The inner of [Ti] COMICS '03

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031220 [最近読んだ漫画]

ゴロー＠『GO! ヒロミ GO!』(メロディ1月号)の身長、オレと同じーだー（＝ジャン『レオン』レノ、サミュエル・Ｌ・ジャクソン、流川『スラムダンク』楓(^^;)）。中途半端な身長の悲哀をよく分かっていらっしゃる。


1.『アンダー ザ ローズ 1』　船戸明里（幻冬社）


　うー、痛々しいー。(T_T)
　全編に漂う痛々しさが、時々救いがあるだけに、なんつーか、鬱。魅力的な鬱の一種。
　表紙から想像していたメイドさんらぶらぶな展開は、初っ端からすごいことになって戸惑って、そんで…あぁっ。（滂沱）
　最後まで読み終わって、そしてオビのアオリ文句に気付いて、その凄みに、再度、やるせなし。
　スゴイよ。
　こやつの痛々しさは、カル＠『少年魔法士』の初期を彷彿させられた。　彼のように、いい友達を作って欲しいです。




2.『天地の朱 ３』　林ふみの（一賽社）


　やほー、早くも3巻ですー。　…なんか、ペース速くね？(喜)
　で、妙にえまっちがかわいーのー。(^^)
　そして、ようやく“彼ら”の描写がはじまってまいりました。
　所々で微妙にぎこちなさが残るけど、作者はかなり達者な境地になってきたというか、ノってきた感じがするので、気持ちよく読める。これ重要。
　これまでは「事件が始まった」感じだったけど、ここに至って「物語が始まった」感がある。
　今後に期待。




　『School Rumble 3』の沢近コレットさん、七荻鏡花愛理お嬢がかーわーいーくて仕方ない人の数。→(にょー！)
　あと、一時期は「ひでー、読むの止めるかな」と思えた『JyaJya』も面白くなってきてよし。ヒトを描かないとダメですよね。
　そして、『SHOOK UP!』復刻版に歓喜！！　気長に待った甲斐があったぜー。　勿論、ヘルメスLove担当〜♪
　そんな感じで、今月は豊作ナリよ。　シアワセ。

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031123 [最近読んだ漫画]

　「我々は11年待った！」
　「最後の3年は猛烈に待った！」
　「もう待てぬ！！」
　「しかしあと二ヶ月、最後の二ヶ月待とう！」 　…てな按配で、正確には11年9ヶ月ぶりに『ダークウィスパー』(山下いくと・メディアワークス)の新刊（第三巻）が出るとゆーことだ。
　まー、連載分はデジタイズ保管済みなんで（単行本化よりも）連載を再開して欲しいのことアルヨー。

1.『ああ、探偵事務所 ４』　関崎俊三（白泉社）


　結構早いペースで単行本が出ますねー。
　そして、涙がちょちょ切れたですよ。　立派に生て立派に死のうとした人の、老人になってからの想いや悔恨、「死に向かう訓練」とその仲間たちの価値、自らの立ち位置への疑問、etc。
　近年の流れにすっかり逆らった「まったく推理をしない探偵マンガ」な描写も自然になってきて、古くは『親子刑事』な人情ドラマな面持ちですよ。
　にしても、お母さんの「頑張るのは当たり前！」のセリフ、きっつー。（ちょと、目が覚めたヨ）



2.『少年魔法士 11』　なるしまゆり（新書館）


　弱ったり迷ったりしながらも、「彼らのこれまでの人生」に考えが及ぶ勇吹の心が、すごい。到底思いつかないよ、オレなら。
　そして、改めて1〜10巻を読んでみて、「彼らの人生」が整然と・着実に示されていたことに驚かされました。
　そんで、アンヌとかホクロとかの実力不明の怪しい連中が未だウジャウジャ跋扈するこの世界、これからのクライマックスに向けて一体全体どーなることなのやら、私如きでは想像すらできないのぉ、と途方に暮れたり。
　一般市民の誇りをもって最後まで見届けたいデスな、と思わされマシタ。　ドキドキ。





　古いマンガ見直しブームなんで、今更気付いたコト。
・私の心のバイブル作品の一つ、『光路郎』（村枝賢一・小学館）って「お兄ちゃんって呼べ！！」を連呼するお話なんですよねー。あれから10年が経過した今の邪悪な世相を思うと、涙、涙。
・NHKの連続TV小説『ちゅらさん』って、『前略 ミルクハウス』（川原由美子、小学館）を彷彿するよなお約束があったなー。
　とか。
　今更すぎるよ。

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0301025 [最近読んだ漫画]

　『ファンロード』のラポートが出版事業を撤収されたそうで、「あぁ、これでようやくこの分野も昭和が終わった」てな印象を受けましたよ。
　オタク文化のコアやマスゾーンがマンガ・アニメからゲームに移りつつあったこの10数年のなか、よくも頑張ってきたと思う。
　そしてそのゲームも下火になってきた昨今ですが、次はどんな時代になるんでしょうねぇ。

1.『魔法使いの娘 １』　那州雪絵（新書館）


　その↑『ファンロード』つながりで、「そういえば、『ドラゴン・フィスト』って随分と新刊を買ってないような気がするなぁ」などと思い出して、新書館のHPを調べてみたところ、「なんとっ。那州雪絵の作品がこんなトコロから出ていたとはっ！」などと、今頃になって発見したんですよ。いや、びっくり。つーか、白泉社との間で作家のトレードが進んでいたんですねー。
　で、私にとっては久々の那州作品な訳なんですが、飄々としつつも時々ウィットやらウェットに富んだその味わいは変ってませんねー。過去の色々な作品で使われていた「親子」や「不安に追いかけられる」モチーフも改めて使われてましたが、ちょこっと＋αの21世紀版だったりしてヨイ。そんで鬼やら妖怪やら人外もぞろぞろ出てきて、いーかんじですし。なんにせよ、繰り返し読む気にさせる味がある作品って、最近少ないので、貴重ですよ。
　で、相変わらずカラーが下手なんですけど、カバー絵のお遊びには、笑った。チンゲンサイかよっ！(^^)　那州作品のヒロインは強くて逞しいなぁ。　“初音”という、一部地域では特別となって久しいキャラ名ながらも、この娘は名前負けしてませんな！
　さてさて、残りの新書館作品も読んでみたいところなのだが、微妙にアレな可能性があるのが怖いのがアレだ。アレは怖い。（察して）




2.『原獣文書 ７』　なるしまゆり（新書館）


　その↑新書館つながりで「そういえば、なるしまゆり作品がぼちぼち出ててもいい頃だよな」と調べてみたら、案の定刊行されておりました。流石のなるしま先生、馬車馬のように働いております。どこかの誰かに爪の垢を煎じて飲ませたいくらいです。
　この巻は、まー、これまでの伏線やらの解説なので、ゆっくり一休みな巻なんで、くつろいで読めますね。内容の深刻の度合いに反して、かなり明るいのが救いです。
　そんな中、一人でマイペースに突っ走っている友能が相変わらず素敵すぎる巻でもあるのは自明なんですが。“大工”(カーペンター)のアイテムが開いた新しい扉…、どこへ行ってもポリシーを曲げずに、楽しめるとゆーことは大切なことですな、うん。正気か。
　そして、いよいよクライマックスに近づきつつあります。
　ハテサテ、現世の三人組はどういう未来に辿り着くのか、楽しみ、楽しみ。




3.『Cotton』　紺野キタ（ポプラ社）


　『夜の童話』と対をなす、創作系同人誌原稿の総集本なんだそうで。
　表題作『Cotton』の主人公“奈月”って名前が、『秘密の階段』の“夏”と音がかぶってたので、ちょっとイメージが引っ張られたかもしれないけど、例の如く繊細で逞しくて、迷ってばかりで、怒って、等身大にまっすぐな主人公で、薄汚れた私の心から邪悪なものを溶かし出してくれるようですよ。
「いつも　体の奥に怒りをためこんでいるような　私も昔は　そんな表情を　していたのだろうか」
「あのころの　つくろうことのない苛立ちは　まっすぐな怒りは　どこにいっちゃんたんだろう　ってーーー」
「ありがとう　あの日　泣くことが出来て　よかった」
　野生動物みたいな“理子”が懐くのもわかるよなー。
　そして、飾り気の無い迷いと素朴な良心とが詰まった作品群には、今回もまた「質の高い創作活動の方向性とは？」についていたく考えさせられました。　また、昨今の動向から、こういう所から文化的側面と商業的側面が両立できるビジネスモデル（死語）が徐々に洗練されつつあるのかな、とかね。





　廃刊に伴い掲載誌をおっかけるのを止めた為に初見作品ばかりとなった『蟲師 4』も査収で至福〜♪　そういえば、この作者も『ファンロード』出身じゃん。　そして同人方面に礎がある。
　日本のマンガに関する文化的素地はぶ厚いなぁ、としみじみ思うよ。

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0301005 [最近読んだ漫画]

　えな＠『よつばと！』って（同年代の中では）背が高いのかな？…とか思わせるさりげない表現に好感。　あの３姉妹は味があっていいよなぁ。
　あと、『ドールマスター』で静岡県民（平野部出身）の習性を再認識。オレだけじゃなかったんだ。(^^;)

1.『School Rumble　２』　小林尽（講談社）


　思うに、巻毎に重点サブヒロインみたいなことをやってるのかしらん？
　一巻は明らかに八雲だったけど、この巻はコレットさん沢近に贔屓を感じるのは私の欲目でしょうか。ヘンでしょうか？いや、これは恋？！
　さしあたって、従姉妹なセンセとかおねーさん誰とかとか、まんまと素敵すぎるので、播磨、羨ましすぎ。でもいい奴だ。バカだけど。
　そうそう、一体どうしたことかという播磨の転落ぶりがすさまG。魔性の女じゃのう＞天満
　あと、絵が荒れる、って程じゃないけど、線の丁寧さが少し落ちてきているのが心配。




2.『エルナサーガII ２』　堤抄子（スクエアエニックス）


　うーん、この巻はちょっと微妙かも。　物語の運び方に迷いがあるような、マンガの文法じゃないような（洋画風？）流され方で、リズムにしっくり来ないです。もうすこしじっくりゆっくりやってもいいんじゃないかな、と思えた。
　まぁ、それは兎も角として、ヴァルがカッコ悪いんだかいいんだかの微妙な線上でグラグラしている間に、まさかのステージアウト。さてさて、どのように再登場するのか？ここが一番の期待点ですな。
　あと、謎の助っ人君の言う「神」とは、ここではSFな解釈してもいいんですよね？　相変わらず「人」の愚かさがやるせない物語が続きそうです。





　先月は上記二冊と「ぱにぽに」しか買ってないよー。
　今年に入って書籍費がこれまでになく低迷中。
　むーん。

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030824 [最近読んだ漫画]

　『イリヤの空 UFOの夏』が4巻で完結しましたね。おめー。
　裏設定を感じさせるアレコレとその後を彷彿させるナニカレで、私は「了承！（一秒）」な面持ちでニヤリニヤニヤなおめでとうです。この先は私の脳内で更に面白いことにーっ、って感じで。(^^)
　おつかれー。

1.『破壊魔定光 ８』　中平正彦（集英社）


　今月はロクにマンガを買ってないなぁ、で今日に至ってしまったのですが、辛うじて平積みなコレを先程ゲッツ。ワクワク。
　しょぼーん。
　いやー、コオネの元気が無い姿は痛々しいですー。しょぼーん。
　あと、ポンコツ変身が出来なくなってしまっているという不安感とか、変質する不安感（ホラ、DBで悟空が体を乗っ取られたトキみたいな？）とか、未来予想図とかとか、ここのところ痛快無比な定光だっただけに、不安もひとしお。どーなるんでしょ？
　いよいよSF頭脳を回転させたくなる展開もあり、目が離せませんよ？





　さて、古いマンガのスクラップや一部の単行本は次々と300〜600dpiでスキャンしては破棄しまくってる私なんですが、その閲覧には「今はPCのパワーが足りないから苦しいんだけど、まー、遠からず何とかなるようになるでしょ」とか呑気に思っていたんですが、先日マンガミーヤを試してみて、そのあまりの快適さに天にも登る気分に！
　このソフト、DVD-RAMに蓄えてある5000x3200pixとかの画像ファイル群になっているページを、1280x1024に縮小補間しつつすくぶる快適に閲覧可能なんですよ？！　この動作は、AthlonMP2100+では飛ぶような軽さで、PentiumIII1GHzマシンでも「充分に快適」なのです。→これはつまり、現時点のサブノートクラスのPCで印刷品質に近いマンガ閲覧が快適に可能という時代になっていることを意味するのですよ？ この重要性が分かりますか？ PCによる高品位なマンガ閲覧を「実用レベル」として扱っても良いと、私の価値基準がそう申しているのです。
　試してみたところ、GIFやJPEG混在でもきちんとファイルネーム順に読んでくれるし、マウス・キー操作のカスタマイズは細かいし、縮小補間アルゴリズムはしっかりしているし、痒いところに手が届きまくりで、いやはや、見事なもんです。　ただ、ちょこっと不安定になる場合もあるにはあるのですが、回避手段もあるので問題ではありません。
　マンガのインフラ…特に保管に関しては、その形態は世のデジタル化の流れの中で変っていくんだろう、というのが持論でしたが、今回のこれで確信を深めましたよ。
　考えてもみてくださいよ。　4.7GBのDVD-RAM一枚に150〜200冊のマンガが「概ね印刷品質のままで」収録できて、それが9.4GBだと300〜400冊ですよ？　これが数枚あれば、部屋のマンガ収納スペースが０になるのだ！　ブラボー！
　で、この構想のボトルネックとなるスキャニングについて、支援ソフトの出現を熱望するのであった。(^^;)（手作業は量が量だけに辛いよー）

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030727 [最近読んだ漫画]

　今年のコミケには「パンツマーン！」＠『よつばと！』なコスプレが出たりするのだろうか？（怖）

1.『ゴーストハント ８』　いなだ詩穂（講談社）


　１年振り-の新刊、おめー。
　つーか、もう出ないのかと、半分以上諦めてました。
　そして今回のエピソード、ふーむ、これまでに張られた伏線の一部が明らかにされそうな気配が？
　そういえば、今回描かれたリンさんの無愛想の理由については、「つまらん」オチだと、私も思う。でも、本人も多少は自覚があるのが救いだし、双方に歩み寄る＋きちんと意見する姿を示しているのには、好感。
　…ふと思ったんですが、最近は孤児が主人公って漫画が増えてきたんですかね？　『よつばと！』しかり、『おね２』しかり、『爺さんと僕の事件簿』しかり、そしてこの『ゴーストハント』しかり。そして皆、前向きで暗さが無い。善き哉。
　兎も角、後編に続くということは、フェードアウトしてしまう危険性は回避できたということで嬉しいのだが、（これであと半年後ならまだしも）もう一年待たされるのはちょっと辛いかも。(^^;)




2.『BLACK LAGOON ２』　広江礼威（小学館）


　スゲー！
　もう、ナマヌルい道徳とか建前とかはすっ飛ばして踏みにじってクソと一緒に便所で流してしまうが如くのキチガイぶりにクラクラさせられるぞよ。　『北斗の拳』などといった暴力漫画に特有のドーパミン＆エンドルフィン脳内麻薬じゃーじゃーな様相を読後に与えるドラッグ漫画っぷりを遺憾なく発揮しておりまする。クラクラ。
　エピソード途中の『Bloodsport Faily tale』を筆頭に、罪悪感や自己嫌悪は勿論感じるし、いろいろと考えさせられるし、啓蒙もされるが、それでもこの世界に心躍る・魅惑されている自分が居るのだ。
　そんで時々はそのキチガイ連中も正気に戻るからタチが悪い。単に破滅的だけじゃないというのが、憎い演出じゃきに。
　ちなみにスキューバで50m潜水というのは私もやったことがあるが、浮上には結構な時間を掛けたので、このシーンではちょい危険かも。（30mくらいなら一気に浮上したことはあるが、50mはやっぱ怖い）この他にもいろいろツッコミどころはあるのだが、まぁ、「この作品は現実の人物・団体・物理法則とは関係ありません」の類ということで、楽しまなくては損ですよな。
　それにしても、次巻に続くこの終わり方だからこそ、あの双子には肝が冷えた。マンガを読んでいて人間に対して肝が冷えたのは久しぶりであり、もはやアクションなのかホラーなのか悲劇なのか喜劇なのか、この混沌さをうまく表現する言葉を、私は既にもちあわせていないです。
　子供は読んじゃダメ。（或る意味、最上級のホメ言葉）




3.『家政婦が黙殺』　篠房六郎（BIBLOS）


　今更ながらに買って、一番後悔した漫画。(笑)←（ホメ言葉）
　『〜六尺玉』や『オトナ編』以外にこんな仕事をしていたとは、つゆ知らずなワタシでしたのねん。
　強烈だだだー。





　『クロノヘイズ』が連載中断って…。電撃大王で一番面白い作品の一つだったのに〜。(泣)　下らないタイアップ企画に駆り出されての中断とかだったら苦情の一つや二つは入れたい心情じゃきに、のぉ？

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030712 [最近読んだ漫画]

　今月は毛並みをかえてみました。

1.『美鳥の日々 １，２』　井上和郎（小学館）


　Wサンデー連載中ですが、一度も読んだことが無かったけど、何となく購入。
　さて、ラブでコメな少年漫画とゆーものを、久しぶりに読みました。この分野は少女漫画専門が長かったので、妙に新鮮です。
　シンプルだ。
　少年漫画のラブでコメはシンプルでいい。
　理屈じゃないんだね、萌えは。
　取り敢えずは綾瀬さんラブです。いじめて楽しみましょう。
　そして、お凛姐さんラヴ。（まんまと）
　美鳥に関しては、うーむ、キャラはスキだ。設定はミギー＠『寄生獣』の女の子版とも言えるのだろうが、そこからラブでコメのシチュエーション作りに持ち込むアイデアには感服。（ただ、丁度これを読む直前にNHKの『手が教えてくれた』を観たので、心情的にはちょっと抵抗のある設定だったりしたのは、まぁ、別の話）
　ちなみに、主人公、メガネ娘LOVEな香りがするのだが。（？）
　まぁ、とにかく、即物的だ、シンプルだ。
　シンプルはいい。




2.『School Rumble 1』　小林尽（講談社）


　で、今回のラブでコメな少年漫画強化月間の二つ目。　あー、新鮮。
　こっちはWマガジン連載。#07を読んだことがあったという記憶がある。訳わかんなかった。先週、マガジンを初めて買って、この作品の存在を思い出した。単行本が出ているらしい。何となく購入。
　で、なんちゅーか、作者のただならぬ萌え方面素養に加えて、リキ入ってるだか入ってないんだか分からないよっ加減と、妙な間合いと、丁寧さが素晴らしい、ブラボー！
　副題が洋画のタイトルだったり洋楽の曲名だったりする芸の深さもキラリだ。（←内容との食い違いが確信犯）
　そんな絡め手もいい。
　とりあえず、お姉さん思いでしっかりモノの八雲嬢ラブです。素敵だ。思わず青少年の気分です。
　そして、コレットさん 七荻鏡花 沢近愛理お嬢ラヴ。（まんまと）　もう、彼女のセリフはあの声で脳内変換。
　なにより、播磨の漢っぷりが素敵だ。奴はオレの親友だ。いや、オレ自身だ。
　観るだけでも面白かった『あずまんが大王』の世界に、この播磨というキャラを通して参加（アクセス）しているような、まぁ、そんな風にも感じた。
　…てな按配に、読者層の気持ちにドップリ漬かれる綿密で濃密な作品でありますよ、その外見とは裏腹に！
　力作だと！




3.『ガンメタルハウンド【プラス】』　やまむらはじめ（大都社）


　【プラス】である。
　それ故、追加がある。
　しかし、
　「“未完”かよ〜っ！」
　…てな終わり方で、せつなさ炸裂。 ここからなのにっ、スペースオペラはココからなのに〜っ！(T_T)
　氏の美学がかなり詰まったドラマにココロ踊らさせられまくるだけに、悲しさ倍増じゃのぉ。　（相変わらずの）カバー下おまけだけじゃ許せませんよー。
　にしても、なんつーか、刑事で眼鏡美人な女刑事で犯罪者で殺し屋ないつもの世界が、いきなり宇宙ですよ？　いきなり大気圏突入ですよ？　そんで民族の星間興亡ですよ？　もー、SFですよ？　踊りますよ！
　そこに学者おねえさんですよ！　うひょー！（踊踊）
　とまぁ、雷淪文博士ラヴですよね？（まんまとっ！）
　微妙なショタの魅力も併せて、その所業に当社記者も戦慄です。（？）
　ふと気付いたんですが、昔の丁寧な絵柄って、米村孝一郎氏の雰囲気ありませんこと？ 関係あるのかな？030715追記：関係あるそうです。米村孝一郎氏が学校の先輩だったんだそうで。情報ありがとうございます、すっきりしました。(^^)＞通りすがりさん、AKIRAさん
　完全版を根気良く待とう。あと30年くらいなら我慢できますから。




　いやはや、マンガってほんとにいいもんだ。（しみじみ）

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030622 [最近読んだ漫画]

　先月は２年振りの低書籍関連出費であったのだが、今月は更にそれを上回るペースで低調。つーか、記録を取り始めてからの過去12年で最悪ペースの少なさ。
　忙しくても本は読まないとダメですよね。
　反省。

1.『LaLaDX』　（白泉社）


　相変わらずで代わりばえナシなセレクトだとは思うのだが、内容がコンスタント(notマンネリ)に面白いのだから、今回も備忘録入りなのだ。
　『金色王子』（三上チト）での漢(オトコ)っぷりが清々しいヒロインの魅力が気持ちよいなぁ、と思うのだよ。で、同じ香りがしていた『夏おくり 君おくり』（天乃忍）のヒロインも清々しい。が、その予想外に郷愁な展開にオレ様参り気味。素敵だ。（ホラ、『二十四季節』みたいな雰囲気ですよ）
　その一方で『八月の四季彩』（あきづき空太）の淡々とした味の中に漂う田舎な夏の雰囲気（『AIR』風？）が微妙に心地好いとかいうのも嬉しい。そして、この方面では昔から達者な味を醸していたけど、それが更にしっくり来る題材で『夏目友人帳』（緑川ゆき）もいい。日本の夏はこうじゃなきゃ。
　あと、ひたすらおねーさんコンセプト作品比率が異様に高いことで(一部地域で)評価されている(^^)が故に今回も更に１カウントして評価を高めた(？)『七月の花嫁』（萩尾彬）は、微妙に伏線が残り気味なんで、ひょっとして連載準備？って気がしたり、しなかったり？（そーいえば、『ローマの休日』の記者役の俳優が、先日お亡くなりに。ご冥福を。）
　忙しくて漫画サーチしている時間の無いヒトでも効率的に（これら↑の他にも沢山ある）面白い新人作品に触れることができるこの誌は重宝ですよ。ありがたや〜。




2.『爺さんと僕の事件帖 ４』　しかくの（角川書店）


　いや、てっきり3巻で完結してたんかなー、なんて思ってましたよ、勝手に。(^^;)
　だって、3巻が出てからもう二年ですから！（ついでに、改めて3巻を読み返してみたら、欺瞞に満ちた弁護士の恐るべき所業がきちんと例示されているではないか！マンガの中での他人事でなく、我が事とする心構えが必要だなー、と啓蒙されましたよ。）
　そんな私のオドロキをよそに、何事もなかったかのよーに話は進んで、より達者になっている絵はいいとして、老人の胸板や少年のケツやらちんこ丸出し（！）な訳で、ついでにハングル版とか中文版がちょろっと載ってて、何気に興味深い。（3巻の関東大震災のネタなんて、朝鮮の連中はどー思ったのやら）
　ちなみに、アルキメデスの原理が謎解き解説の部分については、パスカルの原理を無視している部分で結果に誤差があるとツッコみしたトコロであるが、まぁ、小学生だし、よしとしよう。(^^)
　こう、大人との関わりがあれども、子供社会でイマドキなれど素朴な少年少女らがアタマを突き合わせて悩んでいるような描写の部分が、なんか、相変わらずいい味です。『二十四季節』です。（←しつこい）
　それにしても、明日香おねーさまが、相変わらず素敵すぎー。(^^)




　ヲヤ、『GUN SLINGER GIRL』が商業誌連載に続いてアニメ化ですかー。
　ヲヤヲヤ、『月姫』がアニメ化に続いて商業誌連載ですかー！
　共に同人作品由来ですもんねぇ。
　いやはや、これからはそういう時代？

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030526 [最近読んだ漫画]

　5/20の出張先で新幹線待ちの時間が少し出来たので、駅ビルの書店に寄って『MdN』と↓の『不死者あぎと４』を買った。復路、読む。うむ。
　で、夜に収支表へその出費を書き込んでびっくりだ。
「うわ、今月（5月）、今日まで一冊も本を買ってねー！」
　忙しいにも程がある。

1.『LaLa-DX』　（白泉社）


　「今回は低調かなー」とか思ったんですよ、買ってすぐ新幹線の中で読んだ時は。
　が、落ち着いて読んでみると、味のある作品が結構ある。
　原因を思案してみると、少しは周囲の目を気にして読んでて、そうなると見栄のいい絵柄の作品でないとページを開きにくいとかいう、ワケわかんない抵抗感とかがあったせいだったのだろうかと思い当たるんですけどね。　やはり読む環境は大切だ、ということか。
　『愛をあげましょう』（椎野翠）のおバカぽくもありがたいお話にはなかなかグっとくるし、『うつくしい世界』（八島時）の、こう、真の通った強さみたいなのにもグっとくるし、『フル スウィーツ』（北郷あや）のありがち話の丁寧さにふむふむとくるし、初登場から絵柄が随分と変ったのに話には相変わらずヘンな味がある『変異型恋愛体質』（えもとよう子）のなんじゃそれはの流れとか。
　む、次号掲載予告に草川為＆川瀬夏菜の新作が！　実力新人群もほぼフルメンバー。　うむ、楽しみだ。



2.『不死者あぎと　４』　なるしまゆり（集英社）


　いまひとつ天堂の状態が把握できないものの、よく考えてみたら、いままでヤツのまともな内面描写って無かったんだっけ、と気付くに至って納得する。こわーい。
　そんで、遥川さんのエクソシスト修行がどーなったんだろ？ってのが気になるが、美人オーラを発散って辺りが、その修行進度を示しているんだろか、とか。
　あと特筆は、塩野さんがこげないい味を出すキャラになったことか。
　そういったことでは誤魔化しきれないのが、「殺して、食べちゃった」のではなく「食べて、殺しちゃった」こと。なんと恐ろしいことだ。
　そろそろクライマックス、続きが楽しみ。



3.『電撃大王』　（メディアワークス）


　『よつばと！』や『クロノヘイズ』や『ももえサイズ』が安定的におもろいのに加えて、新章導入でアイドリング中な『隻眼獣ミツヨシ』であるが『LAMPO』でのライデンの君主がやっぱりミツヨシだったではないか、を思い出して少し興奮気味なオレ。
　で、まさしく穴埋めであろう『ぷにうにまいはぁと２』（へかとん）の掲載に喜ぶと同時に、『ATTACK NOISE』（宮越和草）の柔硬併せ持った達者さにうっとり。「鋭！」がいいね！　連載にならないかなー。
　「ひょっとして『ダークウィスパー』が落としつづけることで、常に新人作品枠が確保されているのではないか？」などと思いつつ、先月比20%薄いですね、今月は。




　えーっと、今、風邪ひいてて、喉は痛いは、頭は痛いは、鼻は詰まるは、だるいは、眠ろうにも眠れんはで、かなーり前後不覚。
　夏風邪はバカがゲフンゲフン。
　こんな弱った時は、紺野キタ作品とかを読みたくなるなぁ、に一票。

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030412 [最近読んだ漫画]

　森薫（『シャーリー』、『エマ』）女史と↓の西炯子女史によるメイド観の落差は、アフリカ大地溝帯な隔たりがある筈なのに、共通性をも感じてしまうのは地球が丸いからなんでしょうか？（難問）

1.『ひとりで生きるモン！』　西炯子（徳間書店）


　先月書いた『STAY』で存在を思い出したコレ。
　「小学館パレット文庫の栞として毎月挟まっている」とは知らなかった4コマ漫画集。…なんで徳間から出るんだよ、って気もするが。
　とりあえず、『それはどうかな』の回が挟まってたら落ち込むよ、オレは。（パレット文庫、開いたこともないけどさ）
　『夕焼けコーポ(4)』の恐ろしさとか、『会社な人々(5)』の恐ろしさとか、『あいつ』の恐ろしさとか、『猫なんだモン！(2)』の恐ろしさとかは『BLADE II』並に素晴らしいし、『夕焼けコーポ(5)』の暖かさとか、『さくらの唄(1)』の暖かさとか、『にゃんこそば』の暖かさとか、『ど根性オヤジ』の暖かさとか、『生きる(8)』の暖かさは『連続テレビ小説の最終回』並に素晴らしい。（みたこと無いけど）
　で、月並みだが、森川さんが、素敵だ。　山王みちる嬢並にホレそう。
　あと、『猪狩君の新しい彼女』や『女子と俺たち』の彼女にも。　…どうやら、私の傾向はしごく単純そうだ。
　つーか、彼女らは西炯子女史のまさに分身が一なんですね。スゲー！！（色んな意味で）
　あと、『生きる(7)』の屈辱味もポテチマニアとして非常に気になるぞなもし。




2.『インストール』　画：みづき水脈 原作：綿矢りさ（講談社）


　世の中のことに疎いので、原作が有名だったとはつゆ知らずの状態で読みました。
　「お、ちょっと面白いぞ？」って感じがずーっと続いて、するり、と終わる。あれ？って気もするが、別に悪い気分じゃない。 絵柄も私の好みとかじゃないけど、嫌いでもない、つーか、次第にキャラの寧ろ味わいが出てきて結構好きになってきた。
　小説原作漫画にありがちな、誇張が微妙だったり、細かい文字表現を画にしようと微妙になってたりな所が随所に感じられてたりはあるのですが、それを含めて、いろいろに興味深い面白さだなーと思いました。　エンターテイメントじゃない、ちょっとした好奇心みたいな感じの面白さね。
　繊細な心情と大雑把な現実・バランスの悪い世界を、ちょっと可笑しく表現した作品、なんですかね？　あと、人とのつながりの密度とか？　…まとめたがるオッサンには、それ以上は理解できんのでしょうな、きっと。(^^)
　その見掛けとは裏腹に、繰り返し読むことで面白さがじわじわ染み出してくるタイプの漫画だったりもしますので、侮れない。




3.『My Favorite BIKE』　山口かつみ（小学館）


　「書店の皆様へ：この商品は試し読み歓迎作品です。ビニールパックをかけないで下さい。」とオビにある漫画は久しぶりに見た。　ビニールかけてあったけど。
　そして、この漫画を買った正にその日に、大治郎が事故った報道がされたりと、感慨深さもちょっぴり。
　“移動する”ということは、その過程から結果まで須らくすんごい大切なことなんですよね、精神的にも。その力を与えてくれるバイクの楽しさを知っていること、それはすんごい幸福なことなんですよ、と思う私。シアワセです。
　で、“生涯現役ライダー且つ最初から年寄りライダー”を自負する私にとっては、この短編群のいくらなんでもな青臭さとカッコ悪さに悶絶しつつ、それが微妙に快感でもあり。
（ちなみに、クセなさげに描かれているBMWの二輪ですが、国産のオンボロみたいなムラっ気は無いけど、色々と真面目にガンコですよ？ 乗り手の命令は忠実に聞くけど、違うこと考えてるみたいな所がある。それはそれで楽しいんだがね。）
　そ、まちがってもオススメの漫画じゃないですよ。
　「ガンコオヤジが作るまっづーいラーメン」(c)平野耕太 の類です。





「ひえー　横浜だっちゅーから都会かと思ったら　この辺うちの田舎とかわらん」（作者註：横浜市(・)というのはひろいんですよ・・）
　↑
　懐マンガづいてる昨今のワタクシめなのですが、ふと読み返した『ハイパー・クラブ 超越科学研究会』(新田真子・日本出版社・1986)の冒頭でどびっくり。
　舞台が“横浜市の都筑学園”だったとは。
　奇遇にも、コレを読んだ17年後の今、私は横浜市都筑区に住んでいるのだ。（勿論、当時は“都筑区”すら存在していなかったのだ）
　あぁ、なんか、うれしいぞー。(^^)
　さらに追い討ちで主題↑のセリフみたいんがあって、なんてゆーか、これもうれしいぞ。
（流石に今はいい感じに開発が進んでますけど、まだまだ田舎の名残とかが感じられますしね）
　このマンガ、私の当時のマンガ師匠からから強引に読まされた最初のマニア系マンガであって、その微妙な味わいと明るさと楽しさやら前向きさやらが混沌とする新田節は今でも大好きであり、大切であり、その後の私の嗜好に影響を与えまくった作品であるので、なおうれしいのだ。（ちなみに、この際に私が師匠に読ませたのは『1/2FAIRY！』と『海育ちの風』だったりするのは、また別のお話）
　む、そういえば、作品中のアイテムにある“深層レーダー”が、先日アメリカの某CIAで完成したとかいう報道もありましたよね。うーむ、先見性あるなぁ。(?)
　マンガ文庫にぴったりの作品なんじゃないかなー、ナドと思うのは好きの欲目ですかね？(^^)

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030315 [最近読んだ漫画]

　『苺ましまろ』(ばらスィ〜、メディアワークス)って、浜松（浜北？）が舞台だったんかー。　あのヒドイ紹介で、判明。　…いや、まて、雪なんて降らんだろ、あの辺りは、滅多に。


1.『セツナカナイカナ』　こがわみさき（ENIX）


　買ってくるのがいつも楽しみです、こがわ女史の単行本って。
　「さてさて、どんなおはなしかな？」
　今回は、犬とか鳥とか姉弟とか幽霊とか超能力とか。
　で、今回もほんのり優しくかわいく元気よく、気分よく楽しませて貰えましたーっ。　
　ホントにみんな可愛いなぁっ、もう。
　このオビの高橋しん氏の登場は、『さよならパパ』のあとがきつながりなんでしょうね。「素直」という単語のセレクトには流石だと。　そう、素な感じなんですよね。うん。　だがしかし、私としては漆原“蟲師”友紀氏に出てほしいですねー、古の『FR』誌つながりで。(^^)




2.『メロディ 3月号』　（白泉社）


　今年に入っての記憶が更に曖昧になってて、リマークするの忘れてました。
　この号は『泣きむし竜神さま』（円井こと子）に尽きるネ。　新人でコレかよっ！ってな巧筆ぶりと瑞々しさとがいい按配で、スルリと来ました。
　始まって3ページで伏線が読めましたものの、起承転結の転な部分の勢いとか、オチの優しげな和風にええカンジとか、シアワセ二段オチとか、いやはや、実に丁寧で楽しませてくれます。
　で、ふと「これって、ちょい前なら新書館系統だよなー」って思いましたが、最近はポップ(？)な和風もOKな白泉社なんで、これでもいいんでしょう。　つーか、嬉しい。
　今後にも期待！




3.『STAY』　西炯子（小学館）


　…うろ覚えなんですが、女史って昔、『〜美人』で休筆するようなことがどっかの記事になってませんでしたっけ？
　なんて私の寝言がどっかの白昼夢な杞憂の快筆ぶりったらありません。
　この流石のベテランな技が冴えまくりの短編オムニバスに、いたく感動したり笑ったり。
　「いい仕事」という単語だけでは到底表現することなどできない味と間合いと人情とに、感動したり笑ったり。
　田舎な演劇少女達のなにもなかった夏、堪能させて頂きました。
　あぁ、おいちゃん、エエもんみしてもろたよ。　何度も読み返したくなるよ。　ありがたや。
　よーぴん先輩、かっこいい。　せんせー、かっこいい。　…くーっっっ。(T_T)
　それにしても、『LETTER』の山王みちる嬢が、みちるお嬢が、お嬢が…、が…、、、素敵すぎる。(ぽ)
　今年上半期オレ的MRC（最も注目すべき漫画）候補に早くもランクインっす。　くーっ。





　さて、私の前でタバコをポイ捨てする奴は老若男女問わず問答無用で狩る習性がある私なのですので、先日もいつもの如く無言で犯罪者のオッサンを後ろから引っつかんで捨てた場所まで引きずって反省を促した（←経験上、最も無難なパターン）んですが、まぁ、その時のオッサンはたいへんに快い態度で速やかに拾った、と。　うむ、よし。
　で、私はそれを見届けて復路に就いたところ、その方向がたまたまそのオッサンの移動と合致したらしく、図らずも私が後を付ける・プレッシャーをかけるような形になったんですよ。　ちょっと気まずいかな、と思いつつ。
　するとそのオッサン、二・三歩で振り返って「こ、これを捨てに行くところですから」と言い訳がましく言う。
　ふむ、ここでいつもの私なら「バカ」だの「いい歳こいて恥ずかしい奴」だの「そーゆーことは自分の家の前でやれ」、「アホ、この付近にゴミ箱ねーよ」などと捨て台詞を吐いてドタマの一発もハタいては余計にムカついてしまうのが恒例であったのだが、今日は一発いいことを言ってやろう、という気に。　お、今日は余裕がありますね。
　で、口をついて出た言葉が、

「神様に恥ずかしくないようにな」

　…こんなセリフを言ってのけられるようになったのか、私は、と、我ながら驚いた。
　つーか、(目の前に教会があったこともあり)その刹那に脳裏を過ぎったイメージつながりで、「『マリア様が見ている』ぞ」が出そになるのを脳内緊急修正してのセリフだったというのは、マリア様には全力でナイショですよ？
　いや、マジに。

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030215 [最近読んだ漫画]

　『BLACK LAGOON １』(広江礼威・小学館)がスゴイね！　メイドさんも撃ちまくってます！　キャット・ファイトバリバリです！　あの伊藤（弾数では一桁多い）明弘氏も絶賛！　さて、皆さん、誤解しましたか？（罠）

1.『天地の朱 1』　林ふみの（スタジオDNA）


　今月の表紙買い。
　あやしくも猟奇なかほり漂うデザインに和風なテイストもありそでそそられまくりな表紙に、矢も盾も無くあえなく査収。
　『D』とかそんなん系統のオカルト狩猟モノかなー？ てな出だしから、徐々に青臭い青春と都会と田舎と不条理と暴力と精神とか血とか血とか血とか、いろいろがいろいろに絡み合って、あぁ、こりゃ、まいった、たまらーん、好みビンビンやで、こいつーっ、てな按配に。素敵すぎるー。(＞_＜) マジに気に入った！
　正直言えば、もどかしい部分なんかも所々あるんですが、それを遥かに上回るオキニ具合に、かなりクル、キてますキてます。繰り返し読みたくなりますもん。
　こわーい♪
　たのしー♪




2.『アダ戦記 1』　堤抄子（スタジオDNA）


　もいっこ、DNAから。
　こちらは作者買い。　全幅の信頼を置ける数少ない作家ですから。
　と、いいつつも、前作には少々がっかりしてたので、今回のこれはデフォルト買い指名更新か否かの試金石という面もあっての購入だったんですけど、結果はアタリでしたー。やっぱり流石だ。
　で、今回の舞台は、名作『エルナサーガ』のもう一つの姿とでもいうような世界で、“SFファンタジー”が裏に隠された“ファンタジー”って辺りが実に嬉しい。
　そして、やっぱり“強い男”がいる。　シャールヴィーみたいな完成された豪快さではなく、なにも無い純粋さが不思議な魅力を醸す奴だ。　さて、どう育つのか。
　そんで、ヒロインはお姫様なのか、それとも月の精霊なのか？？　私としましては、人間（？）が出来ていそうでできていない精霊さんにそそられます。　アダといいコンビになりそうです。
　旅は始まったばかり。　ハテサテ、どうなることやら。
　…てなことを言っていたら、『エルナサーガ][』なんてのも始まっていたんですね。うーむむむ、これは一体…？




3.『HAPPY LESSON -ママ先生は最高！- 1』　森真之介（メディアワークス）


　「アリストテレス？　…ガリレオのことを言っているのか？　いや、わざと間違えることで、精神的混乱の度合いを表現しようとしているのか？　いやいや、もうちょっと深い含蓄が含まれているとかあるかもしれないぞ？　うむ、なんとなく言いたいことはわかる、わかるぞー」
　などと、読後に作者をマブダチのごとく理解したような気分にさせられてしまった私なのですが、そもそもこの単行本は買う予定じゃなかったんですよ、本誌で読んでるし、スキャン済みだし。
　でもですよ、店頭の新刊コーナーで見掛けて
・思ったよりコンパクト（B6、11mm厚）だった←部屋の荷物を増やしたくないので、印象+1UP
・おねえさんスキーをくすぐる表紙←人として印象+1UP
・副題に引く←偽装一般市民として印象1down
・残り一冊だった←消費者心理として、印象+100UP（笑）
　が、驚異的な自制心を発動、ぐっと堪えて、後ろ髪を引かれつつ、隣の棚の物色を始めたんですよ。
　そしたら、しばらくして別の人が新刊コーナーに！
　…あぁ、『HAPPY LESSON』を手にとってる！
　あわわわわわわ。
　買うな、買うな、買うな…。
　ほっ、元に戻した。
　やれやれ。
　…あれ？（はた）
　てなプロセスを経て、自分に正直になった私がゲットしました。
　あー、なんだかな〜。(^^;)
　この作者、私よりちょこっと年上かな？てなネタやセンスが、実はしっくりくるんですよね。バカ企画でアホ設定の割に単純じゃない心理戦も裏にあって（？）興味深いし、絵もどんどんこなれて洗練されてきて、いい感じです。
　以上、四月のひとのおねえさんモードにメロメロ気味な、[Ti]でした。








＜古きよき＞
「『CyberComics』や『アクションHip増刊』に連なる、地味ながらも浮世離れしたマニアックさが懐かしいのぉ」
「もったいないお化けが出るよなー」
　電撃大王のスクラップを整理・デジタイズ・処分してて、至る所でそう思わされたです。
・『風の住処』（山下いくと）や『禍神風塵帳』（うたたねひろゆき）などは、とっくに単行本が出ていてもおかしくない量が掲載されているのに、連載終了後になしのつぶてなのは実に勿体無い話である。（特に、後者に至っては『アクションHip増刊』からのものだから、放置が10年近い。勿体無い。）『ToHeart』や『あずまんが大王』以降にやってきた沢山のひとにも読んで貰いたい名作だと思うのだが。
・あれだけ編集を困らせた作家というものを、私は数人しか知らないというレベルの非道ぶりが傍目に愉快だった、『チビッコ戦隊 プチレンジャー』は、闇に葬られてもやむなしという気もするが、そこを汲み上げるのが大王だろうという一縷の期待も込めて、禿くんが死にっぱなしのまま放置を改善してして欲しいものだと、思う。今なら連載当時よりもずっとずっと受けると思うのだが、あの作品は。
・あと、『みのライカ』はテキトーに誤魔化して完結させたようだが、『がんばれ真奈ちゃん』や『SpecialHarmony』の続きをうやむやにしていることを見逃したりしませんよ？　「この冬」とはどの冬なんでしょう。　あぁ、勿体無い。
・勿体無いと言えば、『高岩博士の異常な愛情』も放置が甚だしいこと。（ヤバい回も多いけど）連載分だけでも結構な量があるのだから、単行本化すればいいのになぁ。同人原稿でも含まれればなお吉。
・いきなり現世な話題になるが、『よつばスタジオ繁盛記』（よつばスタジオ）も放置するには勿体無い傑作だと、つくづく思うのである。つーか、私自身がスクラップを漏らしてしまった回が２つ程あるので、悔しいのだ。こんちくしょう。 『萌王』の原稿との併せ技があるのなら、大人しく待ちますんですが。
・そして『NightingaleGemeinshaft』（紅鉄絢）と『BrilliantMahine』（紅鉄絢）をすっきりさせてください、お願いします。(T_T)　切実。
・少々別の話だが、ブレイク前に掲載された『痕』や『さおりんといっしょ！』の特集記事が出てきたり、『セリ風』の掲載ページが出てきたり(^^;)と、なかなかに懐かしい気持ちにもさせられたです。
　まぁ、そんな。

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030118 [最近読んだ漫画]

　電撃大王へのガンダムマンガ追加に、「あれが『サイゴン0081』（たけばしんご）の続編だったらなぁ…」などとせんないことを呟いてしまったりもしますが、大王が『CyberComic』の子孫であることを辛うじて感じさせられる部分もあるので、もう30年くらい待つことにします。　…『プチレンジャー』…（禁句）

1.『骨董あなろ具屋』　山野りんりん（集英社）


　今月の表紙＋裏表紙アオリ文句買いのお品です。
　日常生活の中での素朴で微妙な不思議ファンタジーとノスタルジー系統な作品なんですが、どうも素でそういう作品が描ける作者というわけもなく、良心的に一生懸命描こうとして描いているような空気がいい方向に流れていて、その割にどこか力が抜けている部分があって、独特の雰囲気が漂っているかんじです。この系統を狙って外すような作者が多い昨今、貴重な作品ですよ。（数少ない上手くいってる例だと『Papa Told me』とか？）
　この巻で完結みたいなのが勿体無いですね。またどこかの雑誌で再開されることを、ほんとうに期待させられます。
　“もの”が控えめに主張して、それを人が自然と受け止める・動くようなお話で、たいそう気持ちよく読めました。　にっこり。



2.『あゆみ』　須藤真澄（エンターブレイン）


　一年前に出てたようなんですが、先日まで気付かずにいました、これ。 いやはや、あぶないあぶない。
　『MOE』に掲載されていた頃（10年以上前か！）の異質に透明な作品群がスキでしたので、この本に収録されている作品群には大歓喜なんですが、やさぐれかけの味が染み出てきた昨今の作品群までカバーされる収録範囲がなんとも心憎いというか、おもろい。
　総合的にタダシイ気持ちとしては、『ゆきあかりのよる』がくすぐったあったか楽しな作品で俺ランキング高位なんですが、『全国博物館ルポ』（カラー、全4回）にまんまとハマって「おおっ、いいなぁ、春になったらカメラ持ってバイクで行こう！」などと思わされてしまったので、私の負けです。ちくしょう、やられたー。(^^)
　この本を作るにあたって、各社に散らばった古い原稿をかき集めた編集のひとにも感謝。(^^)
　“20世紀の須藤式ファンタジー”というアオリが実にしっくりきます。　オキニ。



3.『ももえサイズ １，２』　結城心一（シュベール出版）


　書店の平積み時点で少々気になっていたんですけど、「まぁ、いいか」程度に思っていたのが昨日まででして、それが『電撃ももえサイズ』を読んだ時点でその気になるゲージがピーっと沸騰したので、速やかに査収してきた次第です。
　あー、おもしろい。　お約束を突き飛ばすお約束が至る所で徹底されまくってて、目から鱗がポロポロと滝のように流れ落ちる面白さです。一巻と二巻とで装丁まで違えてる芸の細かさにはモハヤ脱帽。
　至る所にちりばめられたのはいいけどとっくに腐った時事ネタの数々も、むしろ妙な味になって恒久性を持つネタになっているのは、作者の地力の高さを感じざる得ないというか、スペック高いよ！！
　是非とも今後とも元気に構造改革と技術革新の道を突き進んで頂きたいと、切に思わされました。おもしろさを、ありがとう。






　2001年度から二年計画で開始した部屋内アナログメディアデジタル化計画の紙資料部門マンガ分科会の進捗がいよいよ完了と相なりました。
　過去15年間に集めた単行本化されなかったマンガのスクラップ類を、コツコツと300dpi（ここぞという時は600dpi）でスキャニングしては破棄しつづけて早1年半。得られたデータがDVD-RAM一枚（9.4GB）に収まりました。↑
　今はこの生データを閲覧するにはPCが必要ですが、少し先になればPDAやリモートで閲覧できる時代になるんでしょう。
　CPU能力と大容量ストレージの有意義な無駄遣いに乾杯。

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