the inner of Ti

The inner of [Ti]
COMICS '04

041205 [最近読んだ漫画]

　書店に行くと、マンガ文庫の棚がどんどん増えていくことに驚かされませんかね？
　この5年間で3～5倍くらいになっているような気がする。
　で、その〝新刊〟タイトルにもまた驚かされることが多い。
　ちゅーか、『女子高生』とか『ゴーストハント』が文庫化ってなんだよ！連載・以下続刊中の作品じゃんかよぉ！
　いや、むしろ、『ゴーストハント』の続刊が切望中なんですが、一年をとっくに過ぎて、オラ不安になってきたぞ？！(憂)

1.『ドラゴン・フィスト 13』　片山愁（新書館）

　あんなにあんなにキレイだったペンタッチが随分と変わってしまわれて、ちょっと悲しいです。(悲) でも、頑張ってる感があふれております。
　ともあれ、いきなり吟子！
　強いぞ、吟子！
　おねーさんだ、吟子！
　吟子、出ずっぱり！
　吟子に尽きますね、吟子。
　でも、吟子の耳はどうしてとがっていないの？まだ何かヒミツがあるの？
　そして、ずっと苦労人の小雷はどうなるのか？まだまだ見続けないと！！

2.『ティンクルセイバー NOVA 1』　藤枝雅（スタジオDNA）

　『百合姉妹』で読んだ読みきり作品（続編があったのだが）が面白かったので、初めて単行本を買ってみた。
　で、面白いじゃないですか！
　適度にダサ（90年代のオタクテイスト）くて、適度に安直で、今風に洗練されていて、適度に骨太で。
　いきなり合流する172cm(推定)の娘！がツボだ！可愛いぞ！
　マザクさんみたいな娘もいいぞ！きっと可愛い弱点がある筈だ！楽しみだ！
　一号・二号もステキだ！　がんばれ！　がんばれ！　がんばれ！
　それにしても、トーンの目が細かすぎやしないか？共同印刷スゴイぞ！
　なんかファンになっちゃったよ。（笑）

3.『みなみけ 1』　桜場コハル（講談社）

　起点は違えども結果的に『苺ましまろ』なテイストが出ていることを気にするヒトは少なくなかろうが、わたしゃ、こっちの方が洗練されているように感じるし、スキだなぁ。
　とまぁ、のっけからなんだが、一読して脳内の続刊も買うよリストにレジストされましたので、要は面白いのである。
　でも、タイトルの意味は三読目でようやくわかった。（呆）
　実によく動きまくっておりまする次女の弾丸っぷりが光るし、スパイスたる三女の働きに注目しつつも、やはりいぶし銀な輝きを放つ長女の役割が無視できません！それゆえ、おじさんにシット！あ、背景がないね。
　そうだ、バレー部の速水さんもステキだ！（理由：背が高い）
　さてさて、南さん家の仲良し三姉妹、今後ともじっくり観察していくとしましょうかね。（←響きが…）

　さてさて、先生も走りまくる12月はというと、中旬から下旬にかけての楽しみ新刊がてんこもりだっ！
　今月は目んタマ飛び出る程忙しいけど、がんばろう！がんばろう！がんばらないと！

041113 [最近読んだ漫画]

　待ちに待った成恵の世界(7)の発売日だっ！＼○／…なのに仕事で本屋に行けなかったので、翌日には頑張って無理やり本屋へGO！…したのだが、いくら探してもどの棚を見ても置いてない…「よもやっ！」と確認してみると、いつのまにか年末へ発売延期されていたことを知ってうなだれまくる私なのでした…。orz orz orz orz

1.『蟲師５』　漆原友紀（講談社）

　巻頭の前後編エピソード『沖つ宮』、やっぱり、こう、哲学的でヒューマンな香りの中で、「確か5年位前に、〝寿命が尽きる際に自らをどんどん折り畳んで胚の状態にまで戻り、その後で再び孵化・成長する深海生物〟が発見されたというニュースをNHKでやってたよなぁ」なんてことを思い出した。単性生殖でも分裂でもない、一人輪廻で永遠を手にした生物が既にあったのかと、当時は驚いたものだ。カルマへの憧れや怖れを感じずにはいられんエピソードじゃ。　なんともステキだ。
　そして、どのエピソードも女性陣がなんとも魅力的で、エピソードそのものを支える柱になっているねぇ。凛としていたり、達観していたり、図太かったり。　勿論男性陣も、絵師の塊や船頭のカジ息子とかも、魅力的。　舞台毎に異なったキャラがそれを支えている、物語そのものとなり、物語の魅力そのものとなる、それが自然に描かれているのがスゲーと思わずにいられないッス。　連載開始5年を過ぎて益々魅力的ッス。

2.『破壊魔定光 10』　中平正彦（集英社）

　コオネの本当の姿がすげー！！
　そして、まんまのSF舞台と展開に！！
　びっくりだ！
　でも、コオネ死んじゃったー。(泣)
　あの人格はエリーだったのか、それとも成長した〝本物〟のコオネだったのか、それらが混じったものなのか、よくわからん。　よくわからんけど、悲しい結末だったことはわかる。
　そして、改造されまくりのA.Jが不憫だね。　本人はそれなりに楽しんでる感じだが。
　でも、復活した神代の微妙な好戦的ツンデレ具合がステキ！だし、忠告も忘れて着衣でSF戦闘に臨む定光と、つまりは脱衣してるのですねの神代！とか、戦闘後のラブでコメなオチが期待できるのですな？な？　ウヒョー！
　これからも楽しみー。

　沢山沢山読むものがあった先月とは一転して、今月は新刊がすくなーい。
　これは、新規開拓しろ、ということなのであろうか。
　でも、時間ねー。orz

041016 [最近読んだ漫画]

　最近は、月イチで「今日はマンガを探しに行くぞ！」という日を作っている。
　そうしないと、忙しさにかまけて、全くマンガを買わなくなってしまったからだ。
　とほほ。

1.『女子高生 6』　大島永遠（双葉社）

　「あぁ、相変わらずのバカっぷり、落ち着くなぁ」
　掲載誌とは裏腹に、そんな抜群の安定感溢れるバカマンガですが、やっぱり近所の書店でもエロマンガコーナーに陳列されてました。（運命か）(-人-)
　要所要所でド下品でありながら、全体としては甘酸っぱいバランスが、なんつーか、秀逸というか、老獪且つ勢いがある。　なんつーか、4コママンガをドラマにした時のように、ネタイベントの連続で勢いが作られている。どうか、今後ともこの方向で！
　ともあれ、この巻から軍団入りした桃香嬢と、それをサポートする香田の師弟愛がひどく心に染みました。（錯覚か）(＠人＠)

2.『少年魔法士 12』　なるしまゆり（新書館）

　一年ぶりー♪
　前・前々巻では微妙に不安定な所をみせたラフィトウ様が、至るところで凛と・毅然としたトコを見せてくれて、実に眼福だ。　自らに向いた信念が強さの源であり、それでいて他人への厳しさと優しさが自然と出てくるラフィトウ様がステキだ。
　そんで、謎なお人であったシェーラ様のヒミツの一端が、ここでちょこっと出てきましたよ？　どのような能力で、どんな風に活躍されるのか、あぁ、楽しみだ。
　そんな感じで、今巻はクライマックスに向けて、いろいろな説明と準備をしている感じですかね。
　それと、危うく出番が無いところだったハイマンが、おまけマンガでは尋常ならざる存在感を発揮しておられます！「ハァッ!!」じゃねーよ。(笑)
　あぁ、もう、どうなるんだろう、ワクワク。

3.『ばらいろすみれいろ』　あとり硅子（新書館）

　店頭でオビを見て、とりあえず動揺した。「ラスト・コミック？！」
　どういうことか、ひょっとして引退かしらん、と手にとってみたが、よくわからん。
　でも、まぁ、デフォ買い作者であるので、そのままレジへ………、「ちょっとまてぇ！」　視界の隅を過ぎったムック類の棚の背にあった「あとり硅子イラスト集」の文字に1.2秒遅れで反応し、それも手に取る。「…ハテ？」
　結局それも買って、部屋で読む。　ホクホクしながら読む。　読み終えた。
　そして、これも楽しみにしていた〝あとがき〟を………が、無い。
　その代わりに訃報が。
　かつてあった〝森山塔〟みたいに、タチの悪い冗談ではないかと思った。　受け入れるのがイヤだったのだと思う。
　私の数少ない「新作が超楽しみ、いつも楽しみ」な作家であり、「多分、枯渇することがないヒトなんだろう」と思っていたヒトであった。　そうか、心理学とかの素養があったのか。なんか、分かるね。
　やべ、マジ悲しぃゃ。
　どうか、ご冥福を。

　コミックをWEB上で紹介する出版社ページで、（せめて飛び飛びの数ページでもいいので）試読が可能になってくれると、選択肢や購買の機会が増えるのになぁ、と思う。　少なくとも私はそう思うのだが、どうだろう。
　だが、表紙が紹介されているページすら少ない（努力が皆目足りない）ような現状では、そんなことを望んでもてんてダメなんだろうけどね。
　映画なら予告編とか、音楽なら視聴とか、他のメディアは努力しているのにねぇ。

040925 [最近読んだ漫画]

　夏も終わってからのネタでなんだが、泳げないヒト：「カナヅチ」というものはマンガの中だけに存在するものだと、ずっと思っていた。なぜなら、小学校低学年の頃はカナヅチだったクラスメイトも、歳を経るにつれて皆泳げるようになっていたからだ。「日本の教育制度なら文盲率に相当するくらい稀少・稀有なものなんだろう」と漠然と考えていた。
　なのに、各種マンガでは頻繁にカナズチが出没する。先の『よつばと！』に至っては集った大人三人が皆カナヅチである。「ご都合だよなー」と苦笑せざる得ないではないか。
　…と、思っていたら、同僚の脳みそ筋肉系統なスポーツマンが、実はカナヅチだと先日発覚した。　彼はバカがつく程の基礎運動能力であったので、にわかには信じがたかったが、ネタではなかった。
　思っていたよりも世の中は複雑なんだなぁ、と認識を改めました、はい。（つづく）

1.『スリーエイト 1』　桑田乃梨子（幻冬社）

　先般『ひみつの犬神君』をバラしてスキャンしたのだが、あまりの懐かしさと面白さに温故知新されて、超久しぶりに新刊を買ってみた。
　（読んでみた）
　なんつーか、スゴイ！
　15年間、ちっとも変わらないフィーリングを保っているというのは、驚愕に値する。
　新人作品が載った頃、私のマンガ師匠と「（面白いけど）新人でなくなっときの作品がどうなるかだね」と言っていたのが、なんかアホらしくなるくらい。　要するに最初から新人でなかった、という漫画家なんですね。　この類の漫画家は、例えば手塚治、例えば浦沢直樹などがあろうが、絵柄すらも完成状態でデビューした漫画家というのは、私は知らない。
　とまぁ、前置きがながーくなったが、21世紀に入っても相変わらずのアナログ感覚で飄々と斜め目線な等身大ドラマの桑田節が快調でなによりの貧乏探偵事務所モノです。
　『ああ探偵事務所』とはまた違ったローカルなヒューマンドラマ？？？が面白く、謎解きも犯罪も無い、ほのぼのさに和まされます。
　それでいてきちんと面白い。　続刊に期待だ。

2.『ULTRA SWORD』　林家志弦（コアマガジン）

　自転車のパーツを買いにハンズへ出掛けたついでなので、そこの裏手のまんがの森へ久方ぶりに行ってみて、平積みされてたこの単行本を見つけて目ぇむいてアゴが外れて吹いた。
　この類の作品を描いていることをぜんぜんまったく知らんかったわけではないのだが、商業誌でやってたというのはぜんぜんまったく知らんかったんです。
　で、買った。　2100円ナリ。　高いなぁ。　…なんか、テレカが入っていた。　要するに、コイツはテレカ入りの初回版だったのだろうと推測したのが、テレカなんて手にしたのは『AIR』の初回版以来だよ、と感慨。（脱線）
　で、相変わらずの林家節なギャグ満載なんですけど、それと表裏一体というか、それが照れ隠しになっているようなエロさの意識が、なんともオラワクワクしてきだぞ！なムズムズでござる。　直接的なエロ描写にではなく、作品の外・リアルで漂う生のエロ意識が感じられて、ワクワクでムズムズなのだ。（錯覚？）
　そして、キレー且つ力強い描線でスタイル良く健康的な数多の婦女子が描かれてて、それがエロマンガでばいーん♪ばいーん♪です。　こう、隠そうとしてもにじみ出まくってる百合なエキスとか、その一方で野郎は「とりあえず触手」のいい加減さとかバランスもなにげによさげ。　総じて、贅沢というか、お得というか、滂沱というか、懐かしい記憶を呼び覚ますようでいて新鮮なんだよな。（なんだよ）
　で、「明日からの中間テスト」は大丈夫だったんでしょうか？（笑）

　（つづき）同様に「中間管理職で、上司に媚びへつらう様が滑稽な太鼓持ち」も、既にマンガの中だけのものだと思っていたが、マジに居た。　スゲーなーぁ。

040829 [最近読んだ漫画]

　『LaLa』本誌の購読を止めて随分と経つが、次号で斎藤けん作品が載るとあっては、久しぶりに買おうか、という気にもなる。

1.『LaLa』　（白泉社）

　…で、買ってきた。　実に久しぶりの本誌だ。
　というか、いつのまにか『LaLa』のロゴが変わっていて、書店の棚の中から見つけるのに本気で随分とかかってしまった。（3分ｘ3回のシークが必要だった！）
　購読を一度見限っている都合上、こんなことを言うのは抵抗があるのだが、なかなか面白かった。　筑波さくら新連載と田中メカ新連載が同時開始、緑川ゆき読みきり＋斎藤けん読みきりが掲載、『美女が野獣』と『お兄ちゃんと一緒』が恙無く掲載という、なかなかなメニューでありんすよね、客観的に！
　目的であった斎藤けん読みきり『The story og MY DEAR BEAR!!』は、なんつーか、頑張りが空回り気味ながらも、きちんと例の雰囲気は漂わせていて、ホッと一息。ハシャがずに、地道にやっていって欲しいです。
　緑川ゆき読みきりの『まなびやの隅』は、女史には珍しいまっとうな青春モノで、なんつーか、新鮮。おじさん、こんなの照れちゃうなぁ。（ツッコミ所）
　新連載の二つを見て、どちらも絵柄がよりキレイで魅力的になってきたなぁ、と感心。その方向性は、昔に比べて線の太さ⇔細さが両作品で逆な方向に進化していような気がした。キレイ。　あと、『おにいちゃんと一緒』は、劇中でやってる格闘ゲーム画面内で暴れていたパンダが気になって仕方が無い、というヤツは日本で何人いるのであろうか。気になる…。
　あ、『LaLaDX』次号は『ことのは』（麻生みこと）がシリーズ化されて掲載とな？！目出度い！嬉しい！（←重要！）

2.『天上天下 12』　大暮維人（集英社）

　既にストーリーには微塵も期待していないものの、絵のキレイさとサービスカット、そして局所的なノリでハッタリとケレン味を楽しむのが、このマンガの楽しみ方なんだろーなー、と割り切って随分と経つ。
　だが、今回は至るところで雅孝君が実に格好よかったし、報われつつあり、素直に嬉しくさせられたですよ。
　そんで、ライトサーベルのウソ薀蓄は、ちょっと感心した。　そうか、ガスか…。　テキトーとはいえ、エンジニアリング的な可能性を感じさせ、（珍しく）これはよいSF的なウソだと思った。
　俵（親子）、つえー。
　それにしても、キレイな絵と線だよなぁ。更に洗練されてきているように見える。　連載をいくつも抱えていながらとは思えないこのキレイさは、凄いものだよ。

2.『ぱわまゆ』　榛名まお（竹書房）

　寡聞にして詳しいことは知らないものの、これが〝萌え系４コマ〟の一種であろうことは表紙から読み取れ、そして単にラクに読めるだけでない＋αの魅力が感じられたので、なんとなく購入。
　要するに表紙買い。
　（…読んでる…）
　くわっ！
　主人公が短大卒ハタチの天然アホ毛系のおねーさん店員＋そのお姉さんメガネ娘系店長のペットショップ！
　妹：「この子(犬)が起してくれなかったから…」　姉：「犬のせいにしない！」てな関係にほわー。
　つまり、なんという癒し系の萌えなのかっ！ということで。
　動物と子供を巻き込んだ時点で勝利の鍵は握っているようなものだが、それをぶるんぶるん振り回して落としているような動物系主人公にメロメロですよ！
　なにより、「まゆの水着姿がみたいなぁ」と思った次のページで水着姿を披露してくれたので、絆されてしまったのです！（笑？）　まぁ、ぺったんこですが。
　笑いの質としては、あずまんが大王系統ではあるものの、キレよりもドン臭さがウリになっているような感じで、それでありつつ時々ビシっとバカ（〝趣向〟とか〝かわいい動物〟とか）がさりげなく決まるメリハリがあって、いい感じです。微妙にテーマがダブる『ガウガウわー太』とはまったく違うアプローチながら、伝えるべきことはさりげに伝えているという心意気も実にいい。
　さてさて、続きが楽しみ………えっ？！これで完結なの？！　えーっ？！　残念だーぁ。

　先日、手持ちビデオの根こそぎデジタル化計画の途中で、『エヴァンゲリオン』の戦略自衛隊の連中が使っている通信機が『DarkWhisper』でコヨミの使っているものと同じであることに（今更）気付いた。いやはや、油断もスキもないですな！（謎）
　その『DarkWhisper』がきちんと連載したので逆に驚いた『電撃大王』ですが、「『はやて×ブレード』のアニメ化を狙ってる」発言は看過できんdeathな！
　この件については、撤回するか、真下監督かの択一で！（真剣）

040808 [最近読んだ漫画]

　↑関係ないが、8/8はメガネの日だと勘違いしていました。(正しくは10/01なんだそうで)

1.『マリアナ伝説２』　田丸浩史（角川）

　ストーリー展開上は完っ全に必要ないのに、作者の愛を一身に受けて存在感モリモリのヒロイン・天野（下の名前は不明）が、カーバー表・裏・P1カラー・そして7話表紙と連続してその存在を主張しているばかりか、田丸節のラブラブラブコメ展開に持ち込まれるとは、思いもしなんだ！　じゃ、次はライバルの登場じゃね！！
　とりあえず、〝モトコさんの笛〟と〝滝で特訓〟、そして繰り返される〝まるだし〟で、腹がよじれた。オレを殺る気？！
　あと、〝10秒でわかる『ロッキー I』〟がスバラシすぎる。これを『ウォーター・ボーイズ 2』でやってくれたら、ゼヒとも観るよ！
　あ、西園寺まりい。

2.『百合姉妹』　VOL.4（マガジン・マガジン）

　ぼちぼちブームとしては下火になりつつある雰囲気のソフト百合の分野ですが、この本はマイペースに刊行されてましたので、get。
　紺野キタ女史作品が載ってない～！(涙)　がっくり。
　代わりといっては何だが、『鳥籠の巫女と気紛れな魔女と』(藤枝雅)とか『月夜の来訪者』(椋本夏夜)とかが、キレーな絵柄とはんなりした雰囲気でいいかんじでした。
　あと、安心して読める『ストロベリー・シェイク』(林家志弦)は、連載4回目にして新キャラ出すぎな気もするが、主人公周辺の暴れっぷりが凄いのでなんのその。おもろいなぁ。
　この雑誌自体のキャラが迷走気味に少々変わってきているような気がするけど、えーっと、まぁ、頑張って欲しいです。

3.『ああ探偵事務所６』　関崎俊三（白泉社）

　今回は久しぶりに涼子さんが（探偵とか事件とかは関係ないところで）酷い目に遭うお話ですね。(笑)　浮かれたバツじゃよー。
　そんで、今回も思い出話な事件が語られるワケですが、相変わらずいろいろと姑息な手口で悪を懲らしめてますなぁ、妻木は。建前とか正義とかの奇麗事を口にせずに、純粋に私情で仕返しをしてしまうのも含めて、妻木らしいっすよね。この辺りに伏線っぽいものも見えますし。
　つまり、一番怖いのは人間だ、という含蓄も。（？）
　ところで、この単行本についていたオビにTVドラマで妻木役と思しき人間の写真が載っていますが、これでいーんですかね？　まぁ、妻木の髪型を実際にやったらコスプレ風味な不自然さが漂ってしまうであろうので、何らかのアレンジは必要だろうが、ここまでイメージが違うのも酷いな、と。　つーか、妻木の左目を絶対に見せないのは、何かの伏線なんじゃないかと推測しているので、「この両目の出たTVドラマ版の妻木は本物ではない」と、作者のささやかな抵抗なんじゃないかと思えてならない、などというのは私の考えすぎだろうか。

　そういえば、マンガの単行本をスキャンして保存する人間の集うコミュニティが既にあったんですな。知らんかったです。
　私は試行錯誤ながら、連中とは完全に別系統ノウハウでやってきたので、今更なことばかりであるので、まぁ、どうでもいいのだが。
　ただ、「ドキュメントスキャナ欲しいなぁ」などと思っていたので、いろいろと参考にならんこともない。（つーか、これを調べていて、連中のコミュニティを見つけた）
　ふーむ。（思案中）

040704 [最近読んだ漫画]

　そういえば『ああ探偵事務所』がテレビドラマ化されるそうで。…ご愁傷様です。(-人-)
　最近はとみに、そんな悲しい話が増えたような気がする。　イヤな世の中だなぁ。（なかったことに！）

1.『今日の５の２』　桜場コハル（講談社）

　「評判らしいけど、自分が読むにはちょっと…」と思っていた作品を読もうキャンペーン期間中につき、今更だけど読んでみた、その１。
　ページを開いて、表紙とあまりに違う絵柄＆キャラの区別がつかなくて「あれれれ？」が初見の印象でしたが、読み進むに従って、この作品の楽しみ方が掴めて来るとなかなか面白いではありませんか。（『あずまんが大王』を読む際の配慮みたいなのが必要？）
　懸念していた〝あざとさ〟がまったく無いことに驚いたし、面白い視点を提供してくれる作品だったことも意外だった。
　登場人物たちは単なるバカというよりも、素直に屈託なくじゃれあっている・でも微妙に意識しあっている（そういう歳の）子供たちと、それを脇でほのぼの眺めている読者といった構図でしょうか。
　ユウキ嬢は可愛いし、メグミ嬢がステキだし、チカ嬢が愛しくなってくる。　それだけに留まらず、なんかいい話だと思えてしまう、微妙な味わいがある。
　あと、終劇の欄外にもまた、微妙な味わいが。（テニス部も）

2.『NHKにようこそ』　大岩ケンヂ（角川書店）

　「評判らしいけど、自分が読むにはちょっと…」と思っていた作品を読もうキャンペーン期間中につき、今更だけど読んでみた、その２。
　ページを開いて、魅力的な絵柄・表情に惹かれるものの、ノリと話がどうにも分かりにくい。　これは原作者の責任だな。　流石だよ、角川。　伝統だしね。
　ともあれ、折角買った本であるし、良し悪しあれど評判な本であるが故、「ここは好意的に解読してみよう」と、ポジティブに努力してみたが…。
　絵はたいそうにキレイだ。　伏線なのかよくわからんが、微妙なヒロインはそれなりに可愛い。
　ストーリー展開は、メシ喰いながらのバカ話中に5分間で思い付きましたレベルであるのは疑いようも無い（と確信）。　これで感動的なフィナーレに辿り着くとしたら、途中のどんでん返しは想像を絶するに違いない（と妄想）。
　どーよ。（ダメじゃねぇか？？）

3.『ちょこっとSister』　竹内桜（白泉社）

　「評判らしいけど、自分が読むにはちょっと…」と思っていた作品を読もうキャンペーン期間中につき、今更だけど読んでみた、その３。
　前作『特命高校生』が素晴らしかっただけに、「なんでまた〝萌え〟＋〝妹〟ネタなんだよっ！」と、スルーしていた作品でしたが、観念して読んでみた。
　既に安直ベタベタと思わされていたシチュエーションだが、流石に地力がある人が描くと、細やかで違いますね。　甘えんぼ妹の心の機微が丁寧に描かれていて、この方面についての素養が足りない私をして、すげー可愛い、あー可愛いなぁ！と感じさせられる。　その方面の人なら、二次元に飛び込みたい衝動に駆られるのではないかと推測するのだが、どうであろう。＞？
　ただ、隔週刊漫画の宿命ですが、どうにも話の流れがブレるという印象があるのが、ちょっと残念。
　ともあれ、上質な漫画であることは確かなので、今後の展開が楽しみー。
　ちなみに〝つばき荘〟って、（一刻館というよりも）『ちゅらさん』のアパートがモチーフかなー？（大推測）

　評判かどうかは寡聞にして定かではないのだが、とりあえず表紙買いした『三者三葉』（荒井チェリー、芳文社）が、楽しく読めてGOODでした。
　そんで、「某氏に勧められまくってたけど、その人の作品の為だけにアンソロジーを買うのはちょっと…」と思っていた人の作品がまとめて単行化されたので、今更だけど読んでみた、の『TAKE MOON』（武梨えり）ですが…、うん、わかったよ。（笑）　思い出し笑い系、かな？

040625 [最近読んだ漫画]

　『SchoolRumble 5』は、また随分と絵が荒れてるなー。ダメ一歩手前。但しお嬢の崩れ顔（特に驚き）はOK。アニメ化はご愁傷様。（多分）

1.『LaLa-DX』　（白泉社）

　今月は『緋色の椅子』（緑川ゆき）最終回に尽きるです。群像劇な大河ドラマを描ききるには構成力とか画力に欠いていて独りよがりであるなのは明白なれど、それら〝技術〟に頼らないでも十分な魅力を醸していた作品であり、読後も実に気持ちがよい。お約束な大団円とはもいかないまでもどこか予定調和なラストであることも事実だが、それでもちゃんと〝心が動く〟終劇になっていて、晴れ晴れとした気分だ。その気持ちは、読後にカラー表紙を改めて眺めると、一層強くなる。「よい物語を読んだ」
　あと、『花の名前』（斎藤けん）の続編が掲載されていたのが、意表を突かれてつつもうれしい。仲良しさんがんばれ。(笑)
　あと新人さんたち、もっとがんばれ。今月はまた、おとなしいのが多いような気がする。その若い感性でおじさんを楽しませてくだちぃ。(_o_)

2.『ああ探偵事務所３』　関崎俊三（白泉社）

　（既に5巻が出ているが）間違いではない、3巻だ。
　というか、間違いとか手違いとか要するにうっかりで3巻を買い忘れていたことに先日気付いたので、今更3巻を買ったということなのだが。
　で、この巻の頃から涼子さんは探偵にラブラブだったんですねー。うーん、ショックだ。(？)
　そんで、「狂った思考がある普通の日常」からつながる〝事件〟を、客観過ぎず・当事者すぎず・エンターテイメントにデフォルメしすぎず・丁寧に・絶妙のバランス感覚で描いている、そんな間合いが気持ちよいです。　人が死にまくる「戦争のような」スタイリッシュ探偵漫画を全否定して、カビの生えた人情刑事ドラマ的テイストちょっぴりの、良心と良識と非常識とが下地になってて、実に良作ですよねぇ。
　とりあえず、最近はどうにも涼子さんの影が薄いような気がするので、もっと活躍お願いしまっしゅ！(定型句)

　以前『OURS』増刊の読み切り作品で「キレイな描線だなぁー」と感心して、それこっきり作品を見かけなかった宮下未紀女史が作画したということにようやく気付いた『まぶらほ 1』を買ってみて、その、あまりのストーリーの酷さに愕然。具体的に言うと顎が外れそう。 …最近の原作者（＋編集？）って作画の味を殺すようなのが多いんだねぇ。まぁ、角川がらみだと仕方がないのかいのぉ？！
　（えーじ繋がりの『イリヤの空 UFOの夏』も含めて）まったく嘆かわしい限りだ。

040530 [最近読んだ漫画]

　…おかしい。
　GWが終わったと思ったら、5月が終わっている…。
　おかしい。

1.『女子高生５』　大島永遠（双葉社）

　近所の書店で見つからないなー、と思っているウチに次の巻が出ちゃいそうな月日が経ってしまったので、横浜市街に出る（「横浜といっても広いんですよ」by新田真子）ついでに探して、ようやくゲット。
　つーか、漫画専門店で探しまくったのに無い！
　オロロ～、と散々っぱら店内をチェックした末、「まさか！」と、エロ漫画コーナーに目をやってみると、全巻ズラリ平積みされてたよヨ！
　この本はエロ漫画じゃねーぞ、この本はバカ漫画じゃー、わざとやってんだろ！＞まんがの森横浜西口店（笑）
　てなワケで、エロなバカばっかりやってる連中が大増殖なこの巻ですが、ほんの気休め（？）程度の青春友情なトッピングが微妙にいい話っぽくありつつ、汚いとか下品が減量気味なのが気になりますね。いや、それでもかなり十分に下品なんだけどさ、3巻・4巻のジェット下品っぷりからしたら、おじさんちょっと心細いよ？　…と思ってたら、巻末の『本格スパでようこそ』で補完されてました！　おじさんはうれしいよ！（喜）
　あと、この巻で解説のあった階層構造のくだりは、なんか勉強になりました、おじさん的に！　これを参考に、今度横浜の市街地に出た（「横浜といっても広いんですよ」by新田真子）ときにでも観察してみるますよ。（変）
　それにしても、絵里子は美人(？)で勉強ができて胸デカで家が金持ちなのに、なんでこんなにバカなんだろうな。どうか、ずっとそのままでいて下さい。
　ハハハ、それにしても、こいつらバカだなぁ。バーカバーカ（褒め言葉）

2.『YOUNG KING OURS』　（少年画報社）

　久しぶりに面白密度が高いことにちょっと驚かされたです。　盛り上がっておりまするよ。
　巻頭の『朝霧の巫女』は、なんでこうも心に痛く・響く漫画が描けるのだろうかと、宇河氏を心配してしまうくらいの入魂ぶりであり、凄い。自分の心を傷つけながら描いている、そんな凄まじさがある。そして、このような凄惨さに怯えつつも惹かれる自分に気付いて、思案させられるです。（ただ、広島でイベントやる連中には、賛成できないなぁ…。）
　『トライガン』も散らかしてきた伏線がここにきて収束しつつあり、ちゃんと面白い。だらだらさがあった『エクセルサーガ』も既存のキャラがうまく動き出してきて、今後の動きにちょっと期待してしまう。
　そして、『散人左道』が最終回。めちゃくちゃ大団円。よるの続編、ヒバチ・いろり・くろがねの番外編、軌鉄とえんらの番外編etc.etc...期待してもいいのかな？
　あ、『T・S・J』が載ってない？　ガーン！

　新しい漫画を探す時間がねぇー！　ムキー！

040501 [最近読んだ漫画]

　先月は大漁でしたー。やっほう！

1.『カルドセプト４』　かねこしんや（講談社）

　キギが死んじゃったーーー！！(滂沱滂沱滂沱)
　しかも、こんな形で、こんな辛い種族の運命を背負っていて、こんなに壮絶な最期を、あんな悲しみと喜びを残して去ってしまうとは、まったく思いもしなかった。　これには驚いたし、泣けた、マジに。
　彼女が再び目覚めんことを、それまでの安らかな眠りを願ってやみません。
　正直キギに対しては、「ウホっ、近年稀にみるいい耳長いんじゃよー！」程度に甘く考えていました。　彼女は忘れ難いキャラになりました。
　それにしても密度が濃い漫画だ。魂をすり減らしながら考えて・描いているタイプですよ。
　まちわびまくる新刊はいつも期待に違わず面白いし、即座に続刊を心待ちにする数少ない作品です。あぁ、楽しみ。

2.『BLACK LAGOON ３』　広江礼威（小学館）

　ガキ共死んじゃったーーー！！
　…てなわけで、私にとっての数少ない「まちわびまくる＆心待ち」な作品の一つだったりするのですよ、こちらも！　今月はウハウハだぜー！（喜）
　ここの登場人物は明らかにキチガイで悪党ばかりだけど、それをきちんと自覚し、そこから逃げない・ごまかさないのがかっこいいです。　それだけに、連中が持つちょっぴりの悲しさも共有してしまうのが、なんとも切ない。
　そしてこのガキ共はそういった輪から明らかに外れて残酷な最期だったけど、それぞれの死の間際に「イカレた」状態からふと子供に戻って最期を（惨めに）迎えたのは、もしかしたら、彼らにとっては少しの救いだったのかもしれない、などと思ってしまった。　どうだろう。
　そして〝ヒトがつまらなく殺され〟て〝その死になんら前向きな意味づけがされない〟ことをきちんと描かれた作品って珍しいのでは、ということにも気付いた。
　奇麗事がなく、残酷さが実に心地よい稀有な作品ですね。
　…の割りに、張の旦那や「ですだよ」姉ちゃんetc.の濃いキャラが次々に出まくる出まくるで目が離せません！　あぁ、次も楽しみだ！

3.『百合姉妹３』　（マガジン・マガジン）

　〝男子禁制!! リボンで結ぶ秘密の恋〟なるアオリのその筋な雑誌ですが、こっちとら紺野キタ・林家志弦の両女史作品が拝める雑誌とあっては、そんな禁制なぞまんまと蹴散らして拝読するでアルヨのこと。
　にしても、素朴だなー。　なんつーか、ホントに同好の士を相手にアタマを捻りながら本を作ってるって感じが、こう、商業主義（ここでは読者を踊らす算段ばかりでナメてる編集方針のことを指す）に毒されていない、ある意味での拙さな感じが昔懐かしいですよ、この本。
　で、両女史の作品だけでどこぞの[Ti]さんもご満足なんですが、『pops』(井上真改)や『小っさな恋のメロディ』(内村かなめ)とか『cherish』(大塚ぽてと)とか『24、25。』(テクノサマタ)などなど、いや、もう、あちこちでいちゃいちゃラブラブてんこもりでほわほわ堪能でごわす。ごちー。(-人-)
　ちなみに、〝百合アニメシアター〟なる百合チックなアニメ紹介コーナー（痛素朴さ爆発）に『NOIR/MADLAX』が無いことにどこぞの[Ti]さんはご立腹ヨ！(笑)
　よくわかんないけど、がんばれー。

　さて、GWです。
　バイクも直ったので、旅に出よう…としたら、ノドが痛くなってきました！カゼか？風邪をひいたのか、オレは？！
　…マンガでも読むかー。

040417 [最近読んだ漫画]

　『SchoolRumble ４』を買って驚いたのは、三巻で荒れてきた描線が、ここでは案外と綺麗になっていたことでした。　話は安直になってきたけど、頑張ってるね！

1.『トニーたけざきのガンダム漫画』　トニーたけざき（角川）

　群を抜く壮絶な画力と構成力とを凄絶にムダ遣いすることに関しては世界的先駆者であり、今なお後続に3馬身差をつけてトップランナーであり続ける天才・トニーたけざき氏が控えめ描く、ファーストガンダムの世界！！
　下品さは1/5程度に控えつつ、持ち前の無駄遣いで安彦氏の描線・デッサン・トーンワーク・塗りの全てをほぼ完璧にシミュレート！！　それは正に無駄遣い！　ついでに本物の安彦良和氏の寄稿あってお徳だ！　つーか、ムチャだ！(^^)（つーか、本当に本物なのか？と疑ってしまうが、トニーの自画像で差が出てるね。）
　"超量産型"VS"量産型GM"によるジャブローの死闘は歴史に残りまくる戦いだと！ひでぇ。
　至るところで登場するダイクン兄妹の壊れぶりが愛しいし、"ガンダムの秘密"とか"デギン・ザ・グレート"とか、"悪い霊"とか、いや、もう、一体どうしたものかと。
　烏龍茶飲みながら読むこと禁止指定。

2.『もっけ３』　熊倉隆敏（講談社）

　やっほーい！　妖怪な民俗学漫画の新刊が出ただよー。
　一年ぶりの新作、楽しみに楽しみにしてました。待ちわびて書店に向かったですよ。
　…この姉妹、微妙に成長しつつあるんですね。季節を重ねて、心も体も成長して、それにつれてお話の展開も少しずつ変わりつつある。いいですねぇ。いいですねぇ。
　そういえば、一巻が出た際(020710)に三毛さんの寿命について気にしている旨を書いたけど、この巻ではそんなお話がありましたね。三毛さんラブ。
　厳しい爺さんがかっこいいし、あったかいです。かくありたいものだ。かくありたいものだ。
　そんで静流はかわいくも強いおばあちゃんになりそうだなー、などと思いつつ、次巻も楽しみです。

3.『ああ探偵事務所５』　関崎俊三（白泉社）

　「〝いい人〟には二つある、〝都合のいい人〟と〝どうでもいい人〟だ」などと言っていたのは『ナニワ金融道』が愛読書だった元同僚H＠今は在米だったか。　そんなことを思い出した。
　で、今回は探偵業というよりも何でも屋。　人情何でも屋。　つーか、妻木にゃハマリじゃん。　犯罪者を追っかけるのではなくていい人を探す、なんてことは、意識してもなかなかできることではない。　それが人助けになるなんてことは、まずない。　かくありたいものだがその２。
　今巻での三つのムチャな仕事の依頼に対する妻木のよい仕事ぶりは、ちょっと惚れ惚れするし、依頼する側の気持ちよさもあって、かなり読後がいい巻となりましたな。
　ぼちぼち、マヌケな失敗をして欲しいな、妻木には。(笑)

　先号の『LaLaDX』では『花の名前』(斉藤けん)が、今号では『帰り道、雪の熱』(和泉ヒロ)がさりげによかった。そんで、『緋色の椅子』（緑川ゆき）の盛り上がりっぷり「正しいことのために戦ってきたのではない！」がいい感じだ！次号最終回が楽しみなのも久しぶりです。
　さてさて、今月は19日の新刊三冊が楽しみだ！楽しみだ！楽しみだ！

040313 [最近読んだ漫画]

　正直『パタリロ西遊記』＠メロディは、出来がいいと思っていたのに、唐突に最終回になってしまったのは驚いた。次回作に期待。
　で、同じくらい出来がいいと思っていた『月姫』のコミカライズ＠電撃大王、これで先輩の活躍が7倍になれば完璧ですので、その旨宜敷くお願い致します。（？）

1.『成恵の世界６』　丸川トモヒロ（角川）

　13ヶ月ぶりー。
　で、乳臭いガキどもを蹴散らして、ユニ特佐やコンゴウ、シラセ、そして名越大佐＠香菜花ママとバチスカーフといった、すこぶる素敵な女性陣満載で送る、女だらけの宇宙戦争！（チラリもあるよ）　素晴しい世界だ。　ブラボー！！
　ちなみに、今巻では完全に主役であった香菜花ですが、恒例の海が好きTシャツシリーズは、魚から海産物に拡がって〝UNIXX〟（海栗）ですかー。(^^)
　そして、ホロリときた。なんか、こう、スペースオペラのヒューマンドラマになってるよ！　登場人物が皆、自身の考えて行動し、迷って、いろいろな感情を持って、互いに接しているよ！（「キャラが立ってる」という薄っぺらな状態ではない）　あの少年も宇宙（そら）を目指すのだろうか、とかいうのは、また別のお話？
　…そういえば、あのカチューシャ（転送コネクタ）は「家に予備がある」（＠１巻P102）んじゃなかったでしたっけ？まぁ、既に暴走ネタもあったし、この設定は無かったことになっているのであろう？
　この作品もまた、例の如くというか例外なくというかの不幸なアニメ化の試練と洗礼を乗り越えて、青臭いのに老獪で円熟味を醸すが如くのその世界は、一層健在でした。

　あかん、先月はあんま読んでないなぁ。
　あ、おもろいといえば『はやて☆ブレード』＠電撃大王なんですが、『009』とかWinkなんかのネタのトッピングに、今更だけど気付いたヨー。楽しみ方も増えるってもんさ！(^^)

040214 [最近読んだ漫画]

　ほぼ12年振りの新刊という、刊行ペースとしては「奇跡」と言っても差し支えなかろうという『ダークウィスパー３』(山下いくと・メディアワークス)に感無量ッス。
　この12年の間に、いろいろあったなぁ。　そもそもスキューバダイビングとか始めたりしたのは100%この影響だったしね。
　にしても、端末に物理介入なシーン（2000年9月号掲載分）の留守番電話なネタ、これって私が2001年に同人誌（のムービー）で似たネタをやってるんですが、（まさにここの回だけスキャン保存し忘れている＆内容も忘れていたので）私はアレを別口で思いついての作業であったのことから、びっくりー。

1.『朝霧の巫女４』　宇河弘樹（少年画報社）

　素敵すぎる表紙に本誌記者も気絶＆昇天で即刻GET！！
　内容はというと、すさまじくタチの悪いアニメ化によってすっかりケチが付きまくってしまって傷心の宇河さん（推定）が、そのココロの痛さを優しさと厳しさに変えて、丁寧に、丁寧に描いている様が伝わってくるよな、見事な伝奇漫画っぷりに、再度昇天ですよ。素晴らしい。
　そんで、カバーのアオリ文句がイカしすぎてて、しつこく昇天。「暴れ馬と暴れ中年とラブコメ風味の伝奇漫画、第四弾！」素敵すぎる！
　更には、表１・４の『広島テキヤ一家・四・仁義なき裸足の忠尋・仁義やぶり煉獄参り編』の凄まじさたるや、ワシのハートはもう昇天のしっぱなしじゃー！
　連載の方も再開したので、今後に超期待＆昇天。

2.『マヤ』　須藤真澄（創英社）

　…P59に至るまで、この書名の由来がわかりませんでした。
　そして、分かって、脱力。　してやられたー。　３てん。
　んで、女史作品にしては珍しい、読後が悪いものが幾つか掲載されていて、興味深い短編集になってますな。後味が悪くとも、ちゃんと面白いのがすごい。
　その一方で、『フェアリーテールで会いましょう』や『コトホギの日』や『雪魚の棲処』といった、須藤印な飄々とするファンタジー作品群に惚れ惚れです。
　味があるなぁ。

3.『機工魔術士　1～4』　河内和泉（スクエアエニックス）

　「ピチピチおねーさんとおっとりおねーさんと魔法でGO！」という書評を脳内で暖め続けて早1年、いつのまにやら4巻まで出ていたことに気づいたので、まとめて購入してみたワケですが…。
　なんつーか、絵柄が女性らしい丁寧さ（背景や小物はパースが狂いまくっているが、これはアシの仕事だろう）と少年漫画な勢い・スッキリ感があって、思い当たる女史に通じる部分があるなぁ、なんて感じましたが、何にもまして、青少年に対して効果的かついけしゃあしゃあとお色気を付与して振り回す方策を「心得ている」感がスバラシイのである。
　かと思えば、モノ作りとか技術とか諸々に対する謙虚な考え方も節々で見て取ることができ、同人出身にしては随分と骨太な作者だなぁという、感心させられるよーな気持ちになりました。（モノづくり、特に機械・金属に関しては、一家言どころか十八家言ぐらいある私なので、SF的に眺めればアラとかも見えるのですが、この作品は技術・人の扱いを価値を弁えた上で行っているので、不思議と嫌味になっていない。感心させられる。）
　…などという視点で眺めるよーな奴は少数としても、ラブで米なお色気もタマランちー、なので、素敵なのです。おねーさんｓLOVEなのです。むひょー。
　とか言ってたら、4巻から登場した関西弁元気少女にも素敵な目眩が…。クラクラ。
　といった具合に、楽しく弄ばれてますー。(^^)　あー、続きがたのしみー。

　さてさて、『サイバーコミックス』以来の十余年間、今は『電撃大王』となったこのマイナーメジャー志向の雑誌についてきたけれど、流石にこの度の『わたおに』は（私の勇気の）許容量を超えているので、私はここで脱落させて貰う。
　同様に（あと年末繁忙期で発売日を認識していなかったことも重なって）『電撃萌王』も脱落させてもらった。
　それに加えて、今月から『LaLa』も脱落。ジェネレーション・ギャップが、もうダメ。（『LaLaDX』はイケルのだが。）
　この5年ほどのこの分野は、我々の世代が猛威を振るってきたのだが、ぼちぼち管理側にまわりだしたのだろうか、毛色が変ってきたような気がする。
　オタク・マニアの我慢レースから脱落しつつある私が言うと悔し紛れに聞こえるかもしれないが、「世代が代わってきたんだなぁ」などと感じさせられるですよの、今日この頃です。
　それでも書店に足を運んでみれば、いろいろと興味を引くようなオーラをまとった書籍も結構あることに気付かされるので、結局は出不精なのが原因なのかもしれない。
　読むヒマがなくなってきたのは事実だしなぁ。（寂）