”なんてないよ？

010812
両手いっぱいの有事終了

「あのシエル先輩の扱いは、なにげにあんまりだと思います。
このままでは、次の人気投票でなんとなく確実に双子姉に4位を奪回されるばかりか
黒ネコにすら速やかに見下されること非常にありがちです。
地球環境規模の大危機な事態ではないかと、さりげに思うのですが。
それはそれとして、一子さん、朱鷺恵さんいいですね。
つい、軽やかに優先してしまいました。
それにしても、一子さん攻略、朱鷺恵さん攻略ができないのは、ひょっとして重大バグなんじゃないでしょうか？」
（横浜市・会社員Tさん）

　はい、今回も謎な投書から始まりました、夏コミ報告です。
　まずは、『歌月十夜』、そのスジから入手しました。　エンディング観ました。（早）　途中の印象としては、ちょち頭使いましたね、システムの性格把握で。従来の不文律みたいなもののウラをかいてくる部分があるのと、さりげな親切さに気付きにくい部分があったりとしたあたりかな？もうちょっとマンガ的にあからさまなナビ役を練り込むとかあると親切かなーとか思いつつ、徹夜。　それでは感動のフィーナーレです。　スタッフロールで嬉しくなるヨ。ホラ、『LeafFight97』のエンディングな気分ですヨ！　うほー。（小説の方は、志貴オヤジ話とか、ロア話とかがお気に入りですなー。じーん。）

　さて、まずは10日。
　その日私はは国際展示場前に、一日目終了のアナウンスが流れる16:00に到着しました。→ダメじゃん。→いや、いいのです！　今日の私はは飲み会に来たのだから。　でも、カタログも買っていないゆえ、メンバーとの合流場所すらがわかりませんので、適当に壁際をぐるり歩いて探しました。　こやまさんが席に座っていなかったら多分見逃していました。　あぶないあぶない、ふいー。　それにしても蒸し暑かったですね、10日。　ご苦労様です＞参加した人　まぁ、地獄、ってことは無かったんだよね、それでも、多分。
　で、その飲み会。　予約店入り口の『熱烈歓迎』には笑った。その後、民宿の宴会場風な部屋に通されてじんわり。ええセンスや。　さて、仕事上がり（途中ブッチだけど）の生ビールに乾杯。　でも、生中を頼んだのが私とこやまさんだけってのは、何でですか？ひょっとしてジェネレーションギャップというヤツですか？　その後の持参ムービー上演会で、貸切なのをいいことに部屋の電気を落としたのは割と了承としても、そこに料理を持って入って来た中国人店員がどのように感じたのを思うとはやはり気まずいかもしれないと思うのも山々とはいえ、酔っ払いだから気にしてません、それほど。　あ、みんなで昔の『花とゆめ』とかの話ができたのは嬉しかったですね。　言っときますが『ここはグリーンウッド』に関しては、うるさいですよ、私。(^^)　でも、「この人数だったら、この店を占領できそうですね」などという発想は、善良な一般常人にはなかなか難しいスキルなんじゃないかと、げに感心しました、かないません、酔っ払いなりに。　ホント、ごちそうさまでした。ありがとうございます。　で、その夜『歌月十夜』徹夜してました。　折角ここしばらくかけて整えてきた体調を崩す以外のナニモノでもない愚行ですな。　ははは。

　さて、12日。　今年も雨ですか。　まぁ、去年みたいな回避不能な横殴りでボコボコ雨ではないのと、更に低い気温が救いだったとは思います。　いや、オーバーヒートな人達に水を差す、って程度のには実によい案配になったのでは？　実際、史上まれに見る過ごしやすさの夏コミだったんじゃないですかね？　　いや、（あの雨は）常識溢れる行動を取られていた人には不幸以外のなんでもないですね、すみません。　それにしたって、事前の予定通りに部屋から有明まで凍らせたポカリ3kgを運んだ私は状況判断が悪いんでしょう。重い。
　さて、その朝。この期に及んでですけど、まだカタログ持ってません。　例のごとく、「この辺り？」と、自分のスペースをてくてく探して到着。大きめの島って初めてですが、周囲の前日搬入荷物量の凄まじさに圧倒されました。スゴイよ、スゴイよ。　…なんて言っていたら、スタッフさんが来て、特に膨大な方々を連れ去ってしまいました。どうやら外のテントに拉致されたと、風の便りで聞き及びました。　今日は涼しくてよかったですね。　でも、そのお隣さんが、延々4時間以上も声を枯らして説明しまくる姿を横目で見つつ、私は心のなかでエールを送りつづけました。いろいろと大変です。
　今日は小栗さんの自宅出発時刻が危うかった情報や、携帯不通状態、そんで荷車の道路使用禁止令とかがあった、危機管理委員会にBitmap史上まれにみる緊張が走ったのですが、何気に登場した小栗さんにヒト安心、という終わってみれば愉快な思い出ができました。　おぉ、『Phantom』のチラシが嬉しいね、ゲット。　ついでに、『祝！！開催決定　柏木梓でGo!Go!Go!!(仮)』のチラシも、オラに元気をくれただよ！　げふん。
　そんで、我々のスペース後ろには、なにやら一昨日に飲んだ面々がいるような奇遇が重なっているのはアレとして、なんだか、ホントにみんないるんですけど、サークル参加を中一日でやってのける若さってスバラシイと、わが身を振りかえったりもします。やっぱ、精神力でしょうか。
　そしてナニより、拙作の『fair wind』、苦節364日目にして目出度く完売と相成りました。　ホント、やれやれ。　じゃなかった、バンザイ、バンザイ、バンザイ。　あんな数を作ることは、もー、一生無いだろうなーと、思うだけに、バンザイ。　そして、ありがとうございます。　ついでに、騙された（と感じた）ヒト、ごめんなさい。
　おぉ、今回も恒例のDVカメラ＋モニターでムービー上演会とかやってましたが、機材のチューニングで消費電力50%downを実現して3時間稼動という実績を得ました。あのクソ重い鉛蓄電池をかついできたのが報われた気分です。　でも、私が「どうぞ、観ていってくださーい」と声をかけたら散っていった数名には、少し呪いますフィーリングを私にgiveしてくれました。　そんなにオレが嫌いなのか？　ひょっとしてオレに問題がある？（あります）
　そうこうバリケードなハートをキリキリとさせながらも、「[Ti]さんのムービー観て、『永遠の楽園』に興味が出てきたですよ」（Oさん、某T社、No.3）とかのうれしい台詞が聴けたり、「どうぞ、見てってくださーい…って、CDだから中見えませんけど、ガハハー」というギャグを一日中やりつづけるどっかのTさんにやさしく笑い返してくれる方々とか、「総集編はどーなったんですか」とかの台詞にごめんなさいごめんなさい、とかとか、愉快な思い出いっぱいいっぱい。日記につけないと。あぁ、小栗さんの灯台下暗し事件とかも傍目には極めて愉快でした、コントみたいで。
　あと、これまた恒例のわらしべ長者でアイテムゲットとか、無担保でアイテムゲットとか、西館行くの諦めましたとか、ごめんなさい、一円もお金を使いませんでした、とか。
　そうそう、これまた例の如く、イベント時はラリってるので、まともな受け答えをできていないかもしれません＜オレ　なんか、失礼なことをいろいろと沢山したような気がしますが、反省してますんで、哀れだと思ってください。＞all
　さて、今年の有明からの脱出経路は、昨冬に味をしめた水上バスに決まり。相性いいです、我々には。　で、今回もsugichさんと直行です。　でも今回は更にすごかったです。　なんてったて、フロントローにからのスタートになりました。正確に言うと、自分らの目前で1隻目の乗船が打ち切られました。　いや、まったくをもってラッキー。　で、一番乗船の我々は、デッキの特等席に陣取るのは必然。　…涼しい風、潮の香り、跳ねる魚、埠頭から手を振る人々、船上からハンカチを振る人、頭上スレスレの橋、レインボーブリッジの渋滞をガンガンごぼう抜き、sugichさんのサトウ無線事件、etc.　短くも実に気分のよい航海でした。実にうっとり。　お祭りの最後をキレイに締めた、という印象。

　そんなワケで、今年も相当に楽しいお祭りでしたです。
　だから、今夜のごはんはゴージャスに奮発してお寿司です。（スーパーで980円、タイムサービス半額）　ついでに、私には珍しく晩酌ビールも付けます。（発泡酒、350ml）

　乾杯！

（注：これは酔っ払って書いてる文章です。通報しないでください）

010803
やれやれ

C60自分関連ご近所混載情報＆予定表ーっ♪

8/10

8/11

8/12

[東シ-31a]
　＜TYPE-MOON＞

『歌月十夜』

([Ti]:ちょこっとデモムービー提供)

[ギリギリの調整中(^^;)]

[東Ｍ-35a/b]
　＜Oguri's Bookshelf＋BiTmap Publishing＞

『永遠の楽園(中・下)』
『Never to be forgotten』
『After Heart』
と、
『fair wind』

([Ti]:当日労働力積極提供(^^;))

[ギリギリの調整中(^^;)]

出勤／打ち上げ

二日酔い

過労

(“C60”と書くと、カーボンの微小球みたいだなぁ(^^))

　…さて、恒例ながらスケジュールの都合で遅れに遅れていた『永遠の楽園（下）』の宣伝ムービー（ブロードバンド時代に合わせた8MB版）、ようやっと公開です。　（上）の“導入”→（中）の“盛り上がり”ときて、今回のテーマは“大団円”です、ということで。　

　今回も小栗さんのテキストにこやまさんのアートを用い、サウンドは響さんの『風の辿り着く場所　～夢の約束MIX～』を使わせて頂きました。（この曲は一年半前に聴いた時点で是非とも使いたいと心に誓ってました(^^)←過去ログ参照）『風の辿り着く場所』、ええ曲や～(T_T)

　これでようやっと、『KANON』に対する私なりのケリをつけれたかなぁ、と思っています。　『セリオの居る風景』で『To Heart』に対するケリをつけつつあった時期からの2年間、『fair wind』→『永遠の楽園』と、『Kanon』に対する取り組みを実に計画的にやれたと思います。　気分いいです。(^^)
（あとちょこっと仕上げたいかな、というのが残っていますが、ちょこっと）

　…でも、私にはケリの着いていない作品が『痕』をはじめとして沢山沢山残っているんだよなぁ。

　歳をとるとやりたいことは増えるばかりだ。

010721rev.A:010727 rev.B:010728
原点にして目標

　一年前の夏コミから頒布を始めた私のムービーCD-ROMコンテンツ：『fair wind』とは、ムービー人生そろそろ2周年（？！）現在の私にとって、そういう↑（タイトル）モノです。

『fair wind』を知らない人へ。↓『fair wind』の装丁です（自作ムービーを収録したプレスCD-ROMです）

[ブックレット表]　 [ブックレット裏]　 [インレイ表]　 [インレイ裏]　 [オビ]　 [盤面]

　勿論、作り始めてから二年、完成から1年以上が経過している“実質上の第一作目なモノ”なんで、技術的な稚拙さとかはたいそうなものなんですが、この作品で提示した作品作りのベクトルとか、心意気とか、純粋さとかは、今後ずっと追求していくことになると思います。　でも、決して“完成形”じゃありませんし、違う方向性もまた欲が出たりもするでしょうが。（というか、野望じみていることは既にあるし）
　それにしても、如何せん技術的部分の恥ずかしさは、流石にちょっとシャレにならんかったりもします。　「単に“イラスト”や“グラフィック・デザイン”の映像化」でイメージを少しでも投影しようと、見苦しく腐心した様子が見て取れます。客観性も足りません。　それでも、“絵”や“映像技術”でなく、何よりもキモチを、できれば“楽しい”というキモチを込めようとするモノ作りに対する方向性とそのキモチには、胸を張っていこうかと思っています。　…いや、私にはそれがかすかに見えるんですよ、この光の向こうにっ。(^^;)

　こういった“MAD”の枠や定型から若干はみ出したような、でも、元となる作品へのキモチをギューっと込めたような、アマチュアのファン活動だからこそできる、そういう他の人の作品を観たいなぁ、観れたらいいなぁ、絶対に楽しいだろうなぁ、ホント、そういう気持ちです。
　賛同者募集中です。（＾＾）　「ナニ言ってるのかよくわからん」という人（多数？）は、是非『fair wind』をご覧ください！

　なに？　どうしたら手に入れれるかって？
　おおぉっ、偶然にも、この夏のコミケのsugichさん＋小栗さんちにて、『fair wind』の在庫一掃セールです！！(^^;)
　結局、丸一年をかけた、のんびーり頒布となりました。
　つーか、まだ終ってません。

　…要するに、未だに在庫があるんですぅ～♪(T_T)
　完売しても、トータルでは超絶大赤字。でも、まぁ精神的には、既に大黒字です。(^^)

　あと、当日午後頃には、恒例の上演会を（多分まったりと）してますんで、よかったら観てやってください。『fair wind』と『永遠の楽園(上)(中)(下)』とかを順繰りに上演の予定です。特に、頒布の機会が無い『永遠の楽園』ムービーの高画質な姿は、WEB版とは印象が随分と違って面白いかと思いますよー？(^^)（あと、許可が貰えたなら『月姫』デモムービーも上演できるかな？）

（こげな辺鄙なHPですが『月姫ムービー』関連して、ココに新しく訪れて貰える人が一時的に増えてるようなので、これが最後の在庫一掃チャンス！　と、激しく焦りアリ(^^;)　あわわ）

＜補足　“MADムービー”とかについて＞
　まー、ぼちぼち区切りの時期なんで、ムービーを作り始めてから感じていたこと・考えていたことなどを、改めてまとめて明文化してみました。
（※注）こっから下は“MADムービー”に知見や興味の無い人は読まないのが吉。　下手すると不快になりますです。　あ、ちなみに一部のMAD作者とか、そのフォロワー・関係者に対する問いかけが主になってますんで、その旨、ご理解ヨロシクー。

　…一部で誤解されてたみたいですけど、私は別段“MADムービー”を敵視しているわけでもなく、巷の“MADムービー”に辟易して『fair wind』を作ったというわけでもないんですよ？
　過去の作品紹介を読んで貰えば判るんですが『fair wind』を製作中に“MADムービー”の存在を初めて知って、幾つかの作品に触れて、独自に別の方面（映画とか、MVとか）からアプローチ・模索していた自分の表現手法と類似点が多くて驚いたくらいですから。

　しかし、その過程で「私が社会人として当然守るべき」と考えていた事柄を平然と、当然のように無視するか、理解できていないとしか思えない人々を多数目にすることとなり、それは相容れません。
　それでも、私自身は社会のルールに則って＋公明正大に楽しくやってく所存なので、上記のような人間がナニしようが、それによってメーカの権利が侵害されようが、はっきり言えば私が関知することじゃないです。　「著作権を守るためにMADなやり方をやめろ」とは、直接の利益関係の無い私は多分絶対に言いません。そういうのは、「ホラ、このおじさんに怒られるから静かにしなさいっ」と子供を叱る母親のよーな思考に通じる部分があるような気がします。　しかしそれでも、まっとうなバイク乗りが珍走行為をする人に憤りを感じるように、節度ある愛煙家がタバコのポイ捨てをする輩に（多分）憤るように、「そもそもは、その性根が気にくわん！」という精神的な部分で、私には受け入れ難い…不快であり…客観的には怒っているワケなだけです。

　“MADムービーを作りたい”という創作意欲を持ち、ちゃんと作品にまでしたと時点でそれは尊いことです。しかも技術的にもすごかったりすると、…今度は哀しくさせられます。「どこで狂っちゃったんだろうねぇ…」と。まぁ、私の価値観ですが。
　もっとも、作者だけでなく、その作者らを盲目的に持ち上げるような周り人間の責任とその価値観の影響も大きいでしょうね。　というか、寒気がします。　幸いにして、私にはしっかりとした価値観を持った人達や厳しいことを言ってくれる人達が回りに居ましたので、なおさらそう思います。
　かといって、理想的なMAD製作環境であった今回の『月姫』ムービーでのやり方（素材引用や製作目的・テーマに対する制約が一切無い、オフィシャルな許諾付き作業）は、MADとしては反則でしょうね、正直言って。　現実的には誰でもできるといったものじゃありません。　私とて流石に幸運が重なったという要因が大きかったとは思います。　しかし、『fair wind』や『永遠の楽園』といったやり方は誰でも、何回でもできますよね？　実際、これに類したやり方をされている方は既に居ますよね？（推測）　本編から莫大な数の絵を吸い出さずとも、死ぬほど沢山の絵を描いたりしなくても、“表現”としては十分成立してますよね？（まぁ、そりゃ、私の既作では稚拙さから理解できないってこともあるでしょうし、「もはやこれは“MAD”じゃない」と判断されてしまうなど、受け手毎の作品に求めるもの・相性とかの兼ね合いも相当大きいことでしょうが…）

　もとより、（これまでにも繰り返し言っていますが）ムービー製作自体は至極“ラク”な作業であり、特殊技能でもなんでもないんです。（人による向き不向きはあると思います。主観的には理系向きだと思います。左脳的思考がベースであり、右脳分野はスパイス的役割でしかありません。強引な例えになりますが、立体造型に例えると、絵を描くことが彫刻とするなら、ムービー：特にクリップ製作などはレゴの組立てに相当すると思います。ですから、形にするだけならガキでもできる“ラク”さ加減ですが、サマになるには“手間”や“知識”が必要です。マインドストームみたいに発展させられますし、自分カスタマイズブロックを作れますしね！最後は本人次第！）　そういうムービー製作者が、はっきり言って特殊技能とノウハウのカタマリある絵や音楽などを何の罪悪感も無く（そのように見えるMAD作者・そのフォロワーが多い）扱うのは、そういった技能などに対して非常に冒涜じみていて、やっぱりその性根は気にくわん。　アレですね、「山の神様に感謝せずに、森を伐採しまくってる連中」みたいに見えます。
　あと、「アンタは、作品に感動してムービーを作りたいと思ったのかもしれないが、そのイマジネーションは作品で示されたものダケだったの？」というのも寂しいな。　世の中で絵を描く人や二次創作を書く人・音楽を打ち込む／演奏する人らには、素晴らしくイマジネーションが豊かだったり、技術やイメージの引用なども巧い人が多いですよね？　一方、現時点でムービーをやる人間が少ないとはいえ、「他の分野の“二次創作者”に対して胸を張れますか？　“ムービー”というハデさに甘えてませんか？　モノ作りに対する目が曇ってませんか？」と一部の人間に言いたい。　それに気付いていない・理解できないようなら、それはそれでかわいそうに思うのだが、やっぱり気にくわん。　確かに私も、自分で作ったムービーが“動いた”瞬間の感動はたいしたものだったし、今でもそれは大切にしている。　それだけに、その感動の純粋さを汚すような蛮行は気に食わん。
　私とて、絵はロクに描けませんし、音楽に至っては素養は皆無です。　ですから人の助けを借りて作品を作っています。今までの作品、全部がそうです。　私の人生経験上、「自分で何かを一生懸命やろうとしたら、周りの人にも一生懸命やってもらうことになる」ので、“覚悟”があれば周りを積極的に巻き込んで、成果で御返しすればいいと思うのですが、如何か？　その覚悟も無く、一人でやることを盾に“ラクをして”吸出しや盗用をするようなら、その性根はやっぱり気にくわん。というか、そういう生き方自体が私はイヤだ。　人様に感謝できる人間でいたいです、私は。　感謝できる自分でいることがうれしいです。　そういう自分でいさせて頂き、ありがとうございます。＞こやまさん、小栗さん、OAさん、ICHIさん、ぷちさん、ふにくすさん、響さん、TYPE-MOONさん、VisualArtsさん、それとsugichさん(^^)、そうそう、みやもとさんとまるやまさんにも大恩が！(^^)　（うわー、いつのまにか、たくさんの人の助けを借りていたんだなぁ…）

　と、いうわけで、既存の“MADムービー”の作品性や技術は否定しませんし、尊敬・感嘆する部分もありますが、そのやり方を思慮なく是認する考え方を持つ甘えた連中には身の毛がよだつ程の嫌悪感があります。　そういうことです。　精神論です。（まぁ、私のことだから、理屈を超越した“勢い”や“粋”さえ作品にあれば、多分許せちゃう程度の精神論でしょうがね。）　逆に、そういった方面のことを知らない段階で『fair wind』の方法論を固めることができた自分の幸運にも感謝し、これからもそれを進歩させつつ、MADの悪い部分とは距離を置いてマイウェイにやっていこう、そういうのが私のスタンスですが何か？

　…と書いた後で、ふと、MADムービーでWEB検索をかけて、現状のシーンについて調べてみました。　というのも、よくよく考えてみたら、自分、MAD作品やそのコミュニティって、2年前にちょろちょろっと観たきりでしたので。（で、イロイロと先入観がある、と）
　（調べてる）
　…ふーむ、停滞してるという印象が強いかな？　私とて、常に新しいことを模索して盛り込んで行きたいとは思えども上手くいっていなかったりマンネリが入りますが、それ以上にこの方面は停滞気味な気がします。後で書く私のMAD鑑賞歴からも分かると思いますが、私自身は『MADのオーストラリア大陸』、若しくは『MADのガラパゴス諸島』状態下で、交流も無く独自の生態系を構築させてきましたんで、そのような部分は非常に理解しやすい状態にあると思います。
　それでも、相も変わらず気に食わん考え方な作者・フォロワーが闊歩している一方で、ステップアップするヒトとかきっちり“行動”する人とか、かなり冷静な人々も割といるようですし、私の思っているような“多分正論な”ことは方々で語り尽くされてますね。　なんとなくホッとしました。
　それと、二年前に私がたまたま訪れたMADコミュニティとか作者とかは、この狭いMADな中でも悪質な部類だったらしいということが判明して、これまた、（或る意味で）ホッとする気持ちを一層強くしました。(^^;)
　ちゅーか、その連中は作品の優劣や技巧の有無どころの話じゃありません。　人間性の大問題です。　珍走団の方がかわいいです。というか、盗難車で珍走して「オレってカッコイイー？」とイキがってる餓鬼のよーなもんですね？　おまけに、そういう下劣な輩の集団が後進の先達になりかねない影響力を持ってるワケですよ？　もー、私、その連中が私の目前でその性根の腐れた口を開いたら、渾身の力で殴り飛ばす…というか右上方80°2m30cmから振り落す鉄拳で地面に叩き伏せたくなるよーな衝動がありますよ、私？　とてもじゃないですが、一発や二発じゃ済みませんよ？　ボクッ、ボクッ、ボクッと。　あ、３発。　有明の海に叩き込まれたくなかったら、間違っても金輪際私には近づかないでくださいね、危険だから。　私と対等に会話したかったら、せめてAEやFEを正規に買ってからにしてくださいね？　“道具”すら大切にできない甘っちょろい人間は、人間として最低です。（←私の逆鱗です）　ということは、某コミュニティは最低人間の団体様なワケですね？　集団意識って恐いですね。　制裁を受けてほしいですね、制裁。　恥を知れや、恥を、外務省とかをさ、参考にして。　それができないようなら近づくナ。　どっか行けや、人間界から。（怒）
　…あーあぁ、結局怒っちゃたよ。ぶー。

　参考までに、私が『fair wind』製作途中で目にしたMADは、N$氏の3作（MOON、終ノ空、終末～）です。（後ろから二つは「これなら、オリジナルのメーカーの人も喜ぶのでは？！」と感服。）　他にも、ひどく不快な香りのするサイトだったのでDL止めた＆記憶から消去したものが幾つか。　あ、微妙なトコですが、GGGとQOHのOPも観てますね。（特に前者の心意気にはいたく感服）　『fair wind』完成後には3作ぐらいを人づてで観ましたが、これらはとりたてて記憶に無し。←N$氏の作品と同じ音楽を使っててONEとKanonとこみパとナントカ（良く知らない）を順繰りに映すモノがあったような記憶だけは辛うじて。（作者失念。調べれば分かるとは思うが）　それ以降、先日『先行者』ムービー（超絶スバラシイ！！MADの鑑！）を観るまでDLナシ。　今回、現状調査で3作ぐらいのMADを観ましたが、すぐ消しました。記憶にも残っていません。残しません。　あと、もはやMADではないけど『ほしのこえ』や『彼女と彼女の猫』には悶絶！　これが私のMAD的ムービー類鑑賞歴の全てです。　多分、ムービーを作る人間にしては、観た数が少ないんじゃないかなーと思ってますけどどうでしょうね？　その少なさゆえ、上記の見解とか、その展開過程とかに偏りがあるだろうなとは思います。

　まぁ、ぶっちゃげた話、私の目標とする作品作りとは、万事においてが「ハイクオリティではなくて、“味”のあるモノ作り」という、（MADな方向性とすれば多分）アッチにいっちゃったような基準があるんで、そのことが逃げてるみたいに見えたり、がっかりする・期待に沿わないヒトも少なくないだろうな、とは思います。　でも、“味”を出すの道のりっても、奥が深いですよ、多分。　あと、「こういうのも面白いでしょ？」みたいな茶目っ気も持って生きたいですね、“粋”に通じる話ですが。　要は、右左脳を適度に連携することができる、味のある人間になりたいんです。　その一環。　でも、本当に才能のある人と、本当に覚悟と努力のある人には絶対敵わないので、まー、死ぬまでには徐々に、のんびりと、というカンジで。
　勿論、今は道半ば。
　というか、まだまだ迷走中。
　むしろ、現時点が“物事を始めて満二年”という、私の進歩曲線だと踊り場となる節目に当たる時期にムービー製作がかかっているんで、当分は迷走中かなという気も。　ここからのブレイクスルーがどういうきっかけになるか、それがいつになるのかは、全然想像も付きませんしね。
　まぁ、目標はあるので、どうか広いココロと生アタタカくも長い目で見守ってやってくださいまし。(_o_)

　自分の経験とかまとめ。
　いろいろとやり方を考えましたが、結局のところ私は“絵が描けない”、“音楽出来ない”、“技術無い”の三重苦を背負ったままで作品をでっち上げてきてるので、技術レベルとしては低いままです。　それでも、あさましくもその全てを欲しい人間なので、モノ作り屋としては尊敬や感謝と同時に羨ましさ・悔しさ・惨めさとは常に隣り合わせの位置に立っています。（このことは以前、盗作騒ぎの際に言ったことの繰り返しです。）
　私にあるのは“心意気”と“行動力”、そして“なけなしの浅知恵”だと思ってます。　これらを駆使して、諸々（許諾を仰ぐ手続きとか）に臨み、いろいろと模索してきたワケです。
　あと、「まずは自分の為に作品を作る」に徹して、敢えて“恥”は忘れるべきとしました。
　そういった自身の状況分析と対処案を元にして、トータルとしてはモノ作りを生業とする人間として身につけたモノ作り手法を、MAD作りで実践したつもりです。
　それこそが、“モノ作りの醍醐味”を知っている私のノウハウだったと思ってます。

　こんな安直なやり方でも、そのアウトプットをそれなりに理解してくれる素晴らしき奇特な方々（←誉め言葉(^^)）が居て貰えたわけで、これは、すごく、すごく、嬉しいことでしたよ。
　乾杯！　乾杯！　乾杯！

　さて、この経験を経て気付いたのは、このやり方による予想外の結果として、
(1) “製作者”（要するにメーカ）に観てもらえる … “ファン活動”として成立する！
(2) “MAD”に縁の無い人に観てもらえる … クローズドな世界とは違う楽しさがある。予想外の新しい意見が出る。『fair wind』の頒布数はもとより、『歌月十夜』の頒布枚数を考えてもみてくれ！　これで進歩しないわけが無い。

　という事実…メリットと、ぐるりと振りかえってみれば、
(3)「あれ？“MADムービー”製作に必要な要素技術を持っていれば、どんな映像でも作ることができるじゃん！？」
(4)「ハテ？新しい“MADムービー作家”は既存のMADムービーという“お手本”の枠に縛られてない？」

　と、思った次第。
　別に「今の“MADムービー”の手法で作品を作り込みたい」という楽しさやその作品性を否定しません。でも、その技術で出来る別なものがあることに気付いていないということなら、勿体無い。
　上手く言えないが、「バイクが好きで走っていて気付いたら“暴走族”と呼ばれた人間と、“暴走族”に影響されて“珍走”を始めた人間とは、行為は同じに見えても実は色々な部分で異なるのではないか？」という話に喩えると通じるかのではないかと思う。前者の心意気は理解できるし、勿論後者とて本人次第で変わって行くことはできるでしょう。
　取り敢えず、一般的な人にとって“ゲーム関係の自作ムービー”＝“MADというもの”という認識が漠然とあるのは事実でしたので、作る手法による違い…吸出しだろうが手描だろうがあんまり関係ないんです。　似たような話で“ハッカー”／“クラッカー”の呼称とかを挙げると、色々と今後の示唆を得ることができるように思いました。

　あと、
(5)私のやったのよりもっといい、ちゃんとした、ウェットなやり方も他にいろいろとあるだろうと思います。
(6)作るモノ自体も、“ロック”なモノだったり“演歌”なモノだったり“交響曲”なモノだったり、無限にありますよね。（私のは“演歌”に近いモノかなぁ、と思ってます）

　そもそも私自身が、自分の映像が出来あがって、客観的にそれを観て、「あぁ、オレはゲームの人（キャリア4年）である前に、グラフィックデザイン・タイポの人（11年）であり、旅・バイクの人（13年）であり、写真の人（16年）であり、絵画の人（21年）だったんなんだなぁ」と、強く自覚した次第。
　この辺りが、私の今の（曖昧な）結論です。

　ごちゃごちゃと書いた経緯。
　まず、ムービー屋として私のキャリアと“この分野に私が影響を与えられる度合い”を考えてみたとき、今が私にとっての一番のタイミングなのだろうな、という判断があります。　私の意図とか作品自体の質や内容とはまったく関係なく、偶然が重なった末に立っていた結果の“今”です。
　今後は必然的に影響力は落ちる筈ですし、これからの私の作品は今まで以上にMADムービーとしての影響力を失っていく方向に変質していく筈です。 (←ここ数作で私自身の方向性やスタンスの模索した末の結論です。既に書いた“隠居まったりモード”は言い過ぎですが、外から見たら似たような状態になると思います。)　後は落ちるのみ、とまでは言いませんが、これからは今にも増して素晴らしき奇特な人しか理解できない方向性が強まっていくことでしょう。
　だから“今”です。
　で、その前に、このタイミングでなすべき“私の役割”は何かな、と思案した上で、停滞感漂うこの分野に対する良心的且つ確信犯的な心情で、私の今期2年分の棚卸結果を提示したワケです。（個人的には、この反省を踏まえた次期計画を策定中）
　どうでした？
　波は立ちましたか？（余波がぼちぼちと来てますんですが）

　アレで奮起するなり、考えを深めるなり、自らの牙城の死守を誓うなりの影響をこの分野に与えられれば万々歳です。　そうして蓄積された技術は将来的に何かを生み出すことでしょうし、新しい流れが生まれるなり、変化が生じるのなら、それはスバラシイことです。　これからも、MADテープから連綿と続く心意気を大切に、逞しくもヘンで面白いものを創り出し、その高い技術を用いて粋に踊り出て、我々を驚かせて欲しいです。
　逞しく模索を続けている他の二次創作の方々に負けないでください。

　ま、私の役割は終わりました。

　逆に、私の作品の拙さをあげつらうことに精力を傾けて精神的優位に立とうとするのなら、それは小学生並な論理のお門違い。攻撃するべき対象は私の示した考えであることを念頭に据えるべきであり、その前に私の書いた文章を客観的に読みなおす余裕を持つべき。その際は悪意を極力排して読んでくださいな。あと、私自身は非難されても痛くも痒くもないけど、作品の非難は（いろんな意味で）痛いですし。批評は嬉しいですけどね。　というか、積極的に「だからオマエは嫌いだ」とか「オマエのなんかよりスキな作家が沢山いるぞ」とかを私に言われてもねぇ。So What?(^^;)
　ま、その衝動とか反感とか収まりがつかないとかはわからんでもないんですが。
　でも私の非難的文言の中身は、、大多数の人に対しては非難しているわけでも否定しているわけでも侮辱しているわけでもないので。意図的・論理的に失礼に書いた部分を除けば、せいぜい「“不愉快な状態にある”ことは嫌だなぁ」です。　私の書いた文章の“事実”の部分、“意見”の部分、“感情”の部分、ちゃんと分けてみ？　それでも非難・攻撃・見下されてるように感じて反撃したくなったのなら、ご自身にいろいろとやましい部分があると理解され、開き直る前にその状況を前向きに考えてみては如何か？＞一部のやかましい人。（文句送るなら解読できる日本語で書けや。）

　なお、盗作騒ぎの際に言ったことの繰り返しになりますが、私は10年以上前に版権関係で人様に迷惑をかけた結果、いろいろと思案した末に著作権に対する今のスタンスを持つに至っています。　そして工学的に考えても、“著作権”の解釈云々以前に“フォールト・トレランス”は“当然”の行動だと思います。　まず守るべきは自分です。　それが何であれ、“犯罪者”のレッテルは真っ平御免被る、と。　年寄りですから。
　あと、もう一つ、“著作権”は“他者の尊厳”や“他者への感謝”をキレイさっぱり忘れてる人間が議論してもムダだと思いますが如何か？　その姿勢で「ありがとう」が言えて、「ありがとう」を返してもらえると思っていますか？　え、そんなのは必要無い？　でも“自分への感謝とか尊厳とか権利”は必要？？　ふーん？？？＞一部のやかましい人。（持論送るなら解読できる日本語で書けや。）

　三回に渡っていろいろと書きましたが、私もね、行動だけじゃなくて、作品で示すことが出来れば一番良かったんだろうなぁ、とは判っているんですよ、一応は。（でも、好みも奇特じゃけん…ね？　でも、最善のタイミングだとは思ってます）

　さて、ブロードバンドな時代、やること、やれること、沢山あるだろうな、と思いますよ。

　ご参考まで！
　(相変わらず口数が多いです)

そういえば、

＜ただの水です？＞
　そうそう、先日、R246の沼津付近でツノ付き改造ヘルメットにマルチ（なでなでされてホワワ～状態＠PS版）のシールを貼ったヤンキ風バイク野郎を見掛けて仰天しました。
　私がリアクションを取る間もなく、車間をカッ飛んでいっちゃいました。
　…スゲェよ、アンタ、侠（おとこ）だぜっ！！(T_T)

010710
発表！(うすうす気付いていた人もいるとは思いますが)

　…ムービーを作っているとですね、そのあまりの楽しさに、
「い、今までオレが、写真とかタイポとかイラストとか絵画とか色彩とかレイアウトとかとか、諸々に興味を持つ＆素養をそれなりに貯えてやってきたのって、今の為にあったことなんじゃないデスカ？！」
…なーんて、思ったりもしてます、マジに。　それ程面白いんです。

　…で、
＜今回の経緯概略＞（製作日誌より抜粋）

010310
　下名、『月姫』査収。やめられないとまらないでクリア。
　某所で（いつものごとく）「ムービーつくりてー」発言。

010314
　上記発言を見たこやま氏が奇縁にもTYPE-MOONの武内氏と親交があり、口添えを貰えることに。

010317
　こやま氏からの打診後、当方の企画・作業工程の概要及び過去作品一式を先方に送付。

010320
　先方よりOKが出る。
　日程にそれ程余裕が無いので、速やかに作業開始。

　：
　：

010504
　ＧＷ集中作業α版UP。徹夜明けにそのまま送付。

010512
　α版から30項目200ヶ所を修正したβ版UP。　過去作品と一緒にDV化、プロジェクタで一人上演会。
　「（まぁ）よし！」

010513
　レヴォにてβ版と交換で武内氏よりムービー用描き下ろし画稿を頂く。役得。

010520
　β版に300ヶ所以上を微調整してβ2版が完成！

010521
　β2版に約20ヶ所の微調整をしてRC1版が完成＆納品！

：
：

　…というわけで、少し前に『月姫』のムービーを作りましたー♪
　010326で書いた通り、「かっこいい『月姫』でうっとり」が製作上のテーマです。　私が『月姫』をやりながらうっとりきた部分を、（偏りつつも）詰め込んでいます。　というか、ブチ込んでいる、といった方がニュアンス的には近いかも。　あと、それに妄想を大添加！(^^;)　よくもまぁ、これだけ好き放題させて貰ったもんだ、というのが、ぴったりの解説かも…。
　そんで、「『月姫』を一旦コンプした人を対象とした予告編（風）」という、何気に意味不明のコンセプトで製作しています！　判る人は判ってくれ！という、相変わらず独善的な、しかし判る人には味がある(であろう、あってクレ！)コンセプト！
　あ、上演時間は2分45秒です。予告編にしては長めで、単独のコンテンツとしては短いですねぇ。ま、予告編（？）ということで！
　ま、[Ti]スタンダードといえばそれまでですが、例のごとく、（私の過去作品にも増して）ひたりまくった“映像”に仕上がってますよ？（推測）

　で、オレ的カンチガイ注目ポイントとして挙げるのは、「本作は、（多分）本邦初のオフィシャルな許諾を背景として製作した静止画系MADムービーです!」ということで。(^^)
　「オフィシャルな許諾があるならMADじゃない」という声も聞こえてきそうですが、作った私が言うんだから多分MADなのです！(多分ね)
　ムービー作者の姿勢としては、「MADムービーを作りました」と誇りを持って言う為のMADムービー製作に対するアプローチ:“オトナのルールをちゃんと守って、後ろ暗い部分を無くす為の姿勢”を（『fair wind』の時とはまた違った形で）提案できたんじゃないかと思っているんですが！（？）
　こういう開き直り方もあるんだぞー、ってコトで。
　どうだっ！！(^^)＞一部のMADな関係者

　しかし、ま、無論な話なんですが、このような姿勢によって、他者（発注者となるTYPE-MOONは勿論、紹介者となったこやま氏、ひいては『月姫』のファンの方にまで！）に対する明確な責任を自分が負うこととなりますし、受注（？）の際には大口の一つもたたこうものなので、作品の製作と作り込みについては短期集中決戦人型汎用ムービー製作マシーンと化して頑張ることで、その責務を果たそうとしました。（と、現時点では思っている）　あと、極力先方に迷惑をかけないような配慮にも努力はしたつもりだが、このあたりは少し自信がないかも。（弱い）

　で、私的には5作目のムービー製作ということもあって、当初立てた計画に対して極めてオンスケジュールで作業をこなしたという印象がありますね、今回は。作業が押す可能性を考慮してリザーブしていた2週間を使うことなく納品できましたし、見積もり精度が向上したのか、それとも単なる偶然だったのかはようけ判別せんけど、それはそれで嬉しかったり。（っても、丁度その週に本業の方が凄いことになったので慌てて駆け込み納品したとか、GWが雨天だったので自主的にカンヅメをしたとかとかいうのは見積もり外だんじゃないのか？とか、モロモロ考えてみると実はギリギリだったんじゃ－説に信憑性が大いにあるとかいうのはナイショですよ？(^^;)）

　さて、今回の技術的な見所としては、小栗さんの夏の新刊（当時は予定）向けの宣伝ムービーから導入予定で当時試行中だった3D動画CGを前倒しで採用することにしましたが、これが今回のトピックかなー、と。　技術的には極めて稚拙ながらも、このことで画作りの自由度が格段に増して、楽しさも倍増。　頭の中のカメラの動きか、こう、一段と軽やかになったような気分です。(^^)
　勿論、前回『永遠の楽園(中)』から採用しているDVカメラによる素材調達も利用し、この3D動画CGとを活用できる環境・基本技能を導入したことで、『fair wind』製作を思い立った二年前から整備していた“ムービー製作の基本となる要素技術”が、これでようやく揃ったことになりますのです。（勿論当時も、一応は検討や一部試行したものの、ハード・ソフト・能力・資金・時間の多方面の理由から“不可能”と判断していたので、ひとまずはヤレヤレです。　…さて、次なる技術の試行もしないといかんなぁ？）
　そうそう、今回使った実写DV素材には、近所の小学校で撮らせてもらった渡り廊下の画を利用しているカットがあるのだが、某大阪の事件があった今後はもう撮らせて貰えないんだろうなぁ・・・。こんな、怪しいおっさん、職員室に辿り着けないよ(^^;)
　さて、ムービーエディットのベースとなる基本的なAfterEffectsテクニックに関してなんですが、なんのことはない、第一作の『夢の残滓(下)』から一貫して「透明度・スケール・位置・回転・カーブ・ぼかし」の単純な一本槍で、これ以外はまず使わないのは相変わらずだったりしますです。　それだけに、これらを扱う上での細かいノウハウは蓄積されてきましたね。　少なくとも見分ける眼は肥えてきたので、ようやくこのあたりは他のムービー作家さんに対してもそこそこ胸を張れるレベルになったと思っています。“演出”とか“効果”を議論して、それらを実現するための要素技術として利用できるくらいには、技能として定着したカンジです。もっとも、これからが大変なんですが。
　私の静止画・動画を問わず作品の特徴としている、というか必須要素であるタイポですが、今回は数を少し控えました。『fair wind』の時はムダムダに多くて、色々と埋まってしまったと思うし。（アレはアレでスキなんですけどね）
　ついでに、『fair wind』ではかなり強烈だった“意図的な不親切さ”は、今回幾分かは和らいでいると思います。　タイポだけじゃなくて、本編との親和性とかね。　それでも、（不親切さは）私が作ってて楽しむために必要なんで、どうしても残ってしまいます。覚悟しててくださいー。(^^;)　そもそも、テンポがバカ早いタイプの画なんで、不親切なんですがね。（←割と重要）　あと、『fair wind』に比して“浮遊感”みたいなものとかを押さえ気味にして、反対に直接的な部分を増量したりしたつもりです。“デモ”らしくするためにね。（なったであろうか？）
　そうそう、『杉本文庫』ムービーを作るときにも感じることなんですが、本物の絵描きさんの絵や、ちゃんとした物書きさんの文字の処理って、すごい楽しい。見栄がゼンゼンすごくなるのが、作業途中ですら如実に判る。
　でも、私には音楽の素養がまるで無いにも関らずいじりまくっっているBGMとSEには、判る人は見苦しいトコだらけなんだろうなぁ、と思ったりもする。しゅーん。
　それにしても、3D素材のレンダリングには激しく時間を喰って、これは想像以上だった。まだ高価な時期に1GHzDualを組んでの試行であったが、このバックボーンが無かったら今回の製作はまず不可能でした。そうして考えると、ギリギリのタイミングで環境導入と安定化が済んでいたことになるワケで、ヤレヤレだぜ。
　あ、参考までに、今回のムービー作成環境について簡単に説明しておきます。参考にする人がいるかは知らんけど、まぁ、参考にする人が居ないとも限らんし、念のため。こんなん環境構築でも、廉価＆堅牢＆使い勝手を兼ね備えようとすると、割とノウハウやコツがあったりするんですよ？　多分これ↓がミニマムシステムだと思います。

(ムービー製作環境)［SYSTEM "No.7"+α］

PC: 自作AT互換機(PentiumIII 1GHz(dual)/ SDRAM 1GB/ GigaByte GA6VXD7/ HDD 120GB)
OS: Windows NT 4.0 SP6a
CG: Adobe PhotoshopLE5.0 + Aldus Photostyler + SUSIE
DV: Canon FV2 + Canopus EZ-DV + AVIUTL
TYPO: Micrografx DESIGNER
3DCG: e-on Vue3 + povray(&CITYGEN)
COMPOSITE: Adobe AfterEffects 4.1
…ちなみに、サウンド関係は恥ずかしすぎて書けないのだよ(^^;)

　で、今回のAE編集段階における素材規模は結果的に500MB程度と『fair wind』並みになったんですが、近年は容量がかさむ動画素材が素材に占める比率が高くなっていることもあって、『fair wind』は1200素材に対して今回は300弱と、数の上で大した量ではないですね。　もっとも、その素材作りの段階で相当量の処理を施されているので、最終映像の単位時間当り情報密度と質などは、かなり大きく変わっています。
　あと、3D取り扱いを視野に入れたPC環境が導入されたことで、2DなAfterEffectsの処理が激しく軽くなり、製作時イマジネーションの支障となる多大な処理時間が解消されており、非常に助かった。いくらでもイフェクトを加えることができるので、あまりの処理時間で退いていたような事もズンドコやれるのは、いと楽し。
　しかし、そのことで逆に、自虐的な気分にもさせられる。環境の制約をかいくぐってモノを作るという楽しさ、要するに10年前の16色CG時代にあった楽しさに通じるモノが払拭されることで、その非関税障壁内で作品を作っていた我々は本来の実力のみがさらけ出されることとなり、次いで本当に映像作品がうまい人が次々と台頭してくる時代に突入しては、底が浅い＆覚悟がない私なぞは遠からず隠居まったり生活モードに入ることを繰り返すんだろうなぁ、とか、ね。ふふふ。（？）
　っと、今日（6/8）初めて『FinalFantsy X』の宣伝ムービーを観たんですけど…、あー、なんと申しましょうか、スゴイですねぇ。いや、別世界なのは当然なんですが、とても自分と同じようなアプリケーションを使って構築する映像とは思えない別世界さに唖然としてました。カコイイ。いや、そもそも、私自身の技能ってヤツは全てにおいて中途半端なレベルなのであって、それらをこねくり回して「こんなカンジ？」と体裁をつけることを楽しんでいるのだから、勝負するための土俵にすら上がろうとしていない身の上なのであって、ああいったプロフェッショナル・ワークスを語るとかいうのは、まー、その、うーむむむ。　「あぁ、スゴイ！でも、何故それがスゴイのかを分析して、技術・技能を項目別にリストアップすることすらできないっ！！」というのは悔しいモンですなぁ。なまじ中途半端に知識・経験があったりすると、なおさら。こういう気持ちは、お絵描きに関してなら7年前に痛感してましたが（そんで、別の土俵で踊ることにしてきたけど）、未だ2年目なムービー分野で早くもそんな感覚を味わうことになるとはねー…。　隠居まったりじいさんモードは意外と近いのかもしれんなー、とか。（弱音）少し焦り気味＆自己嫌悪ー。あう。あぁ、愚痴みたくなっちゃいましたね。　要は、早く自分で納得できるスタイルをみつけないとアカンなー、と思うワケなんですよ。　で、イロイロと蓄え中＆模索中デス。
　そうそう、上記のように5/20になってようやく一区切りついたので、資料のためだけに入手していた為に放置していたPLUSディスク収録の『空の境界』を読んだんですよ。あぁ、いいですね。わかりますわかります。疾走感とかスキです。狂暴さや残酷さがスキです。というか、今回作ったムービーが、『月姫』に埋め込まれた『空の境界』起源の狂暴さをことごとくすくい出してデコレーションしたもののような気がしてきましたよ。私の本質にある破壊スキーとか破滅スキーな美学の琴線に触れる部分に反応しているとでも言いましょうか。そう思うと、今回のムービーはもう少しやりようがあったのかもしれないな、などと思いますね。もっと、こう、湿度を高く、粘性をもった表現とか？今はわかんないけど。　で、この日の夜、夢に出てきましたよ。　駐車場での戦闘シーン。　私が浅上視点で式に攻撃されるの。　私、短機関銃を腰だめで収束させて撃ちまくってました。　爆発、爆発。　でも当らない。　こわいなぁ。　そもそも、私って、どうしてこう殺伐とした夢しか観ないんだろう。（A.「そういう映画ばっかり観てるから」）　いやー、『THE EXORCIST』っていいね！誤解してたですよ、自分。あの芯の通った宗教観や、じっくりとしたカメラワーク、しっとりとしたカットワーク、参考になるなぁ！　で、その次は『NOIR』風のカットワークも試したいね！　よし、次に夢を見るときはコんなカンジでカメラを回すぞ。（←？）
　まぁ、意味不明な戯言はアレとして、今回のこと（ムービーを作らせて貰ったコト）は奇縁ですなぁ、としみじみ思っていたりもするワケなんですよ。しみじみ。
　というのもですね、今回ムービーを製作するに至った縁を太古まで遡ってみますとですね、…私が10年以上前にNiftyで16色絵を発表していて、それを小栗さん・こやまさんが観ていて、とんで4年前にセリオ関係でsugichさんとつながりができて、その少し前にsugichさんと小栗さんらが合流していて、同時期にこやまさんが小栗さんとが再合流(というか、こやまさんが絵描きに再開眼)していて、小栗さんが私をNiftyの16色絵描きだったことを識別したことがきっかけで(^^)私も合流して、こやまさんが武内氏と交流があって…、という人間関係が全部必要で、且つ私が延々と絵やらムービーやら、ひいては乱心して文章を作り散らすなどしてこなかったら、これらがつながらないワケなんですよ？　更に言うなら、私もこやまさんもTYPE-MOONの一部面々も、いまでこそ首都圏に潜伏していますが、少し前までは全員が広島におった、などという偶然の一致も面白いですねー。あ、今日(6/16)、sugichさんと話してたら、なにやら広島（＆某C社）関係者が既知の某氏だったり、えー、この人も？！とか言う話が出まくって、わー、世間って狭いーってなことになりました。びっくりー、げげーん！　うーん、運命の黒い糸ってヤツ？（c）『NOIR』　いやぁ、人生面白いもんだなぁと、思いませんか？思いますね？思います。
　ぐわー、今、今日買ってきた『prime』観ながらこれ書いてます。カンニンしてくれー。ぐわー。（涙＆ MP5000down）
　口直しに『NOIR Special Trailer』を観ることにします。　（観てる）　…腹筋しよ。　…わー、えりぃ＠『ちゅらさん』再放送よかったねー(T_T)　この少女漫画な展開わー、次の台詞が読めるーしー、悶絶気味っす。

　わー、戯言もこれだけ書き連ねるとスゴイですねー。　ちゅーか、ナニ言ってんだか。
　いや、この文面はですね、5/20から書きはじめて、思いついたことがある度に追加しているんですけど、すこぶるまとまりがないですねー、はっはっはっ。（当たり前ですが）
　と、まぁ、人様にとっては下らないことをわざと延々書き連ねてみては、何気に煙に巻こうとしている確信犯なんで、ここまでに既に読むのを止めた人も多かったりすると、してやったりなんですが、ここまで読んだ人、ご苦労様です。　ようやっと今回の趣旨を書きます。

　じゃーん！
　この『月姫』ムービーは、本家TYPE-MOONの夏の新刊『歌月十夜』におきまして、コンテンツの一つとして収録されることにににーっ！？

　…ということで、既に私が頼む必要は皆目無いような気がするものの、敢えて言わせてくださいな。な？

まぁ、観てくれや！(^^)/

　ちなみに、現時点でこのムービーが『歌月十夜』の中でどんな風に扱われているのかは、私も知りません。（あ、少しだけなら分かりました in 20010704）　さて、さて、たのしみ、たのしみ………。(^^)

＜~~知得留先生の~~鑑賞上のポイント～　…イヤ、むしろ注意事項？＞
　『月姫』にドップリ浸かっている＆理解がある程度以上深い人でないと、単なる早まわしムービーになるかも。　約３分、主にタイポを注視・理解しつつ、周辺視を最大活用・刮目して映像の全てを視神経に流し込む＆認識してください！　集中力＆技能が必要ですな！　ましてや、鑑賞中の瞬きなどは不許可だ！(ヲイ)
　あと、音をしっかり聴ける環境であることも割と重要です。聴覚を駆使しまくって脳内に流れ込む映像をひっかきまわしてください！（意味不明！）
　そうそう、例のごとくBGMにはよくわからん音声が上乗せしてありますが、アレはゲームのOP部分で長々と続く志貴のモノローグを処理したものです。（ちなみに、イントロについては、これとは別に“反転衝動”の解説を使ってますデス）　その辺りを意識しながら聴覚に流し込みつつ映像を鑑賞されると、より一層雰囲気を堪能できるもの思いますので、オススメ！（ホントかよ）
　そんで、コレが重要なんですが、何度も繰り返し観るとつまんなくなってきます。最初の3回くらいで理解するするつもりで気合を入れてください～。(T_T)（だめじゃん）
　注文多いなぁ。
　あ、ちなみに、18禁じゃありません。(^^;)
　あぁ、そんで、私は“絵”は描いてません、全て武内氏のものですから安心してください！(^^)

　…毎度毎度、こんなにおしゃべりする映像屋ってかっこわるいかもしれへんなぁ…？　ま、個人的には明文化による考えの有機的整理と知識の蓄積作業という将来に向けての意味合いに加えて備忘録なんだし、カンニンカンニンニンニン……。(フェードアウト)
---------------------------
　いや、もう、正直言って、何回も見過ぎたせいか、自分では“作品”としてちゃんと評価できない精神状態に突入中だったりします。　直視できないー。　ぐをわー。

(イロイロ書いてますけど、“楽しんで作った”のは確かです。楽しかったです。(^^)　ホント、ありがとうございます！(_o_)＞TYPE-MOONスタッフの方々)

010611
キムチ（ラーメン）なる同輩

…えーっと、こいつは飛びゲリをかましてくるんでしたっけ？後ろから。（うろ覚え）あ、ヒジ撃ちかまされても耐えてたのは覚えてますよ？そんで、ツインテールの中に武器を隠してるんですよね、確か？

　←『Never to be forgotten』絵つづきー。

　アレなんですね、私が『ONE』をやった頃：1999/05には知らなかったんですが、今思いなおしてみれば、この七瀬なキャラクタや造形って、コレットさん＠『ぱすチャ』が近かったんですね。（時期的にはほぼ同時期みたいですけど）

　ですから、私にとっての転がるキャラ要員だったとゆーのも本誌記者も納得な運命だったワケっすね！（？）

　…そろそろ、文章のネタが無いのを誤魔化そうとしていることがバレた頃でしょうか？
　よわったなぁ。（弱ってないけど）

　いやね、先刻気付いたんですけど、今現在の私の中では←のイメージって、占める割合でいうと『日替わりおね』における七瀬の成分が70％以上ありまして、まー、その、まともなこと書けないんですよ？
　例を挙げるとですね、
「…同じいぢめられキャラでも、ツインテールを自在に操れる分、VSコレットさんだと接近戦では技が多そうだな。うむ、オフィシャルでも打たれ強いことは保証されてるし、一歩が愛読書だしな！（←オフィシャルじゃねぇって）独歩が愛読書じゃなくてよかったね！」
　みたいな話題の展開しかできないということなんですよ。
　うーむ、これはコレで、（私は）楽しいなぁ…。

　さて、シメるか。
　かっこいいなぁ、七瀬。（誤解したまま）

010604
うどんなる後輩

　『Never to be forgotten』絵つづきー。→

　私の中ではこやつ、みさき先輩と併せて、“食堂娘コンビ”の片割れとして定着してます。(^^)

　…いたたたた。

　だめだ、やっぱりまだ痛いや。　彼女の明るさ(？)に忘れそうになるけど、障害を持つという事実を思い返すと、やっぱ切なくなります。　みさき先輩に至っては、切なさがその恐ろしさ転じて歯を食いしばってしまいます。　う～っ。

　従来から“記号”として認知・許容されている身体的ハンデ（ex.病弱）以外の、接し方に対する総意が確立していない…必然性がなければ目を背けてしまうようなデリケートさを持つものをヒロインに与えたということは、ある意味エポックメイキングなコトだったのかな、と思いました。　少なくとも私は、以来、この手の話題を積極的に直視できるようになりましたし。

　そういえば、『To Heart』の“メイドロボ”にも、そういった面があった。

　そういった啓蒙をされたことも相まって、私の中で『ONE』が“大切な作品”の地位にあるのかしらん、そんな気もするなぁ。　とか、ね。

010528
「“２”はカンニン」が本音っす

　←2年前の『Never to be forgotten』の絵ですねー。

　「た、頼まれ絵とゆーものが、こないにもしんどいモノだったとは…っ！」

　と、認識を改めたました、この時。

　以来、罪の意識に苛まれて直視できずにいましたが、ボチボチ時効ということでいじってみた次第。

　ふいー。

　ときに、私、『ONE』に関しては、語ることができる程思案したことがないんですけど…、などと言っている間にも色々とある解釈の類を読んで、それでもなお、自分の中では“作品の整理”がついていないままなんですが、何故か“気持ち良さ”の要素だけが脳内に残っているような気がして、不思議な気分です。

　ひどく曖昧で、随分と脆い印象であっただけに、こう、妙な気分。

　いや、うまく説明できないんです。いまだに。

010522
お肌ツヤツヤNEW

あぁぁっ、“制服エプロン”NEWよ、奥さん！！ …え？『ぱすチャ』で似た構図の絵を見たことがあるって？…多分、気のせいですよ？(^^;)

　最近はコンビニの惣菜でホッケとかがあるんですね。高くつくのも構わず、ついに買ってしまいますよ。
　そのくせ、サラダにドレッシングがつかなくなったりすることに、いざ食べる段になって気付いたりして涙したりしなかったり。

　先日、晩メシを作っていたところ、手持ちの食材を脳裏にリストアップしつつ、ふと、ハッピーな妄想が例のごとくなめらかに暴走した結果、

　「おばぁちゃん子なおねぇさん謹製のピリ辛メニューを食べたいなぁ」

　と軽やかに思ってしまった日が吉日、しかるべき品目へ速やかに変更。

＜赤い食卓＞
　豚ロースのキムチ野菜炒め
　キムチ雑炊
　キムチ味噌汁（七味唐辛子増量）
　キムチそのまま

　ちなみに翌日は、キムチラーメン。
　一日で一袋食い切っちゃったから、割高だったなぁー。
　でも、ま、辛さはホドホドなんで、割と食が進みました。(^^)（まぁ、インドやネパールに比べればねぇ…）
　獅子唐とか鷹の爪が手元に無かったのが幸いです。
　あと、流石に姐さんな包丁さばきを試す度胸はないのねん、よ？(^^;)

　…あ、これって“『痕』→肉じゃが食べたよー”以来3年ぶりの“ゲーム→食事作ったよーネタ”のパターンだなぁ。なんか久しぶりー。

　何のネタか判らない人は『夜が来る！』で確認してください～♪　『A Night Come's -Original Version-』無限リピート中

010424
語りが入ってます。(判る人は判ってください)

　…、ですからね、私は“姉ゲー”なんじゃないかと思うわけですよ、こう、はんなり～♪しあわせな気分でねぇ。

　だって、“おねぇさん”と“ねえちゃん”と“姐さん”が軒を連ねているんですよ。
　しかも、“おねぇさん”は、“キレイかわいい先輩”＋“ショート”＋“おっとり＆くっきり”＋“まったりおべんとう”＋“一部ズレた味覚”＋“おばぁちゃんっ子”という充実の装備！
　更に、“ねぇちゃん”は、“キレイ元気な同輩”＋“コレトさん（ヲ）”＋“デルモ”＋“おねぇちゃんっ子”という満足の装備っ！！
　そんで、“姐さん”に到っては、“寡黙な転校生”＋“悲劇の戦士”＋“不器用なお隣さん”＋“実は家事が得意…じゃない！”＋“子供オプションでまったり家族空間”という過剰な装備ィィィっ！！！
　記号の組み合わせと言えばそれまでですが、この妙には抗らえん…いや、これこそが萌えなのだろう、かように思う次第なのでありますょ。

　そう、昨年やった『ぱすちゃ』の時に感じた「あぁ、これが『ToHeart』で示されたキャラ萌えの方向性というものに対するALICEの回答だったのか…」的な思いを一層強く感じさせられ、もっとはっきり言えば「シナリオにはあまりコメントつけれないけど、この清潔でアクがなくてキレイな（媚びのない？）キャラの萌えギミックには感嘆だー」という部分が、今回は更に洗練されていたように思うのだ。　さらには「私にも、こういった華やかな“萌え”が響くココロが残っていたんだなぁ…」ナドと涙ぐむ始末。

　あ、いや、マジな話、“姐さん”シナリオでは、泣いちゃいました。
　幸せを望む自分を恥じ、幸せを諦めようとしてしがみ付き、罪の意識を振り払らおうとすれど欺瞞にまみれる、そんな自分に吐き捨てるように言うこの↓台詞、

「　あさましいにも　ほどがある……　」

　ぐふー。(T_T)　弱いっす、自分、こういぅ風に自分を吐露するシーンって。　泣く。　泣け。　なんていい奴だ。　むっちゃ強力な伏兵でした。

　そもそもですな、このゲームが声ゲーだったとは知らなかったんですよ、自分。
　“おねぇさん”のこそばゆい声とか“ねぇちゃん”のコレトさん声（しつこい）とかは、こう、クラっとふにゃっとなりますですよ。
　おねぇさんの

「　てれるね　」

　…なーんて、ああっ、もうっ、クラクラふにゃふにゃ～(T_T)
　もとより、HIRO氏やKaren氏の萌えに対するキャラ作り波長がジャストふぃーっとであった実績に加え、この声の要素でそれを増幅しまくって提供される萌えには、さながら劇薬に近いものではないかと、声ゲーに免疫の少ない私には恐怖するしかないのコトあるヨ。
　というか、声優ってホント、演技が上手いもんねすねぇ…。　しみじみ“技”だよなぁ。

　…ここまで敢えて話題に出していないもう一人のヒロインに“後輩”も居ますが、そのマニアック（？）な世界もわからんでもないのぉ、そんなことを思ったりもしたんですよ、一応。

　しかしですよ？　ラストダンジョン前の別れのシーン、あそこで“おねぇさん”の取った行動でこのシナリオはオレ的に印象最悪となってしまったばかりか、人間的には寧ろ好きな類の人種であった“ナマイキなヤンキ小僧”に対しての怒り…いや、呪い、に近い感情を持つ自分に気付き、これは奴めに血の鉄槌を下さなければならぬっと結論した次第なのであります。
　ましてや、これまた好感を持てていた“一本気な筋肉バカ”のしでかした大罪には、怒りの筆を執る冷静さすら消し飛ぶ衝動にかられてしまい、怒りと呪いにうち震えるばかりの所存。　これには恐らく同志多数であると推測。
　あんなにも清潔に・キレイに積み上げたキャラをこうもあっけなく汚すというALICE伝統の元祖鬼畜さに、まんまと一本取られた…正気にかえった気分ですよ、自分。（“おねぇさん”だけでなく、実は“ねえちゃん”も“姐さん”も微妙にそういった部分があるのねん。“後輩”は…、多分ない？）

　そうそう、大阪弁（＋ちょい河内弁）のガキも、ええよな？　あのキャラ、好きやー。

　キャラの魅力ばかりを語ってしまいましたが、シナリオもなかなかだったとは思う。
　というよりも、画面・音楽・SE、そしてそれらをコントロールする総合的且つ力ずく且つ細やかな演出が生み出す場が構築されていて、そしてそれが徐々に積み重ねられていく感覚、これはかなり心地良くありましたです。（この“細やかな”が過去のALICEでは欠けていたように思うのだが）
　それにしても、あのOPは凄いなぁ。うっとり。　フルコーラスの曲をクレー！！（切望）

　そうそう、今回は（『ぱすちゃ』の経験に基づくダンジョンかったるー対策として）速やかにセーブファイルを改造して臨んだんですが、条件によってはハングしたり的外れな解析で無駄足を踏んだりを繰り返して、“おねぇさん”シナリオにおいてはやらん方が速やかに進行したんじゃないか的失敗をしつつも、手段と目的が曖昧にすることなく最終的には適切な方法を構築してなんとかねじ伏せたという楽しさとか、この忙しい折りの無謀PLAYなので同時進行マルチタスクで別PC上の作業を行うというアクロバティックな俺様に乾杯とか、60時間完徹（4時間ぐらい意識を失ってましたが。トイレとかで）はPS版TH以来だとか、まだ俺もやればできるじゃん、みたいな？（ダメ人間）

　プレイ時間は、“ねぇちゃん”24H →“おねえさん”18H（2回失敗、3回目成功で7H）→“後輩”５H→“姐さん”４H、ってなカンジでした。（きちんと文字を読む＋ボイスを聞くプレイだと、この５H以上の早解きは不可能と推測）

　あと、ついでに言うのなら、この連中が徒党を組む場を“天文部”で偽装しているという設定が、かつて地学部天文班独立機動別働隊工作分室々長(隊員1名)の任を全うした後に職業：苦学生の傍らでなお地学同好会でも天文関係を嗜んた私にとっては、ああ懐かしの青春時代っ！てなカンジでして、イイ感じですい。(;_;)
　ちなみに劇中で使われていた天文関係のネタは、乙女座は春の星座なんで10月に入ってからの夜間に撮影するのはほぼムリだと推測するのだが？、というのを除けば概ねきちんとしていた印象ですね。微妙にツッコミ所もありますが。
　“ねぇちゃん”の武器になってる“チロ”も、古参の天体写真人間にとってはニヤリとくる趣深いネタですよね。

　とまぁ、そんなんで、実は大作だったとはいざ知らず、やってびっくりの、
『夜が来る！』(ALICE SOFT)
　はイイ！

　それでは皆さん、良い夜を…。

010409
謙虚なオレ

　さて、妹の嵐吹き荒れる昨今におきまして、その矢面で『民衆を導く自由の女神』のごとく獅子奮迅の戦いぶりをみせる“妹なオピニオン・リーダー”sugichさんにツッこまれましたので、ここはその御言葉を謙虚に受け止めまして、ここはイッパツ思案してみることに致しました。

　…てなわけで、ランダムに『妹モノのタイトル』を吐き出す『妹コンテンツ・タイトルジェネレータ』をエクセルマクロで組みまして、これを“お題”にそのコンテンツ内容をプラニングするという思考実験＆トレーニングを行ってみました。
　その成果をここに書き留めて汚行おこうと思います。

　でわ、早速…

『妹師』（漆原友紀著・伝奇漫画）: 　うわっつ、いきなり難しいぞ…。　字面はインパクトあるんだけどなぁ。　えっと、…
　第三話『妹小路』：「予知夢を観させる妹にとり憑つかれた男。人生さえも翻弄されて疲れ果てた男に、さらに数奇な運命が待っていた。」
　…まんまやん。(;_;)　萌えないし。　あ、伝え聞く『ツグナヒ』って、こんなん？
（一敗）

『妹は魔女』（連続ＴＶドラマ、４クール構成）: 　お、なんかありそう？
　「お母さんは魔女で、妹は“魔女ッ子”。　ドジでおちゃめな彼女達が毎週毎週巻き起こす騒動を、影ながらサポートしているお兄ちゃんは、いつもターイヘン！　でも、そんなお兄ちゃんの苦労も、彼女の笑顔をみることで吹き飛んでしまうのでした。さてさて、今週はどんな騒動が巻き起こるのかしら…？」
　一応、お茶の間にパニックを起さない程度に押さえておきました。
　弱いなぁ、自分。
　あ、2クール目の終わり頃には、お兄ちゃんの苦労に気付いて悩む妹のエピソードとか、お兄ちゃんに彼女が出来て悩みつつも（魔法で）応援する（で、失敗する）エピソードがするのも定石かな？　あと、番組の終わりには、視聴者投稿による『妹自慢・兄自慢コーナー』とかがあるのだ！
（一敗）

『先輩は妹』（少年誌連載漫画）: 　うーむ、何気に矛盾？　えーっと…
　「両親の離婚をきっかけに高校をやめ、日本一周の一人旅にでかけた主人公。　2年ぶりに父のもとへ訪れると、その日のうちに有無を言わさず高校に放り込まれる。　ふてくされて屋上でサボリを決め込んでいると、声をかけてきた優しそうな先輩に、恋をした。(ゲロ)　家に帰ってみると、何故か先輩が！実は彼女は、親父の再婚相手の連れ子で、義妹だったのです！」
　お、なんか、ちょっと倒錯的なラブコメっぽくなったぞ。この矛盾、萌えるかも？　先輩だし！(^^)
　そーだよなぁ、“社会的肩書き”ってヤツがあると、どうしても人間関係は引きずられるもんねぇ。
　お、調子でてきたかな？
（一勝）

『妹は梓』（ラブラブ同人誌）: 　望むところだ！
　…いや、まて、はやまるな、オレ。　…それは困るんじゃ…
　（第一当事者として状況をシミュレート中）
　いや、困るよ！
　理由は敢えて言わないけど、困るのは自明だよ！
　従兄妹の方がいいよ！（ヲ
　人として！！
（一敗）

『妹は千鶴さん』（サバイバル同人誌）: 　…こんなん、できるかーっ！(T_T)
（一敗）

『妹の園』（ちょっと耽美な青春映画）: 　…なんとなく魅惑的な字面ですねー。
　「………………………（BGM: 胃腸薬CMのヤツ）」
　ごめんなさい、内容忘れてましたです。(_o_)
（一敗）

『バトルロワイアルシスターズ』（バイオレンス青春映画）: 　「…おにいちゃんを巡り、生き残りをかけて戦う12人の妹の話(仁義無き広島弁だと一層GOOD)」
　がいしゅつ。←(c)つくりものじ氏
（一敗）

『美少女戦士セーラーシスターズ』（色モノTVアニメ）: 　微妙に違うタイトルがポイントだな。（既にエロ漫画でありそう）
　「…登場人物、全員妹。妹達はみんなー、お兄ちゃんのことが大好きでー、…」
　…これ以上、ナニを言えというのだーっ！むっきーっ！！
（一敗）

『To Sisters』（萌え＆泣きＸゲー）: 　「…みんな妹。」
　なげやり
（一敗）

　戦績：一勝八敗
　…ダメだ、たりー。　途中から飽きてるのがありありですね。　『企画屋ジョー』への道程は遠いよ。　ボクはもう疲れたよ、パトラッシュ。人類の革新はまだなんだよ、シャアーッ！(？)

　結論：梓バンザイィィィッツ！＼(^^)／

010326
Blue Blue Glass Moon, Under the Crimson Air

　さて、妹の嵐吹き荒れる昨今ですが、皆さん如何お過ごしでしょうか。

　そういう私は、買い物（３Dアプリ＆音素材＆RAM購入）しようと街（秋葉）まで出かけたら、『月姫』見つけてトンボ返りの[Ti]さん、てなカンジでしたので、今回はその話題です。

　で、「『痕』の延長線上にある、極めて正統派なVN」てのが月並みな分類になるかと思いますよね、これ。　100人やって95人以上はそう思うんじゃないでしょうか。
　ですがっ！シナリオライターの方は『痕』をされていない、ということで、更に驚けぇ！ …驚いたョ。

　そして、本作品の特徴を述べよと言われても、「シナリオの量・密度が尋常じゃない」、「とても同人とは思えない驚きの完成度」、「グラフィック量甚大」とかの、あまり目新しくない、枯れたような陳腐な売り文句しか出てこないのが、もどかしくてもどかしくて悔しいです。　ちがうんだ、もっと、こう、スゴイんだよぅ！

　幾分概念的なコトを言うと、「ユーザに対してプレイ中の喜怒哀楽を引き出す仕組みの巧みさや、エンディング時に心を持って行かれてしまうような感覚が堪らなく魅力的だったんじゃないかな」と分析しているんですが、どうでしょうね。　で、プレイ後にゲーム中の雰囲気を味わう・楽しむ（←『AIR』とか『Kanon』みたいに？）ような部分は少ないような気がしてます、多分。　エンデイングがとてつもなく強いんです。
　てなわけで、『痕』や『果て青』（個人的には『Atlach=Nacha』も）なシナリオ嗜好ビトには極めてドップリな作りなんです、やっぱり。（作品を読めば一目瞭然だと、確信）

　勿論、同人ゲーということで、市販ゲーに比べたら開発人員・費用の違いからくるであろう部分が見えるのは当然ですし、アラ探しすれば幾つか挙げることはできるでしょう。　しかし、そんなことは関係ないっ！と言い切ることができるトータルの満足感と余韻の美しさ、そして何よりも“プレイ中の没入度”は近年随一の素晴らしさではないかと思うのですよ！

　あと、「わーっ、読んでも読んでも湧き出てくる～！！」と『久遠の絆』の時を髣髴するような悲鳴をあげるばかりのシナリオのボリュームでありながら、それらが節度あるサービス精神に基づいて緻密に構成されてるから凄いの唸るの何のって。　世界観や作風を破綻させない絶妙のバランスで、極めてバラエティ性豊かなストーリーテリングを保持してるんですよ。
　また、『Phantom』や『Vjedogonia』が“ハリウッドor香港映画の力技”エンターテイメントとするなら、“（強いて言うなら上質の邦画的な）少しひねって、地に足のついた”エンターテイメントを追求しているような感がアリますね。

　それが理解しやすい、というか即効性がある物語だなぁ、と思うんです、やってて。　染み込んできた後に咀嚼して“感じる”ことができるまでに随分と（半年以上）かかった『AIR』とか『果て青』に対して、『Phantom』のように即座に燃え燃え（not萌え）でした。　（まぁ、これはワタシの相性との兼合いが大きいんでしょうけど）

　そんで、作画の武内氏が描かれる生き生きとした人物とその描写は、このシナリオと実にベストマッチな相性で、やっぱり高橋・水無月コンビを髣髴しますよ！（←里見・あずまコンビとか、小栗・こやまコンビでも可！(^^)）　このしっくりさ加減には驚きますよ。

　その上でっ！『痕』風マルチエンディングの醍醐味・真骨頂である、“主人公と一緒に辿る紆余曲折と世界構築の過程”が、お見事の一言。　張り巡らされた伏線やキーワードが一気に集約・再構築されるシーケンスが実に爽快です。　そんで、「読む側がウザいと感じる表現」とか「ライターの意図が読める・鼻につく」ようなトコがことごとく排除されている安心感(←途中そんなことを考えている余裕なんて無かったんですけど)と併せて、実に惚れ惚れしました。　表現手法やボキャブラリに、「あ、これ、かっこいいな。自分でも使ってみたいかも」と思える部分がここそこにあったのも、なんか久しぶりでしたし。
　そしてっ、物語が辿り着く場所にあった幸福感と悲しさときたら、もー、よよよっ。(T_T)　…古くは『源氏物語』的とでも言うか、『痕』（千鶴true）とか『Atlach=Nacha』みたいな、これぞまさに日本人の機微ですよ、奥さん！！（？）…ってのが、オレ的『月姫』True時（not Happy）の感想、つーか、激情。

　ちなみに、上記end（厳しい＆趣）まで24時間で一気にやって時間切れとなり一時中断 → 睡眠 → 昼間は余韻を味わいつつも作品に対する結論みたいのが固まる → その夜にラストシナリオ（かなり大団円）をやった　、というのが私のゲームプロセスだったんですが、どうやらこのせいで、ラストの大団円を受け入れ難いかなと思えてしまったようで、少し困惑。『痕』の千鶴さんシナリオのようにBad→True→Happyを一気にやってれば印象が変わったんだろうな、とか思います。（失敗だったかな？）

　とまぁ、いろいろワケわからん例え話でぐるぐる書きましたように、思うところが盛りだくさん、マイッタ＆コマッタ＆大満足な状態です、今。(^^)

　ときに、近年の私のゲームな楽しみ方には、「デモムービーを私が作るとしたら？」な妄想が、まるで梓がいればちょっかいだしてみたくなるとか、セリオがいれば頭を撫でたくなったり、コレットさんが居たら耳を触りたくなったりするのと同じくらい自然に（？！）なっているんですけども、本作の場合は従来の画一的“予告編”な構成だとこの良さを上手く表現しきれなかったりするので、興味深く且つ楽しく、きっとこんな↓カンジで妄想中…。
　そう、コンチネンタルワールドなアルクsideと、オリエンタル文芸作品な風味漂う遠野sideについて、異質な体系だけど同質な摂理（これ以上はネタバレ…ぐはぁ（吐血））みたいなイメージを、こう、ひねりまくって表現して、…あぁっ、（妄想の中では）すげーかっこいい！　…うっとり。（病気）

誰よ？　…つーか、ナニよ、コレ？(^^;)

　で、萌え。
・アルク　…やっぱコイツでしょ！製作者の愛に恵まれてる。TrueENDに力強さが足りないと思えたのが残念賞。
・シエル　…記号担当。私のセンパイセンサーによってシベリア暴走特急でエンディングへ直行さ！先輩部門・ボケ部門・戦闘部門同時受賞。
・翡翠　…オレ的『月姫』TrueEND確定！真・琥珀シナリオ。群像模様と世界の仕組み。それが現実。クラリス。マイナスな結末に充足感。
・秋葉　…ういやつ。ヒキョーくさい技を連発だぞ！つえー。ちょっかい出さな。実は人間最強っぽいのに報われなさ加減がクリリン的お不幸。
・琥珀　…かわいそう。かわいそう。かわいそう。かわいそう。かわいそう。かわいそう。ひたすらひたすらかわいそう。ひまわり。ホロリ。
・乾：　いいやつ。

　ゴチャゴチャと書き連ねましたが、結局は月並みな言葉しか並びませんし、既に私の表現能力も破綻してますけど、「これは別格だね」と言いきれるバランスの大作＆名作です、『月姫』。　花丸。

　「…同人アレンジCDではSJV普及委員会らが、同人アクションゲームでは渡辺製作所がその後のスタンダードを方向づけた」と私の歴史書（風雲編・第三巻・第二章）に書かれているように、この『月姫』も銀河の歴史に新たな1ページ、な金字塔を打ち立てたんじゃないか、かように思う次第であります。(T_T)
　素晴らしい作品を作り上げたTYPE-MOONのスタッフに感謝！

010219
『勿忘草』

　Little Wing製作の、C59新作であるトコロの『蒼天 soten』（田舎ゲー三作:『カナリア』／『フォークソング』／『果て青』のアレンジアルバム）を、先日入手しました。

　すごい…。

　店頭で「ピン」ときて買ったんですが、大当たりでした。
　というかこれを逃していたら、自分的には損失だったんじゃないか、とまで思いました。
　所謂“インディーズレーベル”とは思えないクオリティです。
　いや、ま、インディーズにもピンキリがあるので、その中でも最上位なんじゃないかと、マジ感動しました。

　実は私は『カナリア』と『フォークソング』に関して未見＆未聴なんですが、それでも初聴から十分耳に馴染む旋律で、心地好く－#05,#06なんて、ジーンときてしまいましたし－聴けました。

　ましてや『果て青』の素朴で、暖かくて、絶妙なアレンジには、心が揺り動かされまくった上に、涙まで滲んできてしまいました。
　この高いクオリティに対して“達者”とか“玄人”とかといった言葉に含まれる“そつなく”的なマイナスのイメージを皆目感じさせず、制作者がひたすら“音楽で語る”ことのみに徹していることが伝わってきて、その妥協の無さ、潔さに感動することしきりです。
　無論、装丁の安定感も“作品”の一部として大いに寄与しており、製作メンバーのチームワークの良さ、結束の強さを感じました。徹底しています。ストイックに、でも熱く取り組んでいます。

　すごいです。
　ほんとうに気持ちのよい作品です。
　この作品を聴くことで、原作を一層好きになる、そういう作品なんじゃないかと思います。　少なくとも、自分の経験上はそう言えます。
　ですから、『果てしなく青い、この空の下で…。』を支持するヒトは、必聴！！

　…とまぁ、私としては諸手を挙げて絶賛なんですが、もしかしたら人を選ぶような部分がある作品なのかもしれません。
　私にとっては、Zabadakの『桜』の頃を彷彿させられたフレーズ運びとか松浦雅也氏作曲＆村松健氏編曲・ピアノ演奏っぽさがたまらなくツボだったり、ちうか、PSY・Sの『COLLECTION』な風味に泣かされたり、東南アジアとかの風景にありもしない望郷の念が沸き上がるような感覚と申しますか、そういった“帰属意識”・“回帰願望”を司る脳神経細胞組織を励起させられるとでも言いましょうか、地方から都会に出てきた人間のドコかをくすぐるような旋律と音色とてもいいましょうか、そういったヒトのココロに固有の何かを揺り動かす音と歌声が染み込む染み込む～っ！！　という感じなんですが、どうも、ヒトによってはそうでもないらしく。（？）　ふむ?

　たとえそうだとしても、この磨き上げられた旋律、上澄みをすくったような音色、生の息遣い、心地よいせつなさを醸すバイオリン、そしてキレイなボーカル～力強いコーラスへと…　これらの素晴らしさは確かです。　それらに引きずられて、（I'veの『verge』を聴いたときのように）“POPSを聴くモード”に切り替わって聴いているような気がしてます、私の場合。（『果て青』に関してはサントラ的鑑賞モードから分離しきれていないけど、それでもやっぱりPOPSモードの方が強いデス、多分。そもそも分離する必要ナイし。）
　ヘッドホンでじっくり聴いてみるのがオススメですね。
　ジーンときます。(T_T)

　こういった素晴らしいものを見せられると、本当に嬉しくなります。感謝です。

　ときに、私が＃11『蒼天 -Reprise-』（原題：『卒業』）をソラで口ずさもうとすると、『切手のない贈り物』(古っ)や『MY HEART WILL GO ON』(映画『タイタニック』のテーマね)になってしまうのは御愛敬(^^;)

【お願い】:『公式ビジュアルファンブック』表紙の5秒後、というカンジで観てやってください(^^;)

【お願い】:『公式ビジュアルファンブック』表紙の5秒後、というカンジで観てやってください(^^;)

　溢れる想いと

　優しさを胸に

　息を整えて

　背筋を伸ばして

　そして

　静かに歌を奏でだす

　そこに沢山の想いが惹かれて

　大きな流れをつくる

　それらが、

　この銀盤に収まっている

　そんなカンジがしました。

誤解を恐れずに言わせて貰うなら、宣伝用のムービー、是非とも私が作りたいなぁ、と思いましたヨ。いいなぁ。

010212
ferociousness

このゲームに“萌え”はありません。
　帰れ。

　あ、ウソです、（人によっては）あります、あります。　まぁ、話し合おうじゃありませんか、“燃え”は沢山ありますから！

　…という一見不謹慎な掴みでしたが、今回の話題は『VJEDOGONIA』です。

　前作『Phantom of Inferno』を超える期待を背負って生まれた、第二作目です。 Leafで言うなら『雫～しずく～』に対する『痕～きずあと～』、Keyで言うなら『Kanon』（←でしょうね）に相当する、重大な使命を帯びた第二作目です。

　“エンターテイメント”を標榜し、それを見事に成立させた『Phantom of Inferno』から一年、待ちに待ったリリースです。

　“自己犠牲”が（たぶん）テーマなんだそうです。
　実際、私なら到底やることができないような甘々な判断を下すシーンがあり苦笑したりもした幼馴染シナリオ…　そんな表層の私の思考にも関らず、つい、涙がちょちょぎれたです。　私の負け、なんでしょう、これは。
　そして、リアノーンのend。これは、痛い。時を忘れるということは、自らの存在を失うという事。　この時初めて、リアノーンに恐怖しました。
　これと双璧を成すモーラのend。こちらも、痛い。ただ、痛いのはモーラの心。そして、どこか狂った方向に変貌してしまった、自らの心が恐くなりました。
　“自己犠牲”と聞いて、一つのパターンしか思い付かなかった私が浅はかでした。　様々な人の、様々な形の犠牲。　誰かが幸せになるためには誰かが犠牲になるということ。　もしかしたら知らないうちに犠牲になっているひとがいたり、実は自分が犠牲になっていたりするかもしれないということ。　惚れた腫れたの世界でないシビアな現実を、色々な角度で見せつけられました。
　ウロブチ節、炸裂です。

　さて唐突だが、『Phantom』における緊迫感とは、銃器等の放つ物理的な恐怖というよりも、“人”による明確な悪意と、それらで組みあがった“組織”にからめとられる・居場所や逃げ場を失うという、“精神的な圧迫感”であったように思う。それらは実体を伴わないものの、非常に論理的に主人公（達）を追い詰めていく。　そのことは非常に映画的で分かりやすくも、それが“ゲーム”というメディアに於いては新鮮さを放っていたように感じました。
　一方、『VJEDOGONIA』では“死”と隣り合わせな直接的暴力が表に立っており、その辺りの印象はかなり違ったように思います。　それでも、時間制限つきの不条理な選択をいきなり迫られて、精神的には逃げつつも、開き直ってみれば自分はヒエラルヒーの上段の存在にあったりするので、殺戮に酔いしれたりもして、でも我に返ってはその事を嫌悪し、“普通に死ぬこと”のできない恐怖、人間でなくなる恐怖ってのが刻々と精神を苛む…などというシチュエーションとして存在しており、浸ってみるとかなり浸れたように思います。　しかし、『Phantom』に比して状況の深刻さにも関らず“緊迫感”が薄らいでいたような気がするのは…精神的にも物理的にも“保護者”としてのモーラ達が影に日向（？）に存在していたことによって、…オレが甘えていたダケかな？

　一方で、暴力の過剰な描写は『Phantom』の比ではなく、相当な念の入れようですね、まさに狂気。　でも、至るところで、まんま『痕～きずあと～』の鬼のオマージュだらけってのは少々頂けませんですよ？　折角3Dでモデリングしてあったんですから、モーフィングとかで、こう、バンパイアらしいダイナミックな変身や“痛そう”な戦闘負傷ビジュアルをやってもよかったんじゃないかなーと。　ねぇ？（←勝手なことを(^^;)）

　で、前作からしたら大増量されていたＸシーンですが…、モーラにはいかにせよ抵抗がある、というか主人公の心情や機微がまったく理解でけへんかったとは言わせてクレー。彼女には別の形があってもいいような気がします、多少お約束に走ったとしても。（cf.コレットさん＠『ぱすチャ』）

このビジュアルに相応の、ダイナミックな動きの描写が欲しかったですね。その点、鬼＠痕に一歩譲ると思えました

このビジュアルに相応の、ダイナミックな動きの描写が欲しかったですね。その点、鬼＠痕に一歩譲ると思えました

　ときに、最初の18時間でCG98%になったんですよ、私の場合は、速やかに。　でも、それ以上どうしても進まない。　リアノーンの最後の1枚と、クリーチャー（特殊攻撃）の3枚が埋まらんのです。　まぁ、クリーチャーの方は何回か試行錯誤した結果バグだろうと判断できたんですが、リアノーンの方はもしかしたらという可能性もあったので、色々とやってみる。　ネタバレになるので詳しいことは言えないが、私の中ではかなり詳細なもう一パターンのリアノーンエンドが詳細に組み立てられて、想像の翼は天高くどこまでもどこまでも羽ばたいて、羽ばたいて、最後には幸せな記憶を…などという妄想と試行は全て徒労に終わる。　ヲヤ？　ぐるぐる。

　そだ、確か、修正パッチが出ていたな。　セーブポイントが使えなくなるというが、とりあえず当ててみよう。

　…するとあっさり100％に。
　で、セーブポイントも使えた。
　んで、速攻でコンプリート記念CGをGET。

　…ひどいや、Nitro+さんっ！(^^;)

　こういうワナは『To Heart』以降、必ずと言っていいほど引っかかってますよー、私。　大抵とっとと諦めてるんですけど。（あ、AliceSoft はこういうワナはあんまり無いような気がしますね）

　で、さてさて、早速Nitro+で次回作の露出が始まったそうだぞ…（見てる）…って、ナニィ？！　も、萌えですと？！ むむむ、なんか、古の記憶を呼び覚ますよーな気がしなくもないが、あれだけ「王道をやりたーい」と叫ぶヒトたちのことだから、きっと何か策を弄しておるのだろう、小癪なヤツらめ(^^)
　そうだな、タイトルから推測するに、学園モノと見せかけつつも…
＜『偽Hello, world.(仮)』のあらすじ＞
　初めてのパソコンソフトを製作中の主人公。　そこに突然落雷、そして女の子が実体化してさぁ大変！（自分で書いていて口から砂が…）しかし、幸せなラブコメ空間は長くは続かなかった。後半になると雰囲気は一転、彼女は現実世界にいられなくなってしまう。　彼女を失わない為、電脳世界にダイブした主人公。　だが誰かの仕掛けたトロイの木馬に引き込まれ、辿りついた場所は某国防省。　主人公は陰謀と裏切りと暴力の世界に投げ込まれてしまったのだ。持ち前のプログラムセンス（？！）でピンチを潜り抜け、さまざまな形で残る彼女の痕跡を辿り、いつか彼女に再会するために、そして現実世界に戻るために、主人公の辛く長い電脳世界での旅が始まったのであった…。
　…ちっ。おもろないな。(^^;;;)

　そうそう、スタッフテロップに、『果てしなく青い、この空の下で…。』のTOPCATが名を連ねているのが、心強いですね(^^)

010205
雪に閉ざされた街で描いたのは

　トップページの絵がアレということで、このネタ（→）は意表を突いたんじゃないかと思うんですけど、どうでしょ(^^)

　いや、『VJEDOGONIA』のレビューを書こうかなーと思ったんですけど、まだやってない人も多いでしょうし、もう少し控えようかなーと思ったんで、こんなことに。

　で、秋子さん。
　“影の実力者”的な扱いとか、あのジャムが“千鶴さんの手料理”的扱いを受けるような、実に記号化された形で蔓延してしまった感のある秋子さんですけど、DC版で声が入ったことで自分的には少し印象が変わったような気がしてます。（具体性が少し伴うような？）　同志募集中。

　そいえば、DCの命運があーなってしまって、燦然と輝くギャルゲーマシン化の未来は潰えてしまったんでしょうか？　セガは倒れたままなんでしょうか？　こみパDC版はドーなるんでしょうか？　PS2対応のガイドラインが成立しえないあの周辺は、もしかしてそのままX-Boxに移行したりするんでしょうか？　それならゲームのガイドラインはドーなるんでしょうか？　ひょっとしてリージョンコードみたいのが付けられたりしないんでしょうか？（特にギャルゲー）
　とかとか、悩みは尽きません。　ヘコむ話ですね。　呑気ですね＞オレ。　秋子さん、なぐさめてくださいよ。　膝枕希望。　ダメ気味。　ダメ決定。　照れ隠しもこの辺までか。　しゅーん。　しつこい。

　…それにしてもつくづく謎なヒトですねぇ、水瀬秋子さん（職業年齢不詳/ 165/ 50/ 86-57-83/ Type O/　DB 23Sept/ 声：皆口裕子）

　…はにゃーん(^^;)

なんとなくタレ目で描いたんですけど、実はツリ目なのかな、秋子さんって？(学生服は着せれませんょ～(^^)＞sugichさん)

010123
『 girlhood 』

　　　　私は、何故ここにいるのだろう

　周囲は薄暗く、雑然とした部屋の中で、床に座っていた

　床に置かれた右手の甲に軽い“痛み”が検知されていた
　目をやるとそこに仔猫がいる

「　　　　…こんにちは、ねこさん」

　頭蓋を介して採取される自分の“声”を再処理して、“自分”の声紋と擬似声帯の状態を確認した

　　　　半年程度

　頚部・顎部・肩部周辺人工筋の反応と循環液の状態も考え併せて、システム停止から過ぎている時間を、そう推測した
　しかし、前回行動ログの最終パートがひどく乱れていて、正規の停止シーケンス処理がなされなかったことが伺える
　そして、明らかに正常な再起動環境ではない
　次の行動には、更なる情報の収集と起動モードの再検討が必要そうである

くるり

タタタタ、タン、トトト

「　　　　あ」

　しばらくこちらを見つめていた仔猫が、踵を返して窓の外へと駆け去る

　…準追尾行動シーケンス起動
　…再起動サブシーケンス（省略レベル３）開始
　…PFC緊急起動…補助ベーンポンプから主ヘリカルポンプに切り替え…主ヘリカルポンプ回転数上昇…若干の異常振動…劣化した循環液で栓が発生しているものと推測…緩和添加剤30ml分泌…PFC緊急起動予熱を循環液強制加熱へ利用、予備バッテリ起動…Ｒ膝部関節潤滑状態確認・若干の固着あり…摺動部潤滑弁閉鎖…Ｌマニピュレータ掌部超音波振動子にて強制揺動開始…正常値復帰…そのまま起立処理へ移行…予備バッテリ回路閉鎖・余熱を呼気にて排出…力覚センサキャリブレーション完了…加速度センサ48ヶ所の視覚／力覚キャリブレーション完了…運動覚フィードバックリンク開始…周囲障害物確認…クリア…重心移動…腰部人工筋補助アクチュエータに若干の出力不足…重心・姿勢変更で対応…

ガンッ！

ずてん

ガチャン、ガラガラガラ

　何かが後頭部に当たった衝撃と、迫る床面から頭部保護の為についた両手、続いて背中に降り注ぐガラクタの落下音

コインッ

「　　　　痛い」

　ガラクタ最後の一個が後頭部に命中

「　　　　上方の確認を怠っていました」

　…正規の周囲確認リストから後頭部超音波距離センサが管理者権限で外されている。現環境下では危険に繋がる状態と判断、限定使用で起動…準追尾行動シーケンス続行…

　よたよたと木窓の前に辿り着くと、閉じかかった観音開きの窓を押した

「　　　　！」

　予想を超えた光が室内を射し、明順応処理に必要な2秒程度を埋めるように人工網膜保護機構が作動する
　窓の外は、海辺の高台と青空だった

「　　　　いい天気ですね」

　仔猫はもう居なかった

　　　　周囲状況収集に移行

　散らかった“ガラクタ”を整理しつつ、記憶との照合を繰り返す

　　　　沢山の“人形”

　そして、その材料。　ここは人形の工房であったようだ

　隣りの部屋に移動する

「　　　　よかった」

　メンテナンスベッドと機材一式があった。これで当面の稼働に問題はない
　しかし、その脇に立てかけてあるモノに、記憶照合でエラーを生じた

「　　　　釣り用品？」

　自身の“名前”の入った、そして年季も入った道具一式
　手に取るが、“記憶”にない
　耳部センサの当たるところに穴の開いた麦わら帽子、確かに自分専用のものだろう
　かぶってみる
　成程、これでは後頭部超音波センサの意味が無い。再びセンサをOFFにする

「　　　　？」

　すると、読み出し保護領域が一部解除され、記憶（？）の断片がロードされた

　釣りをする自分の姿、優しげな老夫婦、道、花畑、猫、青空…
　そして、「約束よ」という声
　次にとる行動は…

「　　　　わかりました、釣りに行きましょう？」

　いつのまにか室内へ入っていた仔猫“達”に、振り返って続けた

「　　　　ええ、おさかな、ですよ」

にゃぁ

　先程の一匹が、喜びの声を上げた

§

　丘の上から海岸までの間、入手する情報は、未だに乱れたままの記憶の再構築に充てた

「お、ばあさんとこの？　もどってきたん？」

「　　　　はい、おひさしぶりです」

　道すがら、釣り人然とした男が声をかけてきた。　やはり、“記憶”にはない

「なんだか大変らしかったねぇ、いや、金持ちはタイヘンだ」

「　　　　いえ、“益田”様ほどではございません」

　暫定的に、男が担ぐクーラーバックに書かれた名前を使って会話を繋ぐ

「ははは(^^)　相変わらずだなぁ、シャレになんないよー」

「　　　　お気に障りましたでしょうか、申し訳ございません」

　深々と腰を折って謝る

にゃぁにゃぁ

　足元の仔猫が声をあげる

「お、すまんすまん、邪魔しちゃったかな？」

「　　　　いえ、そんなことはございません。　ときに、今日は釣れますでしょうか？」

「おう、明け方はスゴかったよ、ホラ」

　いそいそとクーラーバックを下ろして、自慢げに漁果を見せる

「あ、その猫共を押さえといてくれな？(^^)」

にゃぁー

　不満そうな仔猫とは対照的に、男はすっかり上機嫌に戻っていた

「まぁ、その猫共の為にも頑張ってな」

「　　　　はい、お気遣いありがとうございます」

「なに、お互い様よ。　じゃ、あと半年後を楽しみにしてるから」

　そう言い残して、立ち去る男

「　　　　半年後…？」

　記憶の再構成を再開しつつ、堤防に向かった

§

　…視覚野へ偏光処理プログラムロード、動体分離補助プログラムロード、超音波海底地形及び魚群探査…
　釣りを効率的に行う為に設定された一連の処理を行うべく、海面に身を乗り出した

「　　　　？」

　また一つ、保護領域の記憶が解除された
　観葉植物の温室、老婦人の笑顔、そして、丘の上の墓

「　　　　そうでした、この処理は禁止されていました」

　ロードされた記憶の断片にあった老婦人が、『そんなことしちゃダメですよ？』と言われたことを“思い出した”

にゃ？

　話しかけられた仔猫が戸惑っている

「　　　　大丈夫です。釣りは得意ですから、任せてください」

　…視覚光学系の微弱赤外レーザ魚群誘導機能への切り替え、聴覚野へ水面下振動センサ切り替えプログラムロード、視覚野を超極狭帯域分離資源探査衛星へ接続…

：
：
：

「　　　　大漁でしたね」

にゃぁ

グルグルグル…

　仔猫の一匹が一鳴きし、もう一匹が満足そうに喉をならした

§

　丘の上の家へ戻る際、先程の“記憶”で見た墓に立ち寄る
　そこに書かれた名前は“老婦人”のものではなく、“老婦人”と一緒に居た老紳士のものと推測できるものであった
　再構成されつつある記憶の中で、重要な部位を占める何かが足りないものの、老婦人とここの前に立った自分の姿を引き出すことに成功した

「　　　　まだ、何か足りないようです」

　その足で、家の裏手にあった“観葉植物の温室”へ向かう
　日没も近い夕日に急かされたのか、それとも“答え”のある予感からか、その足取りは幾分速い

　雑草と鳥の巣窟と化した温室に足を踏み入れると、視覚・聴覚・嗅覚を通して、記憶の断片を繋ぎ合わせる沢山の情報が一気に取り込まれた
　同時に、もう一つの閉じられた記憶が開く
　それらの再構成と整合確認作業の為、一時的に行動が停止する

にゃ？

　入り口で立ち止まった私に、足元で仔猫が鳴いた

　…PFC燃料エンプティ、予備バッテリへ切り替え、電力的には20分以内・各部ユニットと消耗品のメンテ作業を24時間以内に行う旨がホメオシステムより通達、本セッション収集データが規定量over、外部保管と既存データとの照合作業の要アリ…

「　　　　今日は、…ここまでのようです」

　そして、温室の奥に積まれた袋の山に目をやった

「　　　　ちゃんと、思い出しましたよ、“約束”」

：
：
：

　その夜は、メンテナンスベッドの中で、“夢”を観た
　老婦人との“約束”
　そして、“遺言”…

　翌朝“目を覚ます”と、やっぱり仔猫たちが部屋にいた

「　　　　今日からは忙しいですよ」

§

「あっきれたーっ！　ナニ、これっ！」

　よく通る声の少女が、さも“信じられないものを観た”という仕草で大袈裟に驚いている

「　　　　お久しぶりです、お嬢様」

「アナタ、一年ぶりの挨拶がソレ？　…まぁ、いいわ。　それより、これは一体何事なの？」

　海辺の丘一面を、隙間なく埋めつくした花畑を指差す

「　　　　お祖母さまの遺言ですので…」

「遺言？！　思い出したの？　それで、コレ？！」

「　　　　はい」

「それで、他には！」

「　　　　これは正式な遺言ですので、開封には弁護士等の立ち会い若しくは裁判所にて行うことが必要になりますが」

「もうっ、相変わらずね！　いいわ、当ててあげる。　ちょっと耳貸して？」

「　　　　あ…」

　少女は嬉しそうに勝手に耳部カバーを外し、耳元でささやく

「…で、…でしょ？」

「　　　　……」

「当り、でしょ？　さっすが、おばあちゃん！　むかーし言ってたもの！」

　本当に嬉しそうな表情でまくしたてる少女

「じゃ、お母さん呼んでくるわ！」

「　　　　しかし…」

「大丈夫よ、忘れたの？　お母さん、公証人の資格持ってるわよ！」

「　　　　そうでした」

「もうっ、しっかりしてよ、“管財人”さん！」

「　　　　申し訳ございません」

「あとね、誤解がないように言っておくけど、お母さんは味方よ」

「　　　　え？」

「この一年、ハイエナ共からあなたの遺産を守るのに一生懸命だったんだから」

「　　　　え、それでは」

「そ！　勿論お母さんも…というより、みんな知ってるわよ、さっきのことは」

「　　　　…」

「一枚目の遺言が、『一年後のこの子に託す』だけだったでしょ？　そりゃ、みんな想像がつくわよ」

「　　　　…」

「ほらっ、お母さん、あっちよ」

　軽く背中を押される
　花畑の小道を通って、丘の上の墓の前に立つ
　そして、そこに佇む婦人に声をかける

「　　　　お久しぶりです、お嬢様」

「あら、あなたには妹も同然の私も、娘と同じに“お嬢様”？」

　予想外に明るい応えに“躊躇”するも、婦人は構わずに続ける

「ま、あなたにとっては、確かに私もお嬢様よね。うん。　で、この花畑は、お母さんの茶目ッ気ね？」

「　　　　…はい、それに加えまして…」

「『この家を残す、墓はあのひとと一緒にしてくれ』でしょ」

「　　　　…はい、その通りです…」

「もうっ、60過ぎて駆け落ちしたと思ったら、最後までそんなことを！」

　さも信じられないことを聞いたという風に、大袈裟に呆れた風な仕草をする

「それにしても、相続会議中にあなたが突然フリーズしたのには驚いたけど、一年経たないで覚めたのはなんで？」

「　　　　恐らく…ねこさんに、起こされました」

　再度呆れた仕草をして、そして笑って頭を撫でられた

「そういうボケた所は、あなたも確かにお母さんの“娘”だわ」

『　　　　そのおかげで、一足早く花畑を作ることができました』

　用意していたその一言は発声回路にまわさず、しばし撫でられるにまかせた

§

　その半年後、数多のメイドロボ造型を手掛けた人形師（パペット・マスター）であった“お祖母さま”の作品を集めた『人形館』がOPENした

　その周囲は、やはり高名な園芸師（ガーディナー）であった“お祖父さま”にあやかった庭園をめぐらせ、そして丘の上には寄り添うように二つの墓が並んでいた

　そして、この場に込められたちょっとしたラブロマンスの噂を聞いてか、ここを訪れる人は絶えることがなかったということです

　めでたしめでたし

　お約束です。（新しいこともスキだが、予定調和なお約束もスキなのだだだ！）

　ちなみに、今年の準初夢の内容を元にしました。
　珍しく一人称的な表現があったり、途中で不条理（展開がヘン）なのはそのせい。

　少し歩いて、少したちどまって見るような、相変わらずの風景、そんなのを描きたいんだろうな、きっと＞寝てたトキのオレ

　…能天気気味？

010115
意味不明

11歳版梓なんだが、…妄想が暴走してるというのは、オレ自身がわかってるんだ、ちゃんとわかってマスよ？　…ええいっ（？）

　えーっとですね、去年の暮れにですね、突然ながら必然ということで、現在（“いま”と読む）読むに相応しいと思わざるえない風味な名作SFであるトコロの2000年末を舞台にした『夏への扉』（ロバート・A・ハインラインハヤカワ文庫）を改めて読んでみたんですよ、私。

　で、2000年に棲息しているこんな私は、妄想が広がるワケですヨ、方面が、こう…人として！！
　で、どんな妄想かというと、まー、要するに、脳内で自動変換されいたオレ的ゲームキャラ版キャスティング一覧はこんなん↓でした！

“文化女中器”：
　春木さんちの初期型メイドロボ。「モウシワケゴザイマセン」
“万能フランク”：
　そりゃ、セリオ（HMX-13）でしょ！(^^)「ピートさんを撫でてもよろしいでしょうか？」
“製図機ダン”：
　こっちは量産型セリオかな。「特許番号4307910量産型セリオです」
“護民官ピート”：
　じゃ、マルチということで。「はわわ～、間に合いませんでした～」
“チャック”：
　なんとなく雅史かなー。「僕たち、友達だね（にっこり）」
“ジョン”＆“ジェニィ”：
　九品仏＆瑞希＠『こみパ』でコミカルに。「おぉ、流石だよマイブラザー」「全っ然大丈夫じゃなーーーーいっ！」
“トウィチェル博士”：
　セバスチャンあたりがいいかなー。「かぁぁぁぁーッ、転送ぉぉぉっ！！」
“アルブレヒト博士”＆“ラムゼイ博士”：
　長瀬主任の二役ですよ。「冷凍睡眠は必要だと思われますか？」
“マイルズ”＆“ベル”：
　小悪党はイメージしにくいねー。柳川刑事＠『痕』とクロウディア＠『ファントム』で愉快に演じて貰うのはどざんしょ？(^^)「あのさ…キミねぇ…（氷川へきる氏風に涙目で）」「獣になるのよ、坊や」
　…で、
“リッキィ”：
　オレ的には梓で決定じゃーっ！…まー、本来はキャル＠『ファントム』がベストマッチなんだろうし、ミスマッチの妙を狙えば人ぞれぞれだとは思うナリ。「楽しかった？」
“ダニィ”：
　勿論っ！“自分”に決まってるでしょー！(^^;)「楽しかったとも！」

　なんだか、ちょっと違うテイストの作品になっちゃうよなぁ。　これにモブでLeaf・key・Tactics・Alice等御一行様が加わって好き勝手アドリブ入れてるような妄想が完成すれば、まんま“みんなで学芸会をやろう”みたいな？
　それはそれで楽しそうだが。(^^)

　…新年早々、飛ばしてますね、ついて来れないのが当然です。
　なんてったって妄想ですから！
　元ネタが一体なんのことだかさっぱりわかんないわよ、って人（多数？）にはスミマセン。　元ネタがわかる人にも、（多分）スミマセン、謝っときます。(^^;)

　照れ隠しもタイヘン！(^^)