『ちょこっとSister 5』（竹内桜、白泉社）は、既にちょこの正体とかどっかに行っちゃってるよな。 いい方向だと思う。 つまり、アレだ、作画に原作が影響されてるような気がする。 原作にダメにされる漫画が結構ある中、良い事例なのではないかと思う。
1.『まんがタイムきららフォワード』 （芳文社）
-
『新増刊！D☆V＆読みごたえ200%のコミック誌登場！』なる、ぎこちないアオリ文句が醸す初々しさに惹かれて手に取ってパラパラとめくると、表紙に名前がないのに水上悟志作品が載ってるアルヨー、と、即レジ行き。
その『サイコスタッフ』（水上悟志）は、アレですな、まさに『惑星のさみだれ』の超能力バージョンのノリ。こっちは女の子が頑張るバージョン。たいそう振り回されそうですな、ひひひ。
巻頭の『オニナギ』（石田あきら）は、なんか、『RADICAL GUARDIAN』（奥田ひとし）の連載開始時(15年前！)をちょこっとばかり彷彿させられたですよ。こんなにマンガが上手かったんですね、知らなかった。
あと、黒いお医者お嬢さんとブラックなメイドさんの『Rusty bloom』(こよかよしの）と『VSご主人様』（大井昌和）が、面白いマンガで楽しませたい感あふれてていい感じや。
「あ、この人、マンガ描いてたんだー」と驚いた『三つ子の魂お化けまで』（左）が、お話をイラストみたいに丁寧に・一生懸命描いていて、まさに新創刊（増刊）ならではな作品っぷりな空回りっぷりがうれしい。（褒め言葉）
なんつーか、季刊マンガ誌特有の気合と熱気とそれらの空回りっぷり溢れる空気が大好き！な私にとっては、久々に超！堪能な出来栄えにホクホクですよ。 それに、ハズレ作品率がここまで少ないというのも、実に珍しい。 もう少し「やっちゃったー」みたいなハズレが無いと、季刊誌として画竜点睛に欠けるのではないか？などとおもったさー。 次は7月、楽しみ、楽しみ。
2.『女子高生 Girls-High ７』 大島永遠（双葉社）
-
前巻でちょっくらテンションが変わったのかと思っていたけど、今回は充実の手応えあるバカテンションに無事復帰でやれやれだね！
軍団のテンションを引っ張るエンジンは、やっぱり香田。奴が出てくると、ポーカーフェイスがヤバくなるので、電車内で読むのはとっても危険。定番の仮装もアレだが「顔」がヤバイ。
絵も随分とキレイになって安定してきたし、下品・汚さネタでのアッピールも和らいで、結構まともなマンガになってきてねぇ？ …なーんて思っていた私がバカでした。「風！風を入れてー！！」で悶絶。 やるなぁ、香田。伊達に体張ってないぜ。「人気ストーリー部門」第一位おめでとう！
沖縄修学旅行顛末記の本編が楽しみ、楽しみ。
3.『ブラックラグーン ５』 広江礼威（小学館）
-
レヴィがイッちゃった目で語る‘死人’の下りが、ちょっと苦しいなと思うと同時に、それはあくまで死に方へのこだわりであって、そのために‘生きることを諦めていない’ことのように聞こえた。死人だけど、腐ってない。そんな、自分の中の矛盾と付き合ってるのだろうな、と。
で、いつもの‘キレイな絵でＢ級下品アクション’もたいがいなのだが、今回のチャンバラモンスターのフィクションっぷりは、いっそすがすがしい（笑）。無敵や。
また、前巻からこっち、レヴィがちょいと穏やかであった理由がきちんと描かれて、その対極にある決してブレないバラライカのキチガイっぷりが‘死人’の話に説得力を与えていたように思う。
しかし、あのラストは流石に悲しいな。 ガキ共にあったような自業自得な暴走成分が少ないだけに。
だけど、悪党としての業を、ようやく背負ったロックがカッコイイぞ。(危)
待ちかねていた村田蓮爾第三画集[formcode]をゲット。
つーか、堪能しまくりで、うひー、大満足や。
この殺伐としたデジタル時代に、こういった商品をしっかりと届けることができるというのは、スゴイことだな、と思う。